町を牛耳る二つの組織。
ひょんなことから、両方の組織から秘密の依頼を受けてしまった俺。
両方から依頼されているということを双方に知られてはいけない状況下、狭いバーで両方の組織の人間が鉢合わせしてしまった!
—————俺は、この危機的状況を切り抜けることが出来るのか…!?
一定の場所で起こる出来事によって、すなわち主人公を取り巻く“状況”によって笑わせるコメディである。
作中の登場人物の言動が当人たちにとっては大真面目だが、第三者目線から見れば滑稽であることに特徴が見られる。
シチュエーションコメディをやっている。
この形式は、おかしな状況と、場違いに奮闘する人々のズレで笑わせるという性質上、
「真面目に演じれば演じるほど面白い」と言われるが、果たしてそれは本当なのか。
大いに嘘を孕んでいないか。
ピンチな状況に陥った人々が、なぜそんな嘘で切り抜けられる。
どうしてそれで誤魔化せる。
なにゆえそこで誤解する。
「おかしな状況の中で、人々がリアルに真面目に演じることで笑わせるコメディ」
そんなものは、無い。