
【暫定】『ナイゲン』出演者紹介まとめ
冨坂です。
次回公演『ナイゲン』の出演者も決まり、公演情報ページ(文字の)に詳細を載せつつ、Twitterに個人別に紹介を載せたので、こちらにもまとめを掲載します。
アガリスクの母体たる国府台高校の、実在の会議をモデルにした芝居で、意見を戦わせる13人の刺客というか。「高校生役」という色んな意味で高いハードルにチャレンジしてもらう方々です。
※写真はクリックすると大きくなります。
■淺越岳人(Aga-risk Entertainment)■
劇団員で、唯一初演を知る男。コントレックス等で身につけつつあるコメディアンっぷりを発揮し、初演で役者として凹んだリベンジが出来るのか...!?

■鹿島ゆきこ(Aga-risk Entertainment)■
ナイゲンもモデルになった高校も全く知らない関西人。最近コメディ劇団ばっかりで勉強してる結果を残せるか...!?そしてあざといまでのポニテ!

■塩原俊之(Aga-risk Entertainment)■
初演ナイゲンを見たあとアガリスクに加入したアガリスク主砲。最近、より笑いにしか興味ないっぽいけど、そこんとこ上手くやってくれるでしょう。

■榎並夕起(TEAM JACKPOT)■
今回最年少のリアルJKにして劇団に所属しガチで女優活動中の17歳。ワークショップ参加者で、やるべきときにちゃんと振り抜く全力プレイが好感。あと若さ担当。

■木村ゆう子■
とうとう最年少出演者じゃなくなった21歳。孤独な高校時代からお笑いビデオを見続けたパッションを糧にコメディ系劇団で活躍中な卑屈女優。

■金原並央(害獣芝居)■
普段は全然違う芝居をしているとの噂だけど、昨年の コント集団神と仏 出演時のエネルギー量と笑いへの貪欲さに惚れてオファー!コントレックスVol.2時は蘭ねえちゃんでした。

■甲田守■
アガリスク最多客演で千葉時代から一緒の男。一見爽やかで好青年な風貌と裏腹に、何を考えているかわからない雰囲気を醸し出す怪優。今回は直球を投げてもらうけど。

■さいとう篤史■
初出演のリアル好青年。数々の現場で見せる真っ直ぐさと熱量を、高校生芝居に生かしてもらうのを期待しオファー。高校生、違和感、無さすぎ。

■斉藤コータ(コメディユニット磯川家)■
何度もお世話になってるリアルコメディアン。理想のシチュエーションコメディ俳優の一人。若干軽薄なところひっくるめて素敵。そして、高校生、違和感、無さすぎ。

■信原久美子(コメディユニット磯川家)■
またも磯川家の方でいいのかな...だけど、女性で速いコメディ出来るレアスキル持ってて、普段から誰かボケると丁寧にツッコむ様に感動しオファー。そしてモデル系。

■長谷川一樹(ToricoRollCake)■
フワッとした不思議系コメディ劇団トリコロのメンバー。劇団では気持ち悪い扱いされてるらしいけど、それを発揮すると途端に面白くなる、すこし・不思議俳優。

■細井ひさよ■
前回に引き続き出演。"細井ひさよ力"と言われる、喚く・嘆くと面白いという固有スキルが大変魅力的。不穏可愛い"厄介な小動物"のイメージだけど、意外とそんなに小さくない。

■矢吹ジャンプ(ファルスシアター)■
理想のシチュエーションコメディ俳優の一人。もはや海外ファルスってこの人の宛て書きで書かれたんじゃないか?説。だけど今回は会話劇スタイルで新境地見せてください。

2012/07/01 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
エクストリーム・シチュエーションコメディの映像が出来ました
先日、新宿コントレックスVol.5で上演した、『エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)淺越・塩原組』の映像が出来上がったのでYouTubeにアップしました。
【YouTube】エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)淺越・塩原組
英国や米国のシチュエーションコメディに超ありがちな5人芝居を、無理矢理2人で演じきるコント。
セット無し・衣装無し・役柄は名札...どころかもはや役者すら足りないけど、それでもこういうコメディは出来る、むしろこっちのほうが良いと言い切る、アガリスク流シチ
注):前説で喋っている「英国の喜劇作家・ゲイ=ルーニー」は嘘です、すいません。
【出演】淺越岳人/塩原俊之
【脚本・演出】冨坂友
【撮影・編集】細居大輔(シガラキ)
新宿コントレックスVol.5参加作品
2012年5月29日(火)新宿シアター・ミラクルにて収録
撮影・編集を手がけていただいた、シガラキの細居さん、誠にありがとうございます!
このネタは、アガリスクのやってるコントシリーズ「AC~アガリスクコント~」の中でも今のところ一番の傑作だと思うんですが、それ以上に、今までのアガリスクがシチュエーションコメディと向き合ってきた歴史や葛藤、そこに対する一つの回答を22分に圧縮したものだという自負があります。
短時間、セット無し、役名は名札...どころじゃなく、役者すら足りてないけどシチュエーションコメディは出来る、むしろそれによって「5人用のシチュエーションコメディを無理矢理2人で演じる」というシチュエーションコメディ。
これが、屁理屈シチュエーションコメディ劇団・アガリスクエンターテイメントの、シチュエーションコメディに対する現段階での回答です。ご覧ください。
2012/06/28 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
新宿コントレックスVol.4をやります&出ます
冨坂です。
さて、最近のアガリスクといえば、公演後の残務処理に追われ、と思ったら息つく暇も無く次の本番です。
隔月くらいでやってる新宿コントレックスというコントライブイベントを、今回も開催しつつ、出場します。
コントレックスのサイトもあるので、いつもどっちにどう書くか迷うのですが、まぁせっかくですし(というか情報量多いので)イベントの概要とか全体の情報はサイトのほうでご覧下さい。→新宿コントレックス公式サイト(まだまんまブログですが)
今回アガリスクは、『異性人/静かに殺したい』と一緒にやった3.12のAC単独公演で披露した、鹿島加入後の新作『2+1』というコントと、あとさらに新作コント1本の、計2本20~25分で参戦したいと思っています。
只今、メンバーだけの少人数で、ジリジリと、せまーい部屋で稽古中です。
見てない方の為に説明すると、『2+1』は「二人芝居に一人乱入する事でおかしくなる」というコンセプトから始まり、『エクストリーム~~』と同じく出演者も観客の皆さんも異常なテンションになっていくクレイジー連想ゲームです。
それにしても3.12のAC単独のときは異常空間だったなぁ。2週間経ってこのネタを稽古しても、役者は当時の記憶が全く無いという...。
新作は、後述のラジオではちょっと喋っちゃったんですが、でもまぁブログで書き起こすとわかっちゃうネタなので伏せますが、アガリスクには珍しいキャラクターコント(って言うの?状況とかじゃなく人物がおかしいやつ)です。中学生が考えるみたいなネタですが、なんかパワーがありそう...っていうか要りそうなので、『2+1』と合わせてやってみます。今回のコントレックスは近距離パワー型の強敵ばかりですしね。
詳しくは3/27のモリエンテスラジオでも喋ってますので、こちらもお聞き下さいー。
新宿コントレックスVol.4
4/2(月)と4/12(木)の19:00開場19:30開演
予約券1,000円/当日券1,500円
ご予約は こちら のフォームからどうぞ!
2012/03/28 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『異性人/静かに殺したい』情報解禁&発売
冨坂です。
さて、個人ブログがリニューアルされて以降、立ち位置に迷ったまま絶賛放置中のこちらのブログです、お久しぶりです。
ということで、ワークショップやりますよーとか告知していた第16回公演の詳細出ました。ドン。
Aga-risk Entertainment第16回公演
『異性人/静かに殺したい』
2012年3月8日(木)~12日(月)
新宿シアター・ミラクル

※チラシはクリックすると大きいサイズになります。
【料金】
予約券¥2000 当日券¥2500
初日(3/8)と2ステージ目(3/9昼)のみ 早得割引¥1500 当日券¥2000
高校生以下各1000円引き
恒例の「貧民割引」あり
【出演】
淺越岳人/鹿島ゆきこ/塩原俊之(以上Aga-risk Entertainment)
江本和広(ヨコスカトイポップ)/如月せいいちろー(ウラダイコク)/木村ゆう子(帝京大学ヴィクセンズシアター)/甲田守/後藤慧(コーヒーカップオーケストラ)/斉藤コータ(コメディユニット磯川家)/菅谷和美(野鳩)/細井ひさよ/望月雅行(劇団バルド/ハーリ・クィン)
現在、台本執筆中&特設ページ製作中です。
キャスト紹介・内容について突っ込んだ対談・あとはキャストや稽古場のことがもっと詳しくわかるコンテンツを考えたりしてます。
あの斉藤コータを真ん中に据え、実力派・怪優・肉体派の魑魅魍魎がシチュエーションコメディの枠を突破しにかかる(であろう)、かつ善悪の判断基準グラグラの、でも正統派のシチュエーションコメディ『静かに殺したい』。
そして、なに?お話モノやっちゃうの?ファーストコンタクトなの?同性愛なの?バディなの?SFなの?と全然想像がつかないと思うんですが、意地悪シチュエーションコメディ劇団たるアガリスクが、ワンシチュエーションの枷を外して疾走する、くだらなさとやりきれなさがまさしく手を繋いだコメディ『異性人』。テトリミノ=ファクトリー・プラス以来のSFです。SFコメディ(恥ずかし!)です。
さすがにそろそろ50分二本立て納めになると思うので、もう好き勝手やってやりますです、はい。絶賛!ご予約!承り中ーっ!
2012/01/08 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
16th出演者選考ワークショップオーディション終了
冨坂です。
やばい、結構経っちゃいましたが、来年3月の第16回公演出演者選考ワークショップオーディション終了しました。
今回も沢山のはじめましてな出会いがあり、収穫というかなかなかに素敵なWSでした。
現在、出演をお願いする方を選考中ですー。決まり次第(っていうか公演日程とか企画全体のもまだですが)発表しますのでお待ち下さい!
ちなみに、どんなことやったの?ってのは こちら のモリエンテスラジオで喋りましたんで、興味ある方はどうぞ!
2011/11/09 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
出演者選考ワークショップ・オーディション 10/30回終了
冨坂です。
おかげさまで、2012年3月の公演の出演者選考ワークショップ・オーディションの10/30の回が無事終了いたしました。
後半の11/5(土)の回は現時点で沢山のご応募を頂いており、定員まで残り2名ほど(男女1名ずつくらい)となっております。
ワークショップのみの参加も受け付けております(出演希望の有無は当日の最後にアンケートでお伺いするので、そのときに決めていただいても構いません)。
ご興味のある方はお早めにご応募下さい。
皆様のご参加をお待ち申し上げております。
2011/10/31 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
新宿コントレックスVol.2チケット発売しました
冨坂です。
アガリスクエンターテイメントが主催するコントイベント、新宿コントレックスのVol.2のチケットが本日10/25(火)の12:00より発売開始となりました。
ご予約についての詳細は こちらのページ をご覧下さい。
おかげさまでVol.0、1ともに人気イベントで早くに売り切れているので、ご予約はお早めに!
2011/10/25 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『ファミリーコンフューザー/無縁バター』無事終了しました
冨坂です。
アガリスクエンターテイメント第15回公演『ファミリーコンフュザー/無縁バター』は無事終了いたしました。
劇場にお越し頂いたお客様、Ustream配信でご覧くださったお客様、関係者の皆様、誠にありがとうございました。
おかげさまでアガリスクエンターテイメントの観客動員の記録も更新し、作品的にもご好評頂けた様で、大変嬉しく思っています。
また、一年前の『みんなのへや/無縁バター』以降の「笑えない状況をあえてシチュエーションコメディで描く」「シンプルなセットでスピーディにシチュエーションコメディ」などの手法が、アガリスクの作風として固まってきたようにも思います。
これからもこういったスタイルを進化させつつ、新しくてしっかり笑えるコメディを作っていこうと思います。
皆様からのご感想・ご意見なども大変参考にさせていただいております。何か一筆だけでも構いません、忌憚の無いご意見をTwitter、Blog、CoRic!舞台芸術などの口コミサイトにお寄せ下さいませ。
我々の本公演についての細かい反省・振り返りはまた別のエントリで書かせていただきますが、ひとまずは御礼まで。
ご来場およびご視聴頂き、誠にありがとうございました。
アガリスクエンターテイメント 主宰 冨坂友
2011/10/11 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『ファミリーコンフューザー/無縁バター』Ustream配信について
こんにちは、冨坂です。本日『ファミリーコンフューザー/無縁バター』で劇場入りしました。
さて、突然ですが、この公演では、10/6(木)と10/7(金)の19:30の回の本編を、丸々全部、USTREAMという映像配信サイトにて生中継で配信いたします。
ご興味がありつつご来場が難しい方、またはぶっちゃけまだ迷っている方、是非こちらをご覧下さいませ。
詳細とページへのリンクはこちらの特設ページ内より。
2011/10/06 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
【金曜企画・第1週】冨坂による各種レビュー
冨坂です。掲載遅くなりました、すみません。
■冨坂のレビューとは■
●冨坂による各種レビュー(企画名未定)
屁理屈コメディ劇団主宰にして、人の芝居観て小理屈をこねる作家、そして土佐有明ライティングワークショップという批評書きワークショップに通っている冨坂が、映画・音楽・書籍・舞台、様々な作品の批評したテキストを公開。
という、「批評家は批評されなければならない」型企画。
第1回はこれ、絶賛系ですが、『X-メン:ファーストジェネレーション』。土佐有明ライティングWSの自由課題に提出した文章に若干の補記、修正を加えてアップします。とりあえず長いですけど放出!

■本文■
●映画評:『X-メン:ファースト・ジェネレーション』
文字数:1873字
超人気アメコミシリーズ、「X-メン」。おそらくほとんどの人が名前ぐらいなら知っている漫画だろう。筆者もそれに毛が生えた程度の知識で、前作などの映画版を観ていない状態で本作を観た。
「X-メン」といえば、劇画調で、爪を出す虎柄の男や、目からビームを出す男や、肌が青い女などの超能力者が、敵味方に分かれて戦っている、簡単に言うとそんなコミックである。
本作はそのシリーズの前日譚であるが、大体そのぐらいだけわかっていれば問題なく楽しめる作品だ。さらに、主人公側のボスがプロフェッサーX、敵側のボスがマグニートーとわかっていれば言うことない。
若き日には共に手をとり戦ったプロフェッサーXことチャールズと、そのライバルのマグニートーことエリック。『ファースト・ジェネレーション』とは、この二人がなぜ決別し、いかにして敵対するようになったかを描く、スターウォーズで言うとエピソード1~3にあたる作品である。
映画としては、チャールズとエリックの対照的な少年時代から始まる。第二次世界大戦末期、平和で裕福な家庭に生まれ育ち、能力を隠して大きくなったチャールズと、ナチスによりユダヤ人として収容所に入れられ、母親の死によって能力を開花させられたエリック。
そして時は流れては1960年代。エリックの能力を目覚めさせた元ナチスの科学者であり本人もミュータントであったショウが暗躍し、米ソの対立を煽っていく。それに対抗するために、反発しつつも理解を深め、他の仲間を集めて共に戦っていくチャールズとエリック。この二人の微笑ましく・羨ましく・大変萌える「バディ(相棒)もの」としてストーリーは進行し、キューバ危機の瞬間を舞台に、物語はクライマックスの決断の時を迎える。
『X-メン』の特徴として挙げられるのは、そのテーマ性だろう。本作だけを見ても、シリーズが人種差別問題をテーマにした、社会的な視点を持つ作品であることは容易に見て取れる。つまりミュータントとはかつてのユダヤ人であり、黒人であり、9.11以降のイスラム教徒であり、その他様々な被差別の者達のメタファーなのである。そのことは、ホロコーストがその後の人格に大きく影を落とすエリックだけでなく、チャールズの妹分で青い体のミュータント・ミスティークが肌の色で悩む、といったところでも明らかだ。
そう考えると、人間との共生を目指すチャールズはキング牧師、人間と闘争してミュータントの世界を目指すエリックはマルコムXに重ね合わせられる。
であるからこそ、本作の見所は、テーマ的にも、「X-メン」シリーズの謎として見ても、その二人の決別する瞬間にある。
母親の仇であり最大の標的だったショウと対峙し、復讐の感情に流されるエリック。そして戦っているミュータント全員に向けられた人間達の敵意をスイッチに、エリックとチャールズの信念の違いが決定的になってしまう。その瞬間におこった事故と、それによる二人の決別が、キツすぎるくらいに苦しい。正直、最近見たどんな恋愛映画の別れのシーンより胸に迫る。例えるなら、どちらも自分と親しい友人カップルがどうにもならない喧嘩別れをする様を見るようなキツさだ。
「決別して、悪に堕ちる」ものの代表例としては、『スターウォーズ』シリーズのダースベイダーことアナキンが挙げられる。しかし、アナキンとオビ=ワンの決別よりも両者の距離が近いのに、より深い断絶が感じられたのは、前述の冒頭のシーンで描かれた二人のミュータントとしての目覚めた方、刷り込まれてしまった原風景の違い故だろう。そしてここから物語をはじめた本作の構成の賜物だろう。
もはや差別する側・される側の間だけでなく、志を共にした被差別者の間でも起こりうる断絶。それはともすると人類皆の間に横たわっているとすら感じられ、この悲劇をより普遍的で切実なものにしていた。違う経験をしている以上、人と人は最終的には分かり合えないのだろうか。出会いや友情は、出自を乗り越えられないのだろうか。待ってくれ、違うって言ってくれ。別れ際のチャールズとエリックの表情を見て、そんな叫びが喉元まで出かかった。
ただ一点補足するが、本作は重苦しく陰鬱に終わる映画ではない。そんな決別の直後、エリックが有名な赤い兜を被り身も心もマグニートーになった瞬間こそ最高に盛り上がるポイントであり、筆者も心が痛いのと同時に、最高にアガってしまっていた。そんなバランス感覚の、「痛み」すらあくまで「娯楽」として描いた、優れたエンターテイメント作品であった。
■あとがき■
直した上で今思うのは、「絶賛しすぎ」感。あくまでそのWSでは「誰かに紹介する」という目的でのライティングなので、そんなにこき下ろす感じでもないんですが、にしてもホメすぎかなぁ...。あと、デカイこと言いすぎ感。もっと簡潔に、平易に、粋に、本質を捉えねば。あと長すぎな。
でもホントにラストシーンがキツくて且つアガって良い映画でした。
■次回予告■
次回は課題が西村賢太の書評なので、楽しみであると同時に、劇団内に大ファンの淺越がいるので戦々恐々としている次第。九月第一週金曜、9/2(金)に公開します。
2011/08/05 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『ファミリーコンフューザー/無縁バター』もろもろ解禁しました
冨坂です。
10月頭に行う本公演『ファミリーコンフューザー/無縁バター』の諸々の情報解禁になりました。
公演情報は詳しくは こちら をどうぞ。
●CoRich!舞台芸術
また、演劇の口コミサイト、CoRich!舞台芸術にも掲載してます。 こちら
で、こちらではまさにその口コミ部分たる「観たい!」にコメントを寄せてくれた方を対象に、チケットプレゼントを実施しています。CoRich!にご興味のある方、貧民割引を使ってなおお財布的に厳しい方、アガリスクとか初見だし聞いたことねーしまだ金払うのも...って方、是非この機会にご応募下さい。特にアガリスク初見の方、優先してご希望承ります。
もちろん、プレゼント関係なく応援のために書き込んでいただける心優しい皆様(a.k.a.神様)の声援もとい御言葉(みことば)も大歓迎です。よろしくお願いします。
●チラシ
そして、チラシも出来あがり、それに伴いチラシ画像もどんどんお見せしていく運びになりました。チラシ本体は今アガリスクハウスにて山と積まれています。というか各所に折り込まれる日を待っています。
今回は前回比2倍という増量キャンペーンなので、よく劇場に足を運ばれる方はお手に取る機械も多いのではないかと思います。上下二段で別写真が載っている暗~いチラシを見つけたらよろしくお願いします。

あと今回は「チラシ割引」という奇っ怪な割引を行っています。これはどういうものかというと、チラシを10枚集めて本番当日に受付で提示すると500円引き、というもので、多分どこもやっていないでしょう。なんせ、「チラシなのに本番に回収してどうすんだ」「一人の人間が何枚も持っててどうすんだ」というごもっともな意見が聞こえてきそうなので。
そこは、「そうまでしてチラシを手にとらせたいんだなぁ」と生暖かく見守ってください。
今回は、評判だった『みんなのへや/無縁バター』チラシに負けてなるものかと意気込んでつくったので、劇場で手にとって、良ければ集めてみてくださいませ、と。
●チケットについて
チケットは予約券(当日精算。咲にお代を頂かないのを「前売」と呼ぶのがはばかられたのでこう呼ぶ)が2,000円、当日券が2,500円。発売は8/8(月)です。
そして今回は割引が豊富なのです。上記のチラシ割引の他、いつもの貧民割引、そして高校生以下1000円引き、そして10/6(木)の初日は全員予約/当日が1,500円/2,000円でご覧いただけます。
チケットについてはまたおってご連絡しますので、お待ち下さい。
ほかにも出演者の紹介やチラシの詳しい話、自作自演対談など、WEBで色々更新していきますので、チラチラとチェックしてくれると嬉しいです。
2011/07/28 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
10月本公演タイトル決定!
冨坂です。
7/14の新宿コントレックス(参加団体は7/2昼間で受付中!チケットは7/3発売!)のことばかりの最近ですが、その後に控えた10月の本公演のタイトルが決定しました。
今まではずっと折り込みチラシなどで『新作(題未定)』と『無縁バター』だったのですが、ようやく新作のタイトルが決まって、晴れて正式な公演タイトル決定となったわけです。その新作タイトルは
『ファミリーコンフューザー』
です。「家族」の話で「認知症」の話ということで、「ファミリー」と「コンフューズ(混乱・撹乱)」です。人の認識が混乱するってことで。
それまでには『マザー牧場』(←母親の介護って考えると超鬼畜!)や『痴呆自治体』(←筒井康隆みたい)などの案が出つつも、モジり具合と意味の両方を兼ね備えたものがなく、かなり難航してました。
ぶっちゃけ認知症における「忘れる」ニュアンスが弱いのですが、そこはそれとしてモジる方針も捨てきれず、ファミリーコンフューザーに。みなさん、「ファミコン」「無縁」とか略して呼んでください。
もろもろの他の情報はもう少々お待ち下さい。まとめてバッと公開します。お待ち下さい。ということで皆さん、10月は
『ファミリーコンフューザー/無縁バター』
を、どうぞよろしくお願いします。
2011/07/01 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
コントライブinシアターミラクル 参加団体追加!
冨坂です。今回は7/14(木)にやるコントライブinシアターミラクルの話。
さて、そろそろイベント名決めなきゃ宣伝しづらいコントライブ企画ですが、早速一団体参加希望が来まして、即決定となりました。
今回名乗りを上げていただいたのは、この団体
エムキチビートに所属されている俳優、太田守信氏が主宰するプロデュースユニットで、最近だと昨年秋に沢山の美少女が出演する妖しくも美しい拉致監禁ロマンを繰り広げた、とのことです。
(すいません、アガリスクの公演とかぶってて伺えず)団体としては未見ですが、趣旨に賛同していただけたこと、「演劇」と「人を笑わせる表現」に関しては自信ありという旨、そして俳優としての太田氏の信頼で、こちらからも是非参加していただきたい、と思い、参加決定と相成りました。
これでひとまず
●アガリスクエンターテイメント
●トリコロールケーキ
●黒薔薇少女地獄
(以上参加決定順)
となりました。
三団体であれば十分オムニバスとして組めるものではあるのですが、初回ですし、少しでも多くの方たちと一緒にイベントを盛り上げ、それをフィードバックしていきたいと考えています。
もう日も迫っておりますので、純粋な先着順とは行かないまでも、順次交渉させていただきたいと考えています。まずはお問い合わせだけでも結構ですので、ご連絡いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
アガリスクエンターテイメント主宰 冨坂友
2011/06/19 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
【参加団体募集】新宿コントレックス【7/14(木)】
こんにちは、トミサカです。
急な話ではありますが、来月の7月14日にシアターミラクルにて、1夜限りのコントライブを開催する運びとなりました。今度はイベントの主催です。
今までアガリスクが短編を上演してきた会場がオムニバス企画を行わなくなったのと、それと同時に最近お世話になっているシアターミラクルさんと「お笑いと演劇の観客の乗り入れを視野に入れた活動をしよう」という話が重なったことにより、「じゃあミラクル使ってウチが主催で」となったものです。
さて、劇団の内情の話になりますが、演劇公演を頻繁に行うのは資本力的にも労力的にも難しく、各役者や作家や演出家は、他の団体や企画の公演にバラバラになって参加する「客演」や「客演出」「脚本提供」が多くなります。もちろん、自分達とは違う環境で修行してくることは大きな経験値になり得ますが、その半面「その集団としての表現」の機会が少なくなる傾向があります。
最近ではプロデュース制やフリーの役者が増えている東京の小演劇シーンではありますが、だからこそ「劇団」という縛りも結びつきも強い集団こそ「その集団としての表現」を鍛えるべき・増やすべきではないか、と我々は考えます。
そして、その集団としてどこにでも出せる、切り売りできるコンテンツを作る機会を得るべき、と思います。
というわけで、自分達自身コントライブや短編などをつくってかけられる場を作りたいし、他の方々も欲しいのではないかと思い、また、シアターミラクルの可能性も考えて、このイベントを企画しました。
とは言いつつ、巷では複数の劇団の参加するオムニバス企画が沢山出回っている2011年現在です。今さら同じ様なイベントの縮小版を作ってもしょうがないので、以下の特徴を持つイベントとします。
【1.小規模だが頻繁に】
まずは今後の検証の第0回目として7/14に行いますが、形態を確立し次第、隔月や毎月などの高い頻度でイベントを行っていく構想です。ロングラン以外で観客が劇団にアクセスする機会を多くつくれたら、と思います。
また、定期的な発表・修行の場をつくることで、研究発表の場としつつ、常連が出来れば合同で何ヶ月間連続で競う等、スパンが短く頻繁であることの利点を生かしたイベントを目指します。
【2.ジャンルで固まってみるオムニバス】
安直な考えですが、「笑い」など目的が似たような表現で固まることによって、観客にも訴求しやすく、イベントのカラーも打ち出しやすくなります。
また、ある程度似た表現同士でオムニバスをやることにより、より細かいレベルで自分達との差異を考え、「その集団の表現」を考える場とします。
【3.小劇場演劇系外からの集客を視野に】
シアター・ミラクルがお笑いのライブに利用されることが多い、という特性を生かし、ゆくゆくはお笑いライブとの合同開催や対抗戦などを通じて、演劇とお笑いの観客の相互乗り入れを視野に入れて開催します。
観劇人口が減っている昨今に、「劇場まで足を運ぶ」という一番のハードルをクリアしている客層にアプローチしない手はない、という長い目で見た意見も取り入れつつ。
以上の特徴を持ったイベントを構想しており、試験的な第0回目を開催したいと思っております。
今のところ、アガリスクエンターテイメントの他にトリコロールケーキの出場が決まっているのですが、まだまだ参加者・参加団体を募集しております。
以下が募集の詳細です。ご興味のある方、是非ご一読の上、ご応募ください。
また、継続するイベントにしたいと考えておりますが、ひとまずは今回のみの参加でも結構です。観客の皆様だけでなく、各劇団へのプレゼンの意味も持つ第0回目を一緒に盛り上げてくださる参加団体をお待ちしております。
●参加団体募集●
【日時】
7/14(木)19:00開場19:30開演
※持ち時間は一団体20分~30分程度です。
【会場】
新宿シアター・ミラクル
【参加団体(現在)】
アガリスクエンターテイメント/トリコロールケーキ/黒薔薇少女地獄
【演目】
「演劇」と「人を笑わせる表現」を自認している人物または団体
※経験・年齢・性別・人種すべて不問
【参加費】
1000円のチケット12枚がノルマ、13枚目以降100%バック
※別途費用無し
【設備】
・照明は基本的に地明かりのみ(効果は応相談)
・音響は各団体用意で持ち込み
・道具は1,2分で転換できる程度
※お笑いライブ程度の設備とお考えください。
【申し込み】
参加希望の方は
①団体名(個人名) ②代表者名 ③代表者電話番号 ④代表者メールアドレス ⑤WEBサイトのURL(あれば) ⑥大体どんなことをやりたいか(例「コント数本」「短編芝居30分ほど」等)
をご記入の上、今のアドレスまでメールでお送りください。
アガリスクエンターテイメント主宰 冨坂友
E-Mail:
2011/06/14 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『新作(題未定)/無縁バター』WSオーディション終了!
アガリスクエンターテイメント10月の公演『新作(題未定)/無縁バター』出演者募集WSオーディション無事終了いたしました。
今までのWSの中でも一番といってもいいくらい参加者が魅力的で、劇団員ともどもヒヤヒヤしつつ楽しんでおりました。
反省点としては、アガリスクのコメディの稽古の紹介というよりも、一般的な演劇の稽古の方向に傾いていたことですかね。いや、それが悪いって言うわけではないですし最近そっちが好きなんですが、それは我々が教えることなのか?という疑問もあるっちゃあるので。
かといってゴリゴリのシチュエーションコメディ(ファルスっぽいヤツ。『みんなのへや』とか『大空襲イヴ』とか)を教材にすると、結局「その文法をわかっている人勝ち」になってしまうというか、短時間だと例のテンプレートにその人を当て嵌めるだけになってしまいがちなので、台詞や関係性が合っていればある程度立ち居振る舞いが自由な会話劇や会話調のネタの方が向いているんですね。
なので、アガリスク的には一番会話劇っぽい『無縁バター』の中盤を分割して普通に返して稽古し、申し訳程度にコントの『差別』をやったりしました。まぁ独自性が出せたかは疑問がありますが、わりと誰にでも話の通じる、半信半疑じゃないWSにはなったと思います。
でも今回はホント、参加者の皆さんに上手い人が多かったり、怪人がいたりで、そのおかげもあって5時間があっという間でした。
実を言うと、今回は大々的に募集したものの、WSから採用する"未知の人枠"が少なかったんですけど、参加者に魅力的な人が多かったので、そこら辺も思い直して悩んでいる真っ最中です。
もう役増やしちまおうか。でもなぁ、適正人数ってのは確実にあるし...うぅむ。
参加者で出演希望の皆さん、今週一杯で選考するので、お待ちください。
それから諸々調整・確認して発表するので、ブログをごらんの皆様、さらにもう少々お待ちくださいませ。
ほかにも色々発表事項があるので、それも含めてちょくちょくこのブログを覗いてくれると嬉しいです。
2011/06/14 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『新作(題未定)/無縁バター』出演者募集!!
アガリスクエンターテイメントでは次回公演の出演者を募集いたします。
募集要項は下記のとおりです。皆様との素敵な出会いを楽しみにしております。奮ってご応募ください。
●●募集要項●●
【対象公演】
『新作(題未定)/無縁バター』
[日程]
2011年10月7日(金)~10月10日(月・祝)
[会場]
新宿シアター・ミラクル
[演目]
認知症をシチュエーションコメディで描き、シチュエーションコメディのリアリティを認知症に求める『新作(題未定)』と、昨年上演し波紋を呼んだ孤独死&特殊清掃の片付けコメディ『無縁バター』の二本立て。
【募集要項】
[応募資格]
心身ともにある程度健康な18歳以上の男女
2011年10月6日~10日まで確実に参加可能な方
[稽古日程]
2011年8月上旬~
詳細は皆様との打ち合わせにて決定します。
[その他]
申し訳ないですが、決まった出演料・交通費等をお支払いすることは出来ません。
チケットノルマ・公演参加費はありません。
【ワークショップ・オーディション】
[日程]
2011年6月5日(日)14:00~19:00
2011年6月11日(土)14:00~19:00
※いずれか一つにご参加下さい
※ワークショップのみでの参加も歓迎します。
[会場]
JR総武線・都営新宿線 本八幡駅(新宿から30分)周辺
[内容]
「ネタ作り」という視点での演技
上演予定台本(一部)を使っての実演
[持ち物]
動きやすい服装
筆記用具
[参加費]
無料
【申し込み】
以下の項目を明記の上、E-mailにてお送り下さい。
[必須項目]
①お名前 ②生年月日 ③性別 ④希望日 ⑤電話番号 ⑥メールアドレス ⑦簡単な志望動機 ⑧所属(あれば)とそのWEBサイト
[送り先]
y_tomisakaアットマークagarisk.com (脚本演出 冨坂友)
2011/05/17 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
次回公演決定!!2011年10月!!
アガリスクエンターテイメント次回公演の日程が決定しました。
第14回公演『新作(題未定)/無縁バター』
2011年10月7日(金)~10(月・祝)
新宿シアター・ミラクル
会場は前回『大空襲イヴ』から引き続きお世話になる、というかもはやホームグラウンドと公言させていただきます、なシアターミラクルです。
ちょうど一年前に渋谷のGallery LEDECOで上演し好評と困惑を博した、無縁社会な2010年代を生きる現代人にマストな孤独死・特殊清掃コメディ『無縁バター』を、劇場仕様にバージョンアップし奥行きを増して再演!
さらにそれと表裏をなす新作として、認知症をシチュエーションコメディとして語る、むしろシチュエーションコメディのリアリティを痴呆に求めつつ、「母親と息子」に鋭く迫る、アガリスクエンターテイメント6周年にして初の家族モノ作品『新作(題未定)』を上演!
「みんな」と「無縁」の対比で二作品間に物語を見出した『みんなのへや/無縁バター』を超え、今年は「家族」と「無縁」でより深く大きく何かに迫る、必殺(?)ダブルAサイド・コメディ!
【出演】
淺越岳人/塩原俊之/大久保千晴(リリィ座★)/望月雅行(劇団バルド)
【チケット発売】
2011年8月予定!
【詳細】
順次公開予定!待て続報!
シチュエーションコメディを科学して、社会とかタブーとかに挑む...フリして結局喜劇作りたくてしょうがないアガリスクエンターテイメントの、「らしさ」を追求する濃縮・圧縮の二本立てをつくります。乞うご期待!
2011/05/16 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『大空襲イヴ』上演台本、電子書籍で発売!インダ架空ストア!
トミサカです。振り返りも途中のまま放置してて、しかも違う話が挟まりますが、お知らせです。
さて、先日無事終了したアガリスクエンターテイメントの『大空襲イヴ』ですが、会場で販売した上演台本(横書き/A5版)とは別に、電子戯曲というカタチでデータ販売させていただいております。
というのも、公演を行った劇場の新宿シアター・ミラクルが協力して、「架空ストア」という雑貨・ギャラリーのオンラインショップで演劇の戯曲を販売し義援金として寄付するプロジェクトが立ち上がりました。
縁のあるシアター・ミラクルさんの関わった企画という点、そして、この作品が上演という意味でも内容的にも奇しくも震災と密接に絡んでしまった点
などなどを鑑みて、というかさすがにいくら俺でも何かしら支援できるならしたいしなぁ、と思い、「せっかくここも絡んじゃえ」ということで、販売させていただくことになりました。
普段は「義援金集めな!」とか血眼にならず、「おつりを募金」程度の自分ですが、「せっかくだし」とか「RHYMESTERも『そしてまた歌い出す』チャリティー配信してるし」ぐらいのノリで販売しております。
さて、せっかく売るからには、と売りを解説!
【売りポイント1】「縦書きで戯曲っぽーい!」
いつもは横書きでA5版の、ネタ帳スタイルの書式で販売しているアガリスク台本ですが、今回は縦書きの一般的な戯曲スタイルでの販売になります。
んで、いつもの「ネタ」としての文章をこの戯曲スタイルにしておこしてみると、見た感じがとても恥ずかしいということに気づいたので、今後はこういう書式は無いかも...?とにかくレア!
でもホント、縦書きと横書きが違うだけで、かなり違った印象になります。これを期に、ネタ帳としての側面じゃなく、「お話」としての側面を読み解くのにチャレンジしていただけると、とても嬉しいです。何か見つかるとは思います。
【売りポイント2】「義援金だよ!」
売り上げは、 全 額 が、架空ストアを通じて日本赤十字社の「東日本大震災義援金」に寄付されます。
もちろん義援金なんてどこを窓口にしても変わらないかもしれない、むしろ(実際すごいちゃんとしたところですが!)見知らぬオンラインショップよりも直接振り込んだ方が安心と思うかもしれないです。
ですが、『大空襲イヴ』は公演の実施自体が震災の影響を受けまくって、ダメージもあったけど意義や価値が見出せた部分作品でした。だから、それの台本も、震災の復興に絡んだカタチでお買い求めになっていただけると、またオツなものがあるんじゃないかと。
ともかく、印刷や流通のコストがかからず、
アガリスクとしては色々な方の目に止まって、
お客さんは(いつもと違う書式で)あの作品をもう一度読み返せて、
被災地の方には(雀の涙の中の分子レベルですが)義援金という形で役立てていただける、
まさにWin-Win-Winの関係なわけです。
よかったら是非覗いてみてください。他の作家さんのもありますので。
【架空ストア 戯曲(電子書籍)】
2011/04/17 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『大空襲イヴ』振り返り【前編】
冨坂です。
今更ながら、『大空襲イヴ』についての振り返りをブログにしようと思って筆をとる。と、初めて早2行、こんな書き出しで大丈夫か?この文体どうすんの?と早速不安になっている。そのぐらいこのブログを(お知らせ以外)書いていなかったということだろう。
ひとまず公演データ
↓↓↓↓↓
Aga-risk Entertainment(アガリスクエンターテイメント)
第14回公演(学生時代の初めてからカウントしてるので無駄に回数が長い)
『大空襲イヴ』
2011年3月18日(金)~21日(月祝)全6ステージ
新宿シアター・ミラクル
![A4たて_表面-[更新済み].jpg](http://www.agarisk.com/blog/assets_c/2011/04/A4%E3%81%9F%E3%81%A6_%E8%A1%A8%E9%9D%A2-%5B%E6%9B%B4%E6%96%B0%E6%B8%88%E3%81%BF%5D-thumb-240x339.jpg)
【口コミ】
●CoRich!舞台芸術
●TwitStage(つぶやき収集)
●ブログ等
「芸術は後半に続く」
「さるさる日記」
「501のいちいちイマイチ」
「コーヒーもう一杯」
等など、まだまだあるけど、皆様ありがとうございます!感謝!
そして反省へ
↓↓↓↓↓
【目論見】
今回の企みは「"皮肉"という目線により悲劇と喜劇を同時に提示」である。つまり題名にもあるとおり「東京大空襲の前日だよー」という点だ。
《今さら反戦とか芝居でやっちゃうために》
「超楽しい喜劇を90分」→「でもやっぱり東京大空襲前日」→「ちくしょう、空襲とか戦争とかやっぱりファッキン!」という流れでもって、手垢のついた反戦歌を2011年に演劇でやるためってのが狙いの一点。
で、そりゃ戦争反対だし、反戦なんてこうでもしなきゃ叫べないだろ、っていうのも本音なんだけど、それもやはり最終目的ではなくて。
結局のところ自分はそれを使って「ベタなコメディで笑えないテーマを描く」という作劇上の研究をしたかった。
《こういう喜劇に笑えないテーマを同居》
それまで喜劇の大雑把なリアリティで芝居してたやつらがいきなりテーマ台詞を語りだすのではなく、風刺による笑いを主とするのでもなく、「シチュエーションコメディで、喜劇的なラインと悲劇的なラインが同時進行している」状態を作り出すための研究というのが真の狙い。
「戦争の悲惨さを今さら訳知り顔で直接書くな」への対策でもって、「喜劇でテーマをいきなり真面目に語りだすな」への対策にするのが、今回の『大空襲イヴ』でした。
【脚本面】
構想自体は1年半くらい前からあって、一回(二回か?)流れた企画なのになんでこんな時間かかってんだ、っていう。1シーン1ページ1行の自分内ハードルが上がっているんんだけど、これはどうしたもんか。今のところ「早めから書き出す」しか対策が無いが。
内容的には、良かった点は密度。
ファルスで出来るネタをこれでもかと圧縮してみたので、暇する時間が無かったこと。
主人公(と便宜上言う。ミッションを課されたまわし役)が2人いて2つのピンチが同時進行していき、交差して誤解になって広がっていくので、観客にもかなりの情報処理の負荷をかける芝居だったけど、やはりこのぐらいギュウギュウでないとファルスって飽きる気がする。
その分、一個一個のネタが短く、駆け足になってしまったのも否めないんだけど。
テーマ的には、徴兵逃れの「埋蔵金出たらなんでも出来るから。勝つぞ?日本」に対する医学生の「そんなわけないでしょ!あ、言っちゃった」ってツッコミが、医学生というキャラクターの、どころかこの作品のスタンスを象徴している、それでいてパッと聞きがネタにしか聞こえない、気に入っている台詞。
「愛国心」と「ケチ(節約)」を担っていた医者妻が、最後に「米が手に入るかも」という「ケチ」を選ぶところや、愛人が傷痍軍人と慰めあって結ばれてしまい満足してしまうところは、くだらないギャグでありながらさりげなくラブ&ピースにもなっている箇所。特に愛人と傷痍軍人が防空壕の中で、千人針(一万五千人針)を布団にしてセックスするところはジョンとヨーコの"ベッドイン"を彷彿とさせるとかさせないとか。
配給切符の扱い方に間違いがあった点と、特高が折れて寝返るときに↑みたいなテーマ的ダブルミーニングがなかった点は改善の余地あり。あと、登場人物の立場はいいとして、年齢層が若者ばかりだった点。
【演出面】
生活感がなかった。もとから『みんなのへや/無縁バター』と同じく「後ろが透けていて出演者が待機している」「役名が出来る限り役者の本名」というのは想定していて、というのも「"なりきる"とかじゃないところで芝居する」「表現に入る狭間の瞬間が好き」という最近の考えからなんだけど、後述の緊急の対策と相まって、生活感がなかったのが反省。
あと舞台の使い方に関して、終盤の全員出揃っての会話シーンが退屈な横並び陣形になっていて、あとから超恥ずかしくなった。もっと立体で使わないと。
また、「台所」っていう空間があっても良かったかもしれない。まぁシアターミラクルであれ以上に舞台面を取るのは物理的に不可能なんだけど、どうにかやりくりして台所を作るべきだったなぁ。上記の生活感問題にも絡んで。
役者の芝居に関しては、一個一個ダメ出しを書くとキリが無いので割愛するけれど、出演者各個人の特性はかなり出せたんじゃなかろうか。だけどちょっと任せすぎた気もする。「予定調和すぎてもはや美しい」まで行っていなかったのも事実。あとは毎ステージの安定感が課題か。
書き出したら非常に長くなってしまった点、このあとに巨大な「地震後対応」と「それに伴う作品(の受け取り方)への影響」「全体の総括」などの項目があるので、前・後編にします。翌日には更新しますが。
2011/04/05 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
1/23『大空襲イヴ』顔合わせ
1/23(日)は『大空襲イヴ』の初稽古&キャスト・スタッフの顔合わせでした。
写真を撮ってブログにアップ☆とか思ってたんですが、あえなく忘れ...

前半の稽古部分は、メンバーの淺越・塩原、アシスタントの七樹、後は客演の大久保さん・望月さん・邸木さん・ジャンプさんという、前回『みんな無縁』で一緒だった人のみという、なんだか心機一転感の全く無い感じで始まりました。
いつもより多めにアップゲームをしつつ、某既成台本を繰り返して最近の皆さんの芝居の感じとか適正を見つつ。
印象的なのは、みんな結構ベタにデフォルメしてやる癖がついてるなぁ、という点。演技的にもどんどんリソースを塗りつぶして役者個人の狙いを入れる隙をなくしていこうかしら、などと。
そして予告編動画用の素材を撮影。
その後は同じ部屋でスタッフも参加しての顔合わせ。これまた音響のオペスタッフさん以外は前回と変わらないので、自己紹介・予算関係・チケット販売・公演のビジョンなどをサクサク話して予定時間よりかなり早く終了。
部屋とってあってもったいなかったので、惣菜やお菓子を買ってきてそのままそこで軽い親睦会。でっかい和室でお菓子と揚げ物を肴にソフトドリンクで(飲酒禁止なので)宴会をする、なんだか子ども会を髣髴とさせる時間でした。
その間に舞台班と演出で、今回の美術プランを詰めつつ。お客様からの物理的な見え方に止まらず、演出的な"場のルール"にまで言及しあうような、かなり突っ込んだ話が出来ました。
今回も、具象と抽象の境目を行き来するような、それでもって会場の天井の低さを乗り越え、シチュエーションコメディ特有の「なんとなく具象で建てる」を逃れる美術になりそうです。

で、そのあと程よい時間からは、いつものさくら水産に場所を変えてただの飲み会。
そんな感じでパリッとせず始まった今回の『大空襲イヴ』でしたが、それだけに息の合った、共通言語を持った座組みとしてうまいことやっていけそうです。
2011/01/24 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
【情報解禁】次回公演『大空襲イヴ』
情報解禁!アガリスクエンターテイメント次回公演は東京大空襲×シチュエーションコメディ!
『みんなのへや/無縁バター』から引き続きの魅力キャストとともに、強力な「はじめ昭まして」陣の出演者が決定。
お涙不要、セピア色禁止、誰のためにも死にに行かない、超個人的なやつらの昭和二十年三月九日。
徴兵忌避で勘違い、防空壕でドアコメディ!
そして今宵はパーティー!
アガリスクエンターテイメント第14回公演
『大空襲イヴ』
2011年3月18日(金)~21日(月・祝)
新宿シアター・ミラクルにて
【概要】
"徴兵忌避で勘違い、防空壕でドアコメディ"
東京大空襲前日をシチュエーションコメディで描く、アガリスクエンターテイメントの次回公演『大空襲イヴ』
2010年3月・そして夏と、2度の演目変更により延期された『三月九日東京』を改題し、満を持しての上演!
現代っ子の我々が嘘なく戦争を描くための手法としてのシチュエーションコメディであると同時に、戦争という題材によってシチュエーションコメディをアップデート!
この使い古されたジャンルの喜劇を、「物語性も手放さず・それでいて終始コメディであり続ける」ものにするための提言,2011年版。
【あらすじ】
"NO WAR!戦争どころじゃない!"
1945年3月9日。
徴兵逃れのために近所の医者に偽の診断書を書いてもらおうとする男。
しかし当の医者の家には不倫相手が訪ねてきており、もはやそれどころではない始末。
警察の目を逃れつつ、医者を探す男。妻の目を逃れつつ、不倫相手を帰す医者。
大空襲前日の東京を舞台に、"戦争どころじゃない"超個人的なピンチを抱えた者たちの奮闘が始まった――
【日時】
2011年3/18(金)~21(月・祝)
18(金)19:30STP
19(土)14:30 / 19:30AC
20(日)14:30 / 19:30
21(月)14:30反
※STP=すいとんパーティー
※AC=終演後AC(アガリスクコント)Vol.3の上演
※反=バラシ反省会(片付けながらのアフタートーク)
【会場】
新宿シアター・ミラクル(Shinjuku Theater MIRACLE)
※西武新宿線新宿駅徒歩1分・JR新宿駅徒歩7分
【料金】
予約券(当日精算)2000円
当日券2500円
※貧民割引(500円)有り
【出演】
淺越岳人
塩原俊之
石川唯
大久保千晴(リリィ座★)
木村ゆう子(帝京ヴィクセンズシアター)
斉藤コータ(コメディユニット磯川家)
七樹禄
望月雅行(劇団バルド)
邸木ユカ
矢吹ジャンプ(ファルスシアター)
【スタッフ】
脚本・演出:冨坂友
舞台監督:大野祥伍
舞監助手:野村祐輔
舞台美術:鹿島瑛美
照明・音響デザイン:根岸佳奈子(筑波小劇場)
音響操作:淺越風人
小道具:廣瀬敦夫
宣伝美術:清水桃菜
制作:西田康貴
制作助手:上村一平/西川瑞己
製作総指揮:小林大陸
協力:劇団バルド/コメディユニット磯川家/CoRich!舞台芸術/筑波小劇場/帝京大学ヴィクセンズシアター/ファルスシアター/リリィ座★(50音順)
今後、こちらのブログでは『大空襲イヴ』進行状況や、創作のきっかけ、まえにもやった自作自演インタビューなども含め実況していきます。乞うご期待。
2011/01/09 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
AC~アガリスクコントVol.1 終了
冨坂です。
すこし経ってしまいましたが、11/25のAC~アガリスクコントVol.1はおかげさまで終了いたしました。
ご来場頂いた皆様、誠にありがとうございました。
当日は機材のトラブルで、ご迷惑・ご心配をおかけして申し訳ありません。
ですが皆様のおかげで、今思うと非常に良い空間になったと思います、ありがとうございます。
もちろんテク関係を考え直したり、問題が起こったときの落ち着き等含め、場数という点で修行が必要な点は沢山見つかりました。しかし、作っていく中での創作方法や発想や方向性に関してはかなり確信を得られた公演でしたので、今後もACシリーズを続けていこうと思います。
まだハッキリしたことは決まっておりませんが、ACと長編本公演を両輪として作品を作っていこうと思います。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
なお、2011年3月に予定している次回本公演の情報は近日中に当サイトで発表いたします。ご期待ください。
2010/11/27 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
【明日!!】「AC~アガリスクコントVol.1」詳細
お待たせいたしました!いよいよ明日に迫ったDress Omnibus Theater#26でのコントライブ!イベント全体の詳細と、アガリスクの演目を発表いたします!
Dress Omnibus Theater#26
【日時】
11/25(木)18:30開場 19:00開演
【会場】
DRESS AKIBA HALL(JR総武線秋葉原駅昭和口徒歩20秒)
【料金】
1000円+1drink(500円)
【出演順】
・梅本聖子
・CLOWN☆MIENAW.S.P
・アガリスクエンターテイメント「AC~アガリスクコントVol.1」
・ToricoRollCake
※アガリスクの出番は20:00すぎを予定しておりますが、イベントの進行の都合で前後する可能性もございます。4団体続けてご観劇いただけると幸いです。
【ウチの演目「AC~アガリスクコントVol.1」について】
《セットリスト》
※全部で25分前後を予定しております。
※○が新作、●が再演
○「冠婚葬祭」
●「悟り」(AC Ver.)
●「差別」(AC Ver.)
○「混ざり」
○「火星木星土星」
○「殴り」
○「自宅がメッカ」
《解説》
「冠婚葬祭」
シチュエーションコメディによく見られる"勘違いネタ"のルールに切り込んだ意欲作。
「悟り」
WEB企画「声に出して読みたい短編」をリミックスして再演。仏教的に正しい○○、という意欲作。
「差別」
WEB企画「声に出して読みたい短編」をリミックスして再演。差別の構造を鋭く突く話が意欲作。
「混ざり」
混ざってしまう意欲作。
「火星木星土星」
火星木星土星というルールを解き明かす意欲作
「殴り」
意欲作。
「自宅がメッカ」
自宅がメッカになる意欲作。
2010/11/24 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
2011年3月向けワークショップオーディション追加日程!
少数ですが熱烈なご要望にお答えして、ワークショップオーディションを追加で行います。(前回10/31と11/7にやったものと同じです)
追加日程は
11/13(土)13:00~17:00
男女とも若干名募集いたします。
持ち物はこれまでと同じく、動きやすい服装と筆記用具。参加費は無料です。
詳しい場所はご応募いただいた方にメールでお知らせいたします。
かなり急で、当日まで日が無い発表になってしまいましたが、今回はホントにコレが最後なので、ご興味のある方は是非是非ご応募下さい。
【申し込み】
以下の項目を明記の上、E-mailにてお送り下さい。
[必須項目]
①お名前 ②生年月日 ③性別 ④希望日 ⑤電話番号 ⑥メールアドレス ⑦簡単な志望動機
[送り先]
(画像などを設置)
(脚本演出 冨坂友)
2010/11/10 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
コントライブ『AC アガリスクコント vol.1』開催決定!
ご無沙汰してすいません、冨坂です。公演が終わって、諸々発表できるまでにわさわさ準備してました。
アガリスクエンターテイメント、コントライブ開催いたします。
『AC アガリスクコント vol.1』
今まで長編のシチュエーションコメディ創作の合間を縫ってコツコツと作ってはWEBの波間に消えていったコント作品を、正メンバーである淺越・塩原の二人で上演!
さらに、「これを本公演にかけるのは大丈夫か?(いろんな意味で)」と思われる問題新作を発表予定。
「とりあえず"笑い"ってので共通だから短い尺もやってみましたー」的な垂れ流しな詰め合わせにせず、目指すは「シチュエーションコメディのためのコント研究」!
長編の本公演に応用するための実験をしたり、シチュエーションコメディとコントの差異をはかったりと、ラボとしてのコントライブシリーズ第一弾。
●公演情報●
【日時】
11/25(木)19:00~ のうち40分間(出演時間未定)
【会場】
秋葉原 DRESS AKIBA HALL
【料金】
1000円(+1ドリンク代¥500入場時別途)
【出演】
淺越岳人 塩原俊之
【その他】
本公演は、Dress Omnibus Theater 内の演目となります。アガリスクエンターテイメントの出演時間は追って連絡いたします。
正直、オムニバス企画の1演目ならvol.1とかに数えんなよ、みたいなことも思ったのですが、これからはアガリスクが生で複数作品を上演するときはもう全部このパッケージで行ってやろうと思います。
シチュエーションコメディの研究としてのコントライブ、と銘打ちましたが、多分冨坂が書いて演出して、淺越塩原が出演する以上、どうやったってシチュエーションコメディとの類似または差異をみつけるような目線で作るであろうことは必至なので。
こういった設定と物語を笑いでやることによって云々~みたいな広い話ではなくて、今回は"笑わせ方"をテーマに色々試行錯誤してみようと思います。小さなライブハウスで、しかも出演時間もおよそ40分ですが、今までやっていないような色々なネタをお見せしようと思います。
2010/10/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
2011年3月本公演 出演者募集!
アガリスクエンターテイメントでは、現在、2011年3月に行う公演の出演者を募集しています。
昨年にも募集し、告知もしたけれど、結局演目変更になってしまった「三月九日東京」という太平洋戦時下でのシチュエーションコメディを、満を持して上演します。多分改題します。
この公演では、シチュエーションコメディにおける笑いと物語の関係を、戦時中の設定を使って描こうと思います。
自分は常々、コメディにおける(よく終盤にある)人情パート・ほろっとさせるパートが嫌いでして、かといってただ笑わせるだけなら物語の形式をとる意味あ
るの?という声もあるわけで、シチュエーションコメディという「笑わせるために物語を使用する」芝居において両者の共存を考えていました。
うまいこと出来る目途が立ちました。
シチュエーションコメディが好きな方、はたまた嫌いな方、お客さんを笑わせることに興味がある方なら大歓迎です。レイ・クーニー氏、三谷幸喜氏ら先人のやってきたこのジャンル、そろそろ一緒にアップデートしませんか。
沢山の皆様のご応募を心待ちにしております。 (脚本・演出:冨坂友)
※ワークショップのみのご参加も歓迎いたします。その旨を記載の上お申し込み下さい。
【対象公演】
『三月九日東京(仮)』
[日程]2011年3月18日(金)~3月21日(月)
[会場]新宿 シアターミラクル
[演目]
昭和二十年三月九日。大空襲前日の東京下町を舞台に「戦争どころじゃない」個人的なピンチを抱えた人達の騒動を描いたコメディ。
一幕一場。二つの問題が同時に起こる2ライン同時進行のシチュエーションコメディ。
「徴兵拒否で勘違い、防空壕でドアコメディ」をコンセプトに、徹頭徹尾をコメディとして描く。
【募集要項】
[応募資格]
心身ともにある程度健康な18歳以上の男女
2011年3月17日~21日まで確実に参加可能な方
JR総武線本八幡(新宿より30分)周辺での稽古に参加できる方
[稽古日程]
2011年1月中旬~
詳細は皆様との打ち合わせにて決定します。
[その他]
申し訳ないですが、決まった出演料・交通費等をお支払いすることは出来ません。
チケットノルマ・公演参加費はありません。
【ワークショップ・オーディション】
[日程]
2010年10月31日(日)17:00~21:00
2010年11月7日(日)17:00~21:00
※いずれか一つにご参加下さい
※希望者が多ければ11月13日(土)にも行います。土曜のみ参加可能な方もお気軽にご応募下さい。
[会場]
JR総武線・都営新宿線 本八幡駅(新宿から30分)周辺
[内容]
「ネタ作り」という視点での演技
上演予定台本(一部)を使っての実演
[持ち物]
動きやすい服装
筆記用具
[参加費]
無料
【申し込み】
以下の項目を明記の上、E-mailにてお送り下さい。
[必須項目]
①お名前 ②生年月日 ③性別 ④希望日 ⑤電話番号 ⑥メールアドレス ⑦簡単な志望動機
[送り先]
y_tomisakaアットマークagarisk.com (脚本演出 冨坂友)
前回公演のような、皆様との素敵な出会いを心待ちにしております。よろしくお願いします。
2010/10/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
『みんなのへや/無縁バター』終了いたしました
アガリスクエンターテイメント『みんなのへや/無縁バター』は全日程を無事終了いたしました。
中編二本立てという各作品の長さや、劇場ではなくギャラリーでの上演ではありましたが、たくさんのお客様にご来場いただき、ご好評も頂き、"番外公演""企画公演"ではなく、アガリスクエンターテイメントの代表作の一つになれたような気がします。
もっとも、両作品とも話そのものや見せ方など、何かしら挑戦や実験を抱えていた芝居だったので、ご意見・ご質問・お叱りetcも頂いております。
公演についての振り返りは、公演前のようにまとめてブログ上に企画として発表していきたいと思います。
ひとまずは終演のご報告とご来場の御礼まで!
ご来場いただいたお客様、ご協力いただいた皆様、web上の企画をご覧頂いた方々も、皆様誠にありがとうございました!
アガリスクエンターテイメント 主宰・脚本・演出 冨坂友
2010/09/20 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「みんなのへや/無縁バター」WEB企画祭り があるかも
こんにちは、冨坂です。
いつのまにか時間は経つもので、結構日が開いてしまいました。最近は稽古の空き期間があったりそれが終わって再開したり台本を直したりの日々です。
出演者紹介をガンガンアップするつもりでしたが、他にも色々インタビュー企画(冨坂がされます)をはじめ毎週公開する企画群があるので、その合間を縫っての公開になります。おそらくこのブログ上で行うので。
色々整えて、また正式にリリースしますのでしばしお待ちを!
2010/08/20 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「みんな」「無縁」稽古3回目
冨坂です。
昨日は「みんな」班と「無縁」班の合同の稽古でした。7月中まではそれ。
とくに「みんなのへや」は3回目にして、勿論台本持ちながらだけど立ち稽古に入り、台本持ちながらだけどザッと通すくらいになっています、今迄で一番進行が早い。まぁ、台本が結構ベタなシチュエーションコメディの型だからなのかもだけど。
ただ、今回はそれをなぞるだけじゃ意味がなくて、観客の理解の状況とか、壁や物が無いことの意味とか、"見せ方"のこだわりで時間をとるんでしょう。
「無縁バター」はようやく話の骨子が固まってきて、稽古でエチュードなどで投げて枝葉を作っていく途中。こっちは脚本的な組み方などで色々狙っていこうかと。
で、客演の人の魅力が半端じゃないぞこれは。中にはあんまりいろんな演劇公演に出ない人もいるんだけど、「もったいない!」っつーか「他の団体は何を放っといてるんだ」とすら思う。
今後、この団体ブログにて出演者紹介もしていこうかと。おまちくださーい
2010/07/29 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
コメディユニット磯川家『スウィートガールズと僕』観劇
お久しぶりです冨坂です。
最近は『みんなのへや/ 無縁バター』の台本書
き真っ最中です。明日(もう今日)は初稽古。
そんな中ですが、信頼できる同世代劇団、コメディユニット磯川家が東京に本拠地を移して一発目 の公演ということで観劇へ。以下、感想(ネタバレ含む)。
コメディユニット磯川家
ザ・ベストマンションシリーズVol.3F
2010/7/14-18
池袋シアターグリーンBOX in BOX THEATER
『スウィートガールズと僕』
まさに「やりやがった...!」とい
う印象のコメディユニット磯川家『スウィートガールズと僕』。
舞台上でBOYS
BE...的世界観を実現させるという豪胆さ。そしてそれを可能にするのは、コメディの文法...というより、役者個人のいわゆる"面白さ"。
な
んせ、舞台となる部屋の奥、ベランダ越しにお隣さんの部屋。そしてそこに住むのは幼馴染でクラスのアイドル。さらに彼女は主人公に会いにベランダ越しに部
屋に遊びに来る始末。
開演前に同行した淺越と「え、まさかお隣さん...?幼馴染とかそんな...」「いや、まさかねぇ」と言っていたら本当にそうだっ
た。
舞台上で『BOYS BE...』の甘ったるすぎる(a.k.a.中学生男子妄想的)世界観を実現する暴挙に苦笑し、そしてときおり役者のコメディ力に素直に爆笑するうちに、 本気でその激甘空間に萌え、いや悶えていくという不思議な体験。
(以下、ネタバレ含む)
た
だ、だからこそ、中盤から終盤での進路や自己実現の葛藤はもっと抑え目でもよかったかもしれない。感情移入する余地が無い方が、閉じた・完成された世界と
して確立されていたかもしれない。
雨の中の待ち合わせ(の失敗)の日、二人が彼氏と彼女になった時点で過去編は終わらせて(それこそモノローグで
ちょこっと報告だけで)、引越しで出て行く現代編にて「幼馴染とは終わって、同じ趣味の年上の友人とくっついたんだなぁ」と思わせての彼女登場!NYへ同
行!とか。
あの世界観には観客が自分を入れる余地など無くて、「もうアクセスできない時間」や「自分にはなかった光景」として酔うのが筋な のでは?とか。等身大の青春として見ると、幼馴染のとった結論はあまりに成長しない・後退した・「倫理的にどうか...」なものに見えてしまうし。そういう意 味で徹頭徹尾フィクショナルな激甘世界であって欲しかった。
とか色々言ってきましたが、あの世界観や登場人物を信じきってやりきったことに
拍手。
下手なファンタジーや下手な不条理ものより、よっぽど異世界を見せてくれる演劇体験でした。
そして出演者のコメディ力が半端 じゃなくて恐れる。おののく。
同時上演のサスペンス作品『ソラド』はもっと説明を省いてもスッキリ・サクッと見せてくれたほうが良かったと
思う。
また『HELP』は舞台装置が主役の作品で、ベランダのあの物体は反則。最初の登場シーンはバカすぎて誰もが笑ってしまうズルさ。まさにド
リフの世界。
前回、ツアーで初上京時の「ティーチャー!!」で、前説のときに舞台となる部屋の外側の設定を口頭で喋っちゃう(おそらく「そ んなこと芝居で説明してる暇はねぇ。本編は笑いにしかつかわねぇ」の意)とか、カーテンコールで『学園天国』をガンガンに流す勇気(確かにアガるけど普通 は照れてできない)など、本当に一本筋が通っていて、「格好良い」ではなく「楽しい」を追求するが故にその様が格好良い、本当に信頼できる劇団です。是非 機会があれば皆さんもどうぞ。
コメディユニット磯川家公式サイトザ・ベストマンショ ンシリーズVol.3F CoRich!舞台芸術
2010/07/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
9月公演ワークショップ・オーディション最終日前に
冨坂です。ワークショップ・オーディション最終日、とうとう日付上は明日です。23日夜です。
今回は時間の関係上、さっそくガンガン台本を読んでもらう形式になりますが、もちろんワークショップのみの参加も歓迎しております。まぁ、単純に縁として出会いとして良い機会にはなると思いますので。
ちなみに先週の回は、某有名二人芝居の台本抜粋や、拙作の地味だけどちょっと鋭い視点のコント「差別」や、「シチュエーションコメディを即興で作ってみようシリーズ」をやりました。
今回も大体同じのにするとは思いますが、台本の種類減らしてでも一つのネタを突き詰めてく方向にしようかと思います。
まだ若干ではありますが募集しています(といってもスイマセン、"つくってみるシリーズ"があるし部屋狭いしでほんの少しですが)。よろしかったらお越し下さい。
アガリスクエンターテイメントでは、9月中旬に行われる公演『みんなのへや/無縁バター』の出演者を募集し、ワークショップ兼オーディションを開催
いたします。
ワークショップのみの参加も歓迎いたします。是非ご来場下さい。
【対象公演】
アガリスクエンターテイメント第
13回公演『みんなのへや/無縁バター』
[日程]
9月13日~19日小屋入り(予定)
[会場]
渋谷 ギャラリーLE
DECO(予定)
[演目]
『みんなのへや/無縁バター』
伏線を張り、作りこんだ"状況"で笑わせるシチュエーションコメディを、
ギャラリーで、セットを建て込まず、ポータブルな形に凝縮した『みんなのへや』
孤独死や腐乱死体や特殊清掃などの陰惨で生々しい設定を、片付けコ
メディとして切り取る『無縁バター』
以上の短編二本立てで一演目。
※日程・会場は正式な決定ではないため、変更の可能性があります。
【募
集要項】
[応募資格]
心身ともにある程度健康な18歳以上の男女
2010年9月13日~19日まで確実に参加可能な方
JR{総
武線本八幡(新宿より30分)周辺での稽古に参加できる方
[稽古日程]
2010年7月~
詳細は皆様との打ち合わせにて決定しま
す。
[その他]
申し訳ないですが、決まった出演料・交通費等をお支払いすることは出来ません。
チケットノルマ・公演参加費はあり
ません。
【ワークショップ・オーディション】
[日程]
2010年5月16日(日)15:00~18:00
2010
年5月23日(日)18:00~21:00
※いずれか一つにご参加下さい
[会場]
JR総武線・都営新宿線 本八幡駅(新宿から
30分)周辺
[内容]
「ネタ作り」という視点での演技
上演予定台本(一部)を使っての実演
[持ち物]
動きやすい
服装
筆記用具
[参加費]
無料
【申し込み】
以下の項目を明記の上、E-mailにてお送り下さい。
[必
須項目]
①お名前 ②生年月日 ③性別 ④希望日 ⑤電話番号 ⑥メールアドレス ⑦簡単な志望動機
[送り先]
y_tomisaka@agarisk.com
2010/05/22 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
2010年9月公演出演者募集!ワークショップ・オーディション開催
冨坂です。出演者も募集しておりますので、「我こそは」という方、そうでもないけど遊びに来たい方、出演の希望は問わず是非来てみて下さい。
アガリスクエンターテイメントでは、9月中旬に行われる公演『みんなのへや/無縁バター』の出演者を募集し、ワークショップ兼オーディションを開催いたします。
ワークショップのみの参加も歓迎いたします。是非ご来場下さい。
【対象公演】
アガリスクエンターテイメント第13回公演『みんなのへや/無縁バター』
[日程]
9月13日~19日小屋入り(予定)
[会場]
渋谷 ギャラリーLE DECO(予定)
[演目]
『みんなのへや/無縁バター』
伏線を張り、作りこんだ"状況"で笑わせるシチュエーションコメディを、ギャラリーで、セットを建て込まず、ポータブルな形に凝縮した『みんなのへや』
孤独死や腐乱死体や特殊清掃などの陰惨で生々しい設定を、片付けコメディとして切り取る『無縁バター』
以上の短編二本立てで一演目。
※日程・会場は正式な決定ではないため、変更の可能性があります。
【募集要項】
[応募資格]
心身ともにある程度健康な18歳以上の男女
2010年9月13日~19日まで確実に参加可能な方
JR{総武線本八幡(新宿より30分)周辺での稽古に参加できる方
[稽古日程]
2010年7月~
詳細は皆様との打ち合わせにて決定します。
[その他]
申し訳ないですが、決まった出演料・交通費等をお支払いすることは出来ません。
チケットノルマ・公演参加費はありません。
【ワークショップ・オーディション】
[日程]
2010年5月16日(日)15:00~18:00
2010年5月23日(日)18:00~21:00
※いずれか一つにご参加下さい
[会場]
JR総武線・都営新宿線 本八幡駅(新宿から30分)周辺
[内容]
「ネタ作り」という視点での演技
上演予定台本(一部)を使っての実演
[持ち物]
動きやすい服装
筆記用具
[参加費]
無料
【申し込み】
以下の項目を明記の上、E-mailにてお送り下さい。
[必須項目]
①お名前 ②生年月日 ③性別 ④希望日 ⑤電話番号 ⑥メールアドレス ⑦簡単な志望動機
[送り先]
y_tomisaka@agarisk.com
2010/04/27 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
したまち演劇祭落選中!
冨坂です。
先日のブログで書いた第1回したまち演劇祭ですが、アガリスクエンターテイメントは花やしき座(in浅草花やしき)での公演を希望してエントリーし、見事に落選しました。
ついては、「下町でも三月でもねぇぞ」ということで『三月九日東京』の上演は2011年のリアル3月に持ち越すことにして、渋谷で短編二本立てを上演いたします。
まだ正式に決定していませんが、今度は劇場ではなく渋谷のギャラリーで、9/14~19くらいで皆様にお会いすることになりそうです。
内容としては、一本目が「ワンルームで、彼氏・彼女・双方の浮気相手等々が互いに隠れあう」というベタベタなシチュエーションコメディを、素舞台(具体的なセットを建て込まない)でポータブルに50分とかで成立させる実験の『みんなのへや』。できれば、セットが無いことからマイムで表現することや、壁が無いから透けて見えてることによって、シチュエーションコメディの面白さが広がれば、と思ってます。
二本目が「孤独死して放置された男の部屋を片付ける特殊清掃の人達と遺族の片付け」というエグくて寂しい生々しい状況を笑いに転化するコメディの『無縁バター』。最近注目されている番組「無縁社会」や職業「特殊清掃」をただ「扱う」のではなく、都会に暮らす孤独について自分達なりの回答を出せれば、と。
今回の公演では4,50分の作品を二つで一演目とする短編二本立てです。CDのA面B面みたいな、というか両A面みたいな感じです、はい。チケット1枚で両方見られるよー、という。
1階から6階まで画廊が入っているギャラリービルをマンションに見立て、「一部屋に何人隠れてんだよ(笑)」という作品と「ここで誰にも看取られず死んだんだなぁ」という作品を同じ演目内で同時上演することで都会に生きる現代の我々の孤独や無関心やらをなんちゃらかんちゃら...という奴です。
続報で出演者募集やらワークショップを書きます。お待ち下さい。
2010/04/27 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
したまち演劇祭エントリー中!
冨坂です。ご無沙汰すぎる更新で、なんだかすいません。
実は今、台東区がこの夏に開催する「したまち演劇祭」ってのにエントリー中です。浅草の花やしきや東洋館(もとフランス座)をはじめ、浅草中心に台東区の劇場じゃない施設で演劇祭をやっちゃおう、という企画で、3月中に参加団体を募集していたんです。
アガリスクは、9/13~9/20までの花やしき座(浅草花屋敷内の劇場)を選んでエントリーしています。先日、各候補地を下見に行ったんですが、花やしき座だけやけに見学に来る人が多かったので、ライバル多いんですが。
「昔っぽい(つくりのネタ)」といわれる我々としては東京の喜劇ゆかりの地、浅草でやりたいし、せっかくなら「花やしきでやるやつ」って宣伝したいので、とりあえずライバル気にせず花やしきを選びました。
受かったら「三月九日東京」をやります。九月だけどさ、下町なんで。
結果発表が4月下旬とのことですので、乞うご期待。我々も今、首を長くして結果待ちの日々です。
ちなみに落ちたら、下町問わずどこかの劇場でリアル三月九日に上演します。
2010/04/14 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
TFP初日終了!
脚本・演出の冨坂です。
第12回公演「テトリミノ=ファクトリー・プラス」、無事初日の幕を開けることができました。ご協力頂いた皆様、ご来場頂いたお客様、ありがとうございます!
初日からお客様の暖かい反応とゲーム愛に助けられ、かなり良いスタートを切ることができました。しかも、アンケートやお聞きした感想に「ディストピア」なんていう単語が混ざっているくらい(あ、やべネタバレか)のお客さんの食いつき・のめり込みっぷり!そうですよ!くだらないことやって走り抜けますが、そこに散らばるSFの萌芽を感じ取って下さい。
明日以降も当日券をご用意しております。しかし映像を多用する本作の仕様上、客席数をいくらか削っての上演になります。8日までやっておりますが、是非お早めにご予約くださいませ!当日もお早目のご来場をお勧めいたします。
明日というか今日3/4(木)はメンバーの各セクションの者が、このテトリミノ=ファクトリー・プラスについて、『テトリスをしながら』多方面から語り合う「ポスト・パフォーマンス・テトリス(PPT)」を開催いたします。なんせSFなんで!設定が命なんで!この作品の色々な可能性・オフレコ・没案などなどをお聞き下さい。
4日19:30の当日券もまだご用意しております。是非ご来場下さい!
Aga-risk Entertainment 第12回公演 テトリミノ=ファクトリー・プラス
2010.3.3(Wed)~3.8(Mon) 新宿タイニイアリスにて
テトリスのブロックは、こうやって作られていた...!
抜群の知名度と人気を誇るパズルゲーム「テトリス」のブロック、正式名称「テトリミノ」。
落ちてくる"テトリミノを作るバイト"達の惰性と奮闘を通して、
「ゲーム」「暇つぶし」「娯楽」に迫るSF超大作。
――この春、テトリスは時空を超える。
- 脚本⁄演出
- 冨坂友
- 出演
- 塩原俊之 淺越岳人 生田丈人 宮原知子 山田尚吾
平野康弘 古川傑(劇団108)
廣瀬敦夫 加藤由以
- 舞台監督
- 大野祥伍
- 舞監助手
- 野村裕輔
- 舞台美術
- 海里有香(猟銃工房) 西川瑞己
- 音響
- 鈴木謙太郎(帝京大学ヴィクセンズシアター)
- 照明
- 根岸佳奈子(筑波小劇場)
- 衣装
- 加藤由以
- 小道具
- 廣瀬敦夫
- 制作
- 西田康貴⁄山田尚吾
- 宣伝美術
- 清水桃菜
- 票券
- 上村一平
- 映像制作
- 小林大陸
- 製作総指揮
- 小林大陸
- 料金
- 前売券:¥1,800-
当精券:¥2,000-
当日券:¥2,200-
チケットのお求めは http://ticket.corich.jp/stage/ticket_apply.php?stage_id=18459/ より
2010/03/04 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
出演者 長山愛 降板のお知らせ
アガリスクエンターテイメント主宰、「テトリミノ=ファクトリー・プラス」脚本・演出の冨坂です。
表題の通り、「テトリミノ=ファクトリー・プラス」に出演予定だった長山愛が、体調不良により降板することになりました。
長山の出演を楽しみにされていたお客様には、大変申し訳ありません。
代役として、内容を変更の末、劇団員の山田尚吾が出演いたします。
なお出演者・スタッフ一同、気持ちを切り替えて全力で公演にのぞむ所存です。どうぞ引き続き「テトリミノ=ファクトリー・プラス」をよろしくお願いいたします。
この件に関してのお問い合わせは下記までお送り下さい。
info@agarisk.com
2010/02/25 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
テトリミノ=ファクトリー・プラス上演について
こんにちは。
冨坂です。先日からダンクーガよろしく「やってやるぜ!」と言い切っていたアガリスク次回公演「三月九日東京」は、諸般の事情(キャストとか準備とかなんとかかんとか...お察しください)で延期となり、次回公演は演目を変更することとなりました。仮チラシ・WEBなどで期待してくださっていた皆様には大変申し訳ありません。かならずいつかの3月に上演します。
ということで、Aga-risk Entertainment第12回公演は同会場・同日程にて「テトリミノ=ファクトリー・プラス」を上演いたします。
この作品は、2008年夏にシアターグリーン学生芸術祭Vol.2に短編公演で出場したときに上演した30分のコメディ「テトリミノ=ファクトリー」を下敷きにしたものです。
これは、あの世界的大人気パズルゲーム「テトリス」を舞台に、次に落ちてくるブロック(正式名称「テトリミノ」)を作っている人々がいた、という設定で、舞台半面の演技スペースで組み立てた形のテトリミノが、映像でゲーム画面の中に落ちていく、という映像を使ったお芝居でした。
その年の全演目を見た我らとしては、ぶっちゃけ殊「笑い」では学生芸術祭で一番ウケた(ライバルはメンチカツ成)と思っている作品で、いつまでもお客さんから「これが一番面白かった」と言われたりして若干悔しい作品でした。
この度は演目変更するにあたって、「いつかやりたいけど最近の劇作テーマにあわないなぁ」と思っていた「テトリミノ=ファクトリーの拡大版」に思い切って舵を切りました。せっかく変えるなら思いっきり変えてやれ、と。
そして、テトリミノ=ファクトリーを拡大するにあたり、「ウォッチメン」的・アラン=ムーア的・SF的な、「この話が成立するのはどういった世界観なのか」「このテトリミノ工場を取り巻く社会構造とは」という理屈付けによって話を膨らませ、その結果壮大なSFになりました。あまりに壮大で、だけど妙に辻褄が合っている設定が一晩で出来てしまったので、深夜に劇団員と何度も「夢か」と疑ったほどです。
本公演は、SFです。タイムマシンも出てこないしエア・カーも出てこないしタイムパトロールも出てこないけれど、「時間とか扱ってるからSFっぽいお話~」ではなく、突飛な設定ながら世界観を突き詰め、リアリティは無いながら辻褄は合わせ、ロジカルに、かつコミカル...を超えたくだらなさによって、カタいSFをやります。堅苦しくないけど、設定が強固なSFを。
あ、ただ、くだらなさはアガリスク史上最高値です。お気軽にどうぞ。
Aga-risk Entertainment第12回公演
「テトリミノ=ファクトリー・プラス」
2010年3月3日(水)~3月8日(月)
@タイニイアリス(新宿駅より徒歩15分、新宿三丁目駅より徒歩5分)
3(水)19:30
4(木)19:30★
5(金)19:30
6(土)14:30/19:30
7(日)14:30/19:30
8(月)14:30
※受付開始・開場は開演の30分前となります。当日はお速めにお起こし下さいますようお願い致します。
※3/4(木)のステージ終演後にPPT(ポストパフォーマンステトリス)を行います。詳細は公式WEBサイトにて発表致します。
【出演】
淺越岳人
生田丈人
塩原俊之
宮原知子
長山愛
平野康弘
古川傑(劇団108)
廣瀬敦夫
加藤由以
【チケット料金】
前売券 1,800円(事前精算) / 2,000円(当日精算)
当日券 2,200円
(当団体WEBサイトからのご予約をお願いいたします)
→前売券(事前精算の方)
画面の操作に従い、お振込みでのご入金をお願い致します。
→前売券(当日精算の方)
お席(自由席)の確保だけ出来ます。観劇当日にご精算をお願い致します。
【貧民割引について】
(2月21日(日)までに前売券(事前精算)をお買い上げ頂いたお客様のみ対象)
受付にて「貧民です」と申告してください。その場で500円キャッシュバックさせていただきます。
貧民割引はご鑑賞いただく回のみで承ります。それ以外での時間・場所では承りかねますのでご了承ください。
【お問合せ】
[チケット予約]http://www.agarisk.com/stage/10030301
[E-MAIL]info[ad]agarisk.com
[URL]http://www.agarisk.com
[CoRich!舞台芸術]こちらです。よろしければ「観たい」にご登録ください。
2010/01/24 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
謹賀新年2010
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
トミサカです。2009年は3本公演をやってギリギリでしたが、皆様のおかげでなんとか乗り切れました。ありがとうございました、今年もよろしくお願いいたします。
さて、2010年ですね。ゼロを2個続けて打たないのが新鮮でまだ慣れません。2010といったらトランスフォーマー2010で、そうなるとすでに時代はコンボイではなくロディマスコンボイですね。ずいぶん先に来たものです。
アガリスク的には次回公演タイトルが「三月九日東京」に無事に決まりました。もろもろプロデュース面の準備が大変ですが、そろそろ詳しい情報が公開できそうです。お待ちください。台本も今まさに書いてます。
今年の予定はそこまで明確には出ていないですが、多分いろいろなことに「メリハリ」「大小」を付けつつ飛躍を目指す年にしていくと思います。昨年は都内進出だったんで、今年は色々溜めてデカく。
今年もアガリスクエンターテイメントをよろしくお願いいたします。
2010/01/04 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「二十年三月九日」追加ワークショップのご案内
冨坂です。
さて、先日のワークショップオーディションはたくさんの皆様にご来場いただきまして、無事終了いたしました。ありがとうございます。オーディションとしての合否は少しお待ちくださいね。
さて、ワークショップに行きたかったけど日程的にOUT!って方のために、追加のワークショップを行います!大サービス!
ぶっちゃけそんなに大規模にならなそうなんで、希望者と相談して日程決めますよ!
【日程】
12月13(日)14(月)20(日)のいずれかで、希望者と相談して決めます。
14は夕方以降、13と20は何時でも。
決定したら応募者にのみ詳細をお送りします。
【場所】
JR総武線本八幡駅付近
【費用】
無料
【連絡先】
脚本演出:冨坂友
y_tomisakaアットマークagarisk.com
アットマークを@に変換してお送り下さい
【参加希望締め切り】
12/12(土)23:59
【日程の希望締め切り】
12/12(土)12:00
急な決定のため、スケジュールがあやふやな上にキツキツで申し訳ありません。あくまで前回の希望者で来られなかった方を対象にしていたのですが、少しでも多くの方に来ていただければとの思いで急遽公募にしました。
よろしければ希望をお送り下さい
アガリスクエンターテイメント主宰 冨坂友
2009/12/11 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その4~チラシ完成~
下記の小林のいうように滞っていたのはひとえに台本に手こずったからでした。このチラシ作成記だけ片付けて次へ行く!
届いたのはこんな感じ。
チラシが届くときって小さいときのクリスマスの朝を思いだす。これを書いている今(10/31現在)はチラシがあまりそうで怖い。早くハケきってしまわにゃ。
そしてこれが表の完成品
これが例の教会で撮った絵でした。さすがのガチ教会の迫力。市川聖マリヤ教会さん、ありがとうございました。そして爆弾で余命を、タイムリミットを表現。鮮やかでキレイな写真なんだけど、よく見るとすげーくだらないっていう、コメディのチラシとしては良い出来ではないかと。目立つし。
そしてこれが裏の完成品(と思いきや、データで持ってるのは最終的な校正前のだった。だから見えてる細かいミスも実は平気)
一見、普通の「裏だから写真がモノクロなのね」と思いきや、よく見たらこれ遺影じゃね?って捉え方も出来る、ドラマのある裏面です。おしむらくは画像が荒くて呪怨みたいになってるところ。
そんな感じで、今回は裏に物語的意味を持たせることが出来たのが収穫かと。話も絵も「意味」に重きを置いて作っていきたいっす。あと清水、合成上手くなったなーという感慨ももありつつ。
2009/10/31 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その3~写真撮影~
冨坂です。
はい、チラシ作成記。その3の今回は写真撮影にまつわるアレコレを書いていきます。
コンセプト的に「結婚式場で向き合っている花嫁と花婿」で「火のついた爆弾持っている」という写真になったので、それを取るために必要な物をあげていくと
・花嫁花婿の衣装
・結婚式会場
・爆弾(遠目から見える)
あたりなんですが。
なかでも花嫁衣装のウェディングドレスと結婚式会場は大ピンチすぎたわけで。なんせチラシなんて印刷費しか取ってないんだもの。というかウェディングドレスも結婚式場も、レンタル代払って借りたらちょっとぐらい予算取っといても通用するはずも無い額でした。
そこを救ってくれたのが中大二劇とマリヤ教会。
衣装担当でもある役者:加藤が学生時代在籍していた中央大学第二演劇研究会からウェディングドレスを借りてきて衣装を解決(ニゲキさん、マジでありがとうございます!恩に着ます!)。
教会は冨坂の昔通っていたキリスト教系幼稚園である市川聖マリヤ教会にダメもとでお願いしたところ、園長と牧師さんのご好意で貸していただけることに(マリヤ教会がなかったら今の自分はないっす!ホントにありがとうございます。ちなみに冨坂の初舞台はここでのクリスマス劇のヨセフでした!どうでもいいけど!)。
爆弾は宣伝美術:清水が持ってきたなんだかよくわかんないゴムまりに、地元の工具店で買った白いロープを添えて。フォトショップさんあとでよろしくお願いします、という加工頼みで。
そして当日。花婿の衣装を以前の衣装在庫の中から適当にでっち上げて撮影へ。
教会は中に入るとこんな感じ。ガチ教会です、ほんまもんの礼拝堂です。
午後2時から4時半までの間だけ撮影で使わせてくれるということで、中に入ってワイキャイしていたところ、おなじく礼拝堂に入ろうとしているご婦人が。「なに、ダブルブッキング的な何かか!?」と思ったら、礼拝堂後方の二階にあるパイプオルガンの練習に来た方でした。礼拝中に実際に弾いている方だとか。その方も我々を気にして遠慮していたようですが、「むしろ弾いて下さい、気分的に絶対アガるから!」とこちらからもお願いして、撮影時にむしろ積極的に練習していただきました。
↓ 写真の上部、二階から伸びている銀とか木のがパイプオルガン。
表示↓ その後、衣装に着替えたり、椅子を動かしたりアレコレ準備して
表示 表示↓ 構図を決めて
↓ 撮影。
※写真未掲載
撮影した製作総指揮:小林は高校時代写真部だったとか。今回は全体像を写して結婚式会場をしっかり見せる同時に、持っている爆弾も爆弾と気づかせる必要があり、(と同時に画面手前で導火線に火がついている様もしっかり見せたいから)手前にも奥にもピントを合わせて撮影。そうするとシャッタースピードが遅くなるので、ちょっと動いただけですごくブレる。しかも手に持っている爆弾(a.k.aゴムまり)から導火線が垂れ下がっているので、それがちょっとの振動ですぐ揺れる。
慣れない衣装で1ミリたりとも動けないモデルの宮原と生田(今回の花嫁と花婿)、床に寝そべりカメラを動かないよう固定する小林、動けないモデルの衣装を直す衣装の加藤、導火線(a.k.aロープ)に動きの表情をつけるだけの雰囲気担当の冨坂、揺れる導火線をたまに抑えに行く暇な人淺越...というチームプレーで撮っていきました。これで撮った素材を元にチラシを作っていきます。
あと裏面は宮原個人写真をどアップで。色々意図があってあえてのどアップを撮影。
その際宮原がなかなか100%の顔で笑えず一苦労。そして周りの笑わせようとする手段が全員「各自ケータイ内の面白画像を見せる」という貧弱な眼鏡芸人思考。体をはれ、体を、と。まぁなんだかんだで合格点の笑いを激写し、撮影は終了。
いや、撮影ってなんて創作の現場でなんてチームプレイだこと。大変だった分最高に楽しいじゃないか。
あとはこれを加工してチラシを作っていきます。頼んだぜ宣伝美術清水。
結果は次回の~完成~で解説しながら発表予定。乞うご期待。
2009/09/22 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その2~アイディア~
冨坂です。
誰に向けてるのか若干靄がかかったまま発進したこの企画ですが、まぁ書きます。今回は2回目で、本チラシのデザインの企画とかアイディアとかそういった「コンセプト」「意図」っす。
余命1時間の花嫁の企画意図が「どう見てもバカバカしいコメディ、だけど余命1時間なんだよ?」という感じなので、そこをいかに表現するかという話です。最初に打ち合わせしたのが8/6だから実は相当日が経っているんですが。
まず伝えるべき情報は
・結婚式の場が舞台である
・コメディである
・一時間後には死ぬ
の三点です
「結婚式の場」を伝えるためには、まぁベタに教会でウェディングドレスの花嫁と花婿が向き合ってる絵。ベタで安易だけど、他の部分との複合により意味を持たせるならば、要素一つ一つはベタでいいと思うんです。細かい「あえて」の積み重ねはブレにしかならないと思うんです。
そして「コメディである」ことを伝えるために、どうするとこの設定の持つバカバカしさを表現できるか。タイトルのパロディ具合がすでにそうなんですが、チラシということで絵でも見せたいわけで。
「タイムリミットが迫っている」「急いでいる」を表現する案として「バージンロードをクラウチングスタートしている」「電光掲示板で100分の1秒からカウントダウンしている」といった案も出たんですが、「追われてる感じがしない」とか「デジタル時計は静止画じゃ意味が無い」などで、「火のついた爆弾を持っている」という案に。
「あと一時間で死ぬ」という部分は、ことさらプッシュするものでもないので(公演自体、死は作品のメインストリームではそんなに語られない。言外の余白から感じ取ってくれればというスタイル)、控えめに、芝居を見終わった人や、深読みした人が気づくサービスとして隠すことに。といいつつ書いちゃったけど。
具体的には、(演劇のチラシによくある)「裏だからモノクロ印刷で背景に写真がある」と見せかけておいて、芝居を最後まで見たひとが見返すと、「この裏面って実は○○じゃん!」「モノクロになってる意味...!」と気づくという仕掛け。これは映画「サマーウォーズ」のチラシ(全員集合のようで、大事な人が写っていないでしょ!?)を見て気づいたことを反映させてます。チラシにも物語性を持たせる、っていう。
そもそも今回の作品が「芝居本編のストーリーラインはどう見てもコメディ、でも設定とか公演全体とか後日譚を考えると...」という意図で作られるので、そこらへんのアートワークを、細部にいたるまで「意味」を「情報」をしっかりコントロールしていこうという話です。
そこらへんの詳しくて面白くて超ボリュームの話を今日fringe(演劇の制作部門専門サイト)のここで見つけた。超タメになる。
というわけでデザインの「意図」「コンセプト」の話は以上。今回で気づいて決めたことですが、アガリスクでは絵画的な「味」とか見た目の「格好よさ」よりも情報と情報の間の「意味」「意図」にこだわってデザインを考えていきます。
2009/09/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「余命1時間の花嫁」チラシ作成記 その1~仮チラ~
冨坂です。
さて、そろそろ「余命1時間の花嫁」の準備が始まってきておる訳ですが、稽古が始まる前というのはキャスティング・スタッフ集め・諸々の制作的アレコレと台本書きで悶々と鬱々とするので、チラシ作成が良い感じの気分転換、救いだったりします。なんで、チラシのイメージに口出しするのみの私としては、せめて作成の過程を記録にでも残そうかな、と。
演劇のチラシには(演劇に限らないかもですが)、「仮チラシ(通称仮チラ)」と呼ばれる簡易的な速報と、「本チラシ(通称本チラ)」と呼ばれるアートワークをカッチリやったチラシの二種類があります。
仮チラは大抵白黒印刷だったりする文字情報で、情報が決まり次第速報として作って配ります。最近だと、同時に数バージョン作って集めた人に特典、などをやるところもあります。
本チラは全ての制作関係の情報が決まってから、印刷所に発注してカラーで印刷します。紙も厚くしたり表面加工したり色々できますが、そういった面白さと見易さの狭間で揺れながら作るのでデザインのセンスが問われます。
配る枚数や興業規模の割にこんなにチラシにこだわるのは、小劇場の演劇人のデザインへの憧れとかジャケ買い体質とか色々ありますが、何より劇場での折込チラシが重要な宣伝媒体だからでしょう。なんだかんだ言って他劇団の公演の当日パンフレットにチラシを挟むのが宣伝として主流なんです。そこら辺に関しては長くなるのでまた今度。
うちも今からチラシ作成といっても、流石にこの時期に一から始めるほど遅くはなく、仮チラはバラ撒きまくってます。
まず今回の公演はタイトルが出オチというか目を引けるので(それにより「浅いパロディ」と誤解されかねないですが)、それを最大限に生かしてタイトルをズガンと。
そしてコピーもあろうことかダジャレ。「ダメだこりゃ」なダジャレ。個人的にはそのダメだこりゃ感ひっくるめて好きだけど。
結婚式の招待状スタイルは宣伝美術(チラシとかパンフレットとかのデザイナー)の清水がいつのまにかつくってました。遊び心ですね。
↓ 遊び心のある宣伝美術
そんな感じでまずは人目を引いてタイトルだけでも覚えてもらうのが仮チラなので、色々本チラでの作戦、アートワーク全体での作戦はあるんですが、まぁそれはおいおい。
といった仮チラを以下の流れで作って配ってます。表はほぼ共通で裏だけバージョンアップしていく3種類。
◎7月上旬「死チュエーションコメディ」から仮チラVer.1配り始め(表面)
◎8/2,8/8のワークショップに向け、出演者募集要項の入った仮チラVer.2配布(裏面)
◎国道五十八号戦線・シアターグリーン学生芸術祭等のために仮チラVer.3配布(裏面)
◎本チラシ作成中←今ここ
こうして要所要所に仮チラを投入しつつ本チラも作成していきます。
次回は本チラシのコンセプトやデザインについて、今回の作品におけるアートワークの方針を紹介する予定。
ちなみにこの作成記は「仮チラ」「本チラのアイディア」「本チラ写真撮影」「本チラ完成」の全4回予定です。
2009/09/15 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
ジャンルの持つ矛盾とか何とか
脚本演出の冨坂です。ちょっとまたメンドクサい感じになっちゃうんですが、読みたい人だけお付き合い下さい。
「SRサイタマのラッパー」のテーマ「日本でラップをすることのダサさ、浮き具合は無いとは言えない。しかし、それでも日本語でラップをやることのカッコ良さ・正しさはあるよね」であったり、「レスラー」にある「プロレスはエンターテイメントとスポーツの虚実の皮膜であり、矛盾がある。でも試合の痛みは本物だ」といったものを聞くたびに、考え込んでしまう。
いやむしろ、芸人、自主映画監督、アイドル、タレント、町の美容師の話を聞いていても、表現の持つ矛盾が気になってしまう。自分のやっていることと照らし合わせて考え込んでしまう。
自分は、自分のやっている表現媒体、表現内容の抱える矛盾に折り合いをつけられているのかどうか、ということだ。
つまりシチュエーションコメディでいうところの「(お笑いと比べて)笑わせるときにこの段取りを取る必要があるの?」であり「(リアリズムの演劇と比べて)リアルに真面目に演じるモノって嘘じゃない?」という矛盾。しいては「金も無いし客も少ないし、だからこそ尖ったこと出来る小劇場演劇でポップなエンターテイメント志向をするのって違うんじゃない?」という媒体での矛盾にもなる。見方を変えれば「エンターテイメントはミュージカルやライブで出来る、物語は小説で描ける」とでも言うか(ま、ミュージカル関係者も音楽と芝居の狭間で揺れてそうだけど)。
そこを「好きだから」「今までやってきたから」で片付けるのは簡単だけど、それは絶対正しくないし、それだけじゃ続けられない。自分は「死チュエーションコメディ」をやって、「長時間笑いを繋げる」とか「その場で笑ってた客を取り込むメタ構造(くわしくはこちらのありがたいレビューを参照)」とかに見出したような気がするものの、本当に納得できているか不明。そしてこと小劇場で演劇やっている人がどういう理屈をつけてやっているのか、聞いてみたくてしょうがない。
そんなことをずっと考えているのだけど、特に書きたくなったのは、学生プロレスをやっていた人が学生の活動なのに「エンターテイメントとスポーツ」「虚実の皮膜」を考えて、試合して、人を唸らせる表現をしていたからかもしれない。そしてその人がすんなりアマチュアプロレス(変な表現だけど)を辞めて違う業界に就職している現状を知ったからかもしれない。
なんだかもう完全にまとまっていないしエントリーとしてテーマがあっちこっちにいているのは自分でも知っているんだけど、今この悩みをそぎ落として纏めることは出来ないのでそのままかいてみた。
2009/07/14 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
「死チュエーションコメディ」終演
Aga-risk Entertainment第10回公演「死チュエーションコメディ」無事終了いたしました。
初の都内進出の自主公演ということもあり、色々な緊張やらなんやらもありましたが、まぁ無事ということで。
今回は「シチュエーションコメディというジャンルの問い直し」がコンセプトの公演で、最後に通常のシチュエーションコメディの形式に終わらず、ジャンルの欺瞞を突くドッキリ展開を設けたんですが、いかがだったでしょうか。全体的に評価の声を聞くと、「意味不明」から「最後が好み」から「いやむしろメタ、アジテーションにしては中途半端」まで、最後のシーンの意見が完全に分かれた公演でした。最後にひっくり返すまでの「シチュエーションコメディってこうだよね」というシチュエーションコメディパロディ部分に関しては会場での笑いがとれ、むしろシチュエーションコメディというジャンルの喜劇としての強さ・面白さ・っつーか個人的ラブ!を痛感した公演でした。
今回こそ「シチュエーションコメディの問い直し」なんてテーマを設けて、全体を「めんどくさいけど語ります」というカラーでやった公演だったんですが、次回以降は今回で確認したアガリスクなりの冨坂なりのシチュエーションコメディ論でコメディを作っていきます。いわゆる「ポップでセルアウト」な作品を。
最後にメンドクサイついでにとりあえずの宣言をば。
・アガリスクは、演劇というメディアの「観客同士が一緒に生で鑑賞すること」の意味を「笑い」に見出します。
・その中でシチュエーションコメディこそが演劇で一番普遍的な笑いを生み出すと信じます。
・シチュエーションコメディの条件として「場面設定と笑いが絶対必要な二本柱」かつ「笑いが目的で設定が手段」と捉えます。
よって、必ず、場面設定の魅力と笑いによる娯楽性の二つを伝える芝居を続けます。
その上で場合によって、笑いが主となるシチュエーションコメディ公演と設定が主となるノン・コメディ公演(仮)を上演します。
次回公演は11月下旬に「余命一時間の花嫁」を予定しております!余命が一時間しかない花嫁のために花婿・花嫁父・スタッフ達が奮闘する、まさにシチュエーションコメディ公演です。
あの大ヒット感動作を、茶化しつつ、馬鹿にはせず、テーマに真摯に向き合って、かつストーリー上はそこら辺を多くは語らず、上演します。ご期待下さい。
2009/07/06 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
無敵家&第10回公演について
どうもご無沙汰しています、冨坂です。
劇団員で住んでいる一軒家、通称アガリスクハウス(ギャグでダサく言ってみたら定着してしまった、どうしよう)に、入居して1ヶ月半、とうとうインターネットが繋がった。
半月目での洗濯機、一ヶ月目でのガスコンロにつづいて、一ヵ月半目でのインターネット開通。
負ける気がしねぇ。何にかはわからないけど。
久しぶりに地上派テレビを見られる環境になり感動し「テレビあればネットいらないよね~」とか言ってた自分め!アホか!超便利じゃないか!
ということで便利になったのは良いものの、インターネットが時間を食いつぶす魔物(まさに時間泥棒)で、今まで台本を書いているときにはモデムを外してコードでぐるぐる巻きにして押入れにしまっていたのを思い出した。執筆の敵!敵!
時間泥棒だよ、助けてモモ!ミヒャエル=エンデ!時間泥棒の意味違うけど!
ということでアガリスクエンターテイメント第10回公演「死チュエーションコメディ」の台本を書いてます書いてます練習も始めてます。
なんか変な漢字こそ混じっているものの、音で読めば「しちゅえーしょんこめでぃ」と、まさに自分たちがやってきたジャンルそのものをタイトルにした意味がお分かりですか?そう、その通りですよ!今までの自分達のやってきたことについて、ジャンルについて、形式についてまとめる、解釈する、批評する話になります。
それでいて我々の今後の方針、施政方針演説のような位置づけの公演にしたいです。
なんだかよくわからない表現になっちゃいましたが、あまり具体的に言うとオシマイな話なので悪しからず。
以下、公演特設ページをご覧下さい。
http://www.agarisk.com/stage/09070201/
2009/06/04 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
他所にお邪魔する日々
本日は、役者の廣瀬・塩原とともに国道五十八号戦線のワークショップに行って来た。
同年代でも昨年の学生劇術祭の知り合いではない、はじめましての人も多かったのが印象的。
彼らは公演に人が呼べない呼べない嘆いているけど、今までやったワークショップに来た演劇人はすごい多い気がする。
そして明日も今日の続きがある。連続でいくのってすごい楽しいっすね、学校みたい。
最近オーディション形式のワークショップに参加しては「出演を希望しない」に丸をつけて楽しむだけで帰ってくる冷やかし型参加者の私冨坂ですが、アガリスクも次回公演に向けて色々準備しております。
細かいところの打ち合わせや詰めが終わってないんでアレですが、第9回公演で告知したとおり、また当サイトのイベントカレンダーにあるとおり、7/2~7/5に新宿にて第10回公演を行います。
「困った状況に陥った奴らが企んだり焦ったり右往左往する」というシチュエーションコメディばかりやっていた我々ですが、そのジャンルについてアレコレ言及するような芝居になりそうです。もちろん、シチュエーションコメディらしい炸裂する笑いでもって。
続報を待て!
2009/04/10 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
大阪行ってきました、そしてワークショップやります。
どうも。先日ヤケになって仲の良い劇団である国道五十八号戦線の「誰も寝てはならぬ」大阪公演を見てきたトミサカです。寝袋持って夜行バス。
公演終わったらレビューを探して芝居のタイトルをググりたくなる演劇人の習性を利用して、無駄に劇団名とタイトルを載せてみた。劇団の皆さん、ひっかかったら私信よろしく。
ブログをご覧の皆さんも国道五十八号戦線という名前を一つよろしくお願いします。
と、なんか人気出そうだから予め媚を売っておく。
さて、アガリスクも第9公演が無事終了し、次回第10回公演の告知もしてしまったので色々準備をしていかなければならないわけで。
教えるというよりこちらが知りたいという欲求でワークショップ(公開講座)開きます。演劇やってるとかやってないとか関係なく、物語とかコメディ好きならみんな来て!
アガリスクエンターテイメント第4回ワークショップ
「物語における笑いの意味・笑いにおける物語の意味」「物語と笑いの関係」あたりを探ろうと思ったけど、いきなり壮大で奥底にありすぎるので、その前にここを共有しておこうという意味で。
【テーマ】「コメディの嘘・『コメディという皮膜』の有無」
コメディの真面目とリアルの真面目は違うよね。
特にシチュエーションコメディって「真面目に演じれば演じるほど面白くなる」と言うけどホントにそうなの?って話を、テキストを用いた実験から探っていきます。
【日時】3/20(金・祝)17:00~20:00
【場所】JR本八幡駅下車 八幡ふれあい館
※集合場所等の詳細は参加者にメールでお知らせいたします。
【料金】無料カンパ制(もうホント50円とかでいいよ)
【備考】動きやすい服装でお越し下さい。土足禁止の施設なので裸足での活動になります。
2009/03/17 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
第9回公演終了
アガリスクエンターテイメント第9回公演「人質に元カノ」が無事終了いたしました。ご来場いただいたお客様、ご協力いただいた皆様、まことにありがとうございました。
今回は公演期間を通じて、アベレージで良いステージを重ねていくことの重要さ・難しさを思い知らされました。生モノだから同じとは限らないし同じ出来なんてありえないんだけど、やはり常にある程度以上の結果を出すことが必要だと思い知らされました。
先日の小林の記事にもあるとおり、劇団おぼんろの末原氏との対談は予想以上に話が合って面白かったし、グズグズながらも新しい試みだったコストパフォーマンストークや、役者へのインタビュー形式のアフタートークなど、色々やってみてよかったです。小学生みたいな感想ですね。
次回は第10回目にしてようやく、単独での東京進出公演です。7/2(木)~5(日)に新宿でやります。「シチュエーションコメディの嘘・絶望性・欺瞞」についての芝居を。
それのための研究も兼ねてワークショップも開きます。第4回ワークショップは3/20(金・祝)17:00~20:00でやります。どうぞこちらもお越し下さい。
2009/03/10 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
笑いの意味
どうも、冨坂です。
最近、演劇公演における笑いの意味(必要性・効果・位置づけ)について考えてます。
もともと芝居という形で理想のコメディがやりたくて演劇を始めたので、笑いが演劇創作の目標であり柱でありアイデンティティであったんですが、ここ最近、本当に必要か?という思いに駆られることもありまして。
いや、必要性に疑念を抱いているというより、位置づけと言いますか。
作品のテーマや、「ヌける物語(※1)」の劇構造において、笑いという要素がどこまで必要なのか、物語と笑いの位置関係はどういう形なのか、テーマの達成に効果をもたらすのか弊害になるのか。もちろんケースバイケースだとは思うんですが、自分の中での両者の位置取りを決めたいなぁと思っていて、そしてメンバーやよく芝居見てくれる人と一緒にこのテーマを共有したいなぁと思い、ワークショップのお題にしてみました。
と言ってもそんなに小難しいことをやるわけじゃない(と思う)んで、安心してフラッと来てください。答えが出るかわからないけど。
- 日時
- 01/25(日) 15:00~18:00
- 会場
- 市川市八幡ふれあい館
(JR総武線本八幡駅下車徒歩10分) - 運営
- Aga-risk Entertainment
- 内容
- 「テーマ達成における笑いの意味(効果または弊害)」
ちょっとしたシリアスな芝居と笑いのある芝居を演じて、差異を探ってみます。 - 備考
- 動きやすい服装でお越し下さい。なお、会場は土足禁止となっておりますので裸足での活動となります。予めご理解下さい。
- 費用
- 会場費は公共施設の為大変安いですが、今後長期的に活動していく為にも参加者の皆様のカンパにて運営させて戴きたいと考えております。当日カンパ箱を設置致しますので、お一人様50円程度を目安にカンパを戴ければ幸いです。
参加希望の方は、名前・所属(あれば)・電話番号・メールアドレスを以下のメールアドレスまでお送りください。
d_kobayashiあっとまーくagarisk.com
あ、次回本公演はお構いなしにストレートなコメディやりますよ。どコメディを。
これの情報なかなか上がんないなぁ。書いちゃっていいのかしら。
(※1)...最近笑いと同じくらい意識してる概念。簡単に言うと、ジャンルをとわずスッキリする物語展開のこと。次回書きます。
2009/01/20 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
今年もよろしくお願いします、と同時に宣言。
今年もよろしくお願いします。冨坂です。
「今年こそ週1のブログぐらい欠かさず書く」と考えているうちに先週逃してました、すいません。
抱負や計画はいろいろあるのですが、2009の1年間というスパンでなかったりするので、ひとつだけ宣言をば。
【ちゃんとしたコメディ】
「独自性」「作家性」と称した不出来なコメディが多い小劇場演劇界において、まっすぐテーマを貫く物語と、実際に劇場に笑い声が響く展開のコメディをつくります。
ブレたコメディ、ややウケのコメディは要らない。
というわけですよ。独自の方法論でコメディにしてる作品、異質だけど作家性でもってく作品ももちろんあるけれど、それを言い訳にしてたり、それが効果をなしてない作品が多いんです。あと、ただ遡って説明してるだけの複線もどきを用いた"ニセ上手い脚本"が多いんです。
今度の公演は、目新しさよりも、物語としての芯とコメディとしての強度において一つの答えを出すつもりでやりまーす。おかげでどんどんハードルあがってマース。
FU●K,ニセ上手い。
2009/01/13 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
オマルの奴
そういやオサマ・ビンラディンの息子、オマル・ビンラディン氏が亡命拒否されたそうですね。
まぁ、スペインもエジプトもわざわざリスク負いたくないんだろうけど、氏にとっては「じゃあどうしろと!?」って話なわけで。「おれ、親父にやめろって言ったよ?」みたいな。ある意味「2世○○」の究極系よね。世界的なテロの容疑者で、世界各国の敵の息子だなんて。どこへ行っても親父の名前がチラつくなんてレベルじゃなくて、実際警戒されて実害こうむるっていう。
日本でもオウム幹部の家族について市や学校への受け入れ拒否なんて事件もあった。こういうのは他人事じゃないんだよなー。いきなりウチの親父がぶちきれて何かやらかすかもしれないし。
不謹慎で不勉強なんだけど、これの審査で待たされている状況って場面設定としてすごくドラマチックな気がしてしまう。
思い入れがないのにニュースのネタ組み込んで社会派気取るのは明らかにサブいんだけど、それにこういうのを舞台の設定として捉えてしまう自分を「作家の性」みたいに自嘲するのも気持ちわるいんだけど、それでもいつか書いてしまいたいと思うのは、この問題が「差別」って構造だからなのでしょうか。
別に今までそんな圧倒的な差別を受けてきた訳でもないんだけど、ここのところずっと差別の関係にある人達の話を書きたい。(別にいじめられてないよー。)差別っていっても人種とか思想とか血とか、そういう類の奴。
実はTVとかの「オタク」ネタのコント(一昔前の)とかが嫌い、というのも根は同じで、ああやって対象そのものを笑うのでなく、その対象を取り巻く人間関係や出来てしまった状況を笑いたいし、言うなれば差別構造を笑うことで追及したい、というか。
そういう意味で、シチュエーションコメディという枠組みは結構使えたりすると思うんです。
あ、何かわからない話ばっかりすいません。実は次回公演はそこらへんのテーマを扱った中篇のダブルス(全く別の内容2本立て)をやろうかな、という案があるからなんです。
もしくは一つのテーマでガチガチに組んだ連作短編(相関関係のある短編集)をやるか。そっちのテーマは来週にでも書きますね。
どうでもいいけど今住んでる部屋、PCの前(窓際)が寒すぎる。PC使うために手を前に(窓方向に)突き出すと、途端にかじかんで来る。そのおかげでこの記事だって超入力ミス繰り返してる状態。今から台本書きが危ぶまれる。
2008/11/11 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
アガリスク=ヒップホップ論 その1
バラシのよるにが終了してからと言うもの、もうホントにものの見事に腑抜けていて、かつ、近々またビッグイベントがありそうということで空けておいたスケジュール(結局そのイベントは消滅)のおかげで、もうホントにダラダラとすごしていた昨今でした。
で、流石に腑抜け感にも飽きて、その間に色々作品に触れていく中で一番感銘を受けたのがライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル(TBSラジオ)。特にそのなかでも「ヒップホップ」という言葉の持つ精神。
上手い下手じゃない。プロだのアマチュアだのじゃない。センス。ミックス。発明。心地よさ。
そういうヒップホップなものが肝要...!道...!
これこそ、人を笑わせることを意識していて、かつ演劇の形態(物語)でモノをつくっていくときに、芸人とも役者とも言えないコウモリの自分が基準として持っておくべき指針なんじゃないか。
と、いとうせいこうと宇多丸の対談を聞いて思った。
ちゃんと書くとすごく長くなりそうなんで、ひとまず今日はこれにて。
2008/10/28 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
第8回公演「バラシのよるに」終了しました。
アガリスクエンターテイメント第8回公演「バラシのよるに」終了しました。
ご来場いただいた皆様、お世話になった店舗の方々、誠にありがとうございました。
今回はわりと「お話」寄りの芝居で、しかも高校生芝居という若干の気恥ずかしさが漂う内容だったのですが、皆様には概ね好評だったようで安心してます。ホンットに安心です。
というか、結局劇作について語る記事を載せないまま、何も告知しないまま、このブログを放置して公演に突入してしまいました。すいません。
8月のシアターグリーン学生芸術祭から二ヶ月弱で本公演というのもあり、いつも以上に台本が遅れ、さらに何度も書き直し、いつもと違って「クライマックスのネタのためにお話を組む」のではなく「登場人物の変化を見せるためにネタをまぶす」という「お話⇔ネタ」の関係性が逆だったのもあり、まぁキツかったんですが、なんとか報われたかな、と。
祭の刹那性について、雰囲気ではなくもっと確実に描写できれば良かったのが反省ですかね。あと、正直2時間は長かった。この「お話モノをやると長くなる癖」はどうにかしないとなー。
実は今回は回想入れたり、ラストシーンに演出的な照明入れたり、途中ありえない展開でその場を解決(突破?どうでもよく?)させたりと、結構冒険的な内容でした。とても勉強になりましたよ。
今回は「一定時間・場所の登場人物の感情や立場が絡み合うことで変化していく」というグランドホテル形式の話で、深夜の体育館の舞台セット解体を巡って7人の感情にスイッチが入っていく話でした。今思うと20何人でそれをやった三谷幸喜の有頂天ホテルはすげぇなー、と。公開当時は、雰囲気や期待感こそ良くて何度も見たものの「コメディとしてはぬるいなー」なんて思ってましたが、うん、ま、難しいよ。ネタばっか組んでる場合じゃないよ、確かに。
感情のスイッチ自体が伏線によって連鎖的に入っていって、ネタも連鎖的に進行していって、かつコンパクトにスリムにするために感情とネタを両立させた描写にするのが理想なんだろうけど、ムズイっつーの。
次回公演は、今回がウェットなものをやってしまったんで、ドライな、ロジカルな、ガチガチのコメディをやろうかと思います。構造に仕掛けを施すような、そんなヤツを。3月上旬にやります。
シチュエーションコメディを笑うようなのをやろうかなー。外から見るような。
今まで「シチュエーションコメディ」というものをやりたくてこの劇団を結成し、そればっかり(たまに違う形式も交えつつ)やってて、いわゆる「コメディの型(ピンチから始まって誤魔化すとか勘違いとか)」みたいなものにかなりお世話になって脚本かいてたんですが、そろそろここらでそれを否定してみようかと。無視して違うジャンルに行くんじゃなく、向き合って批判してみる感じで。
親であるシチュエーションコメディへの反抗期を迎えたというか、はたまた演劇人知り合いが増えたから劇の構造自体をテーマにしてカッコつけたいというか。ま、そんな感じです。
でもそのまえに今年中に学校公演二本立て(10月と11月と)があるんで、このままダッシュする感じで動いてます。下半期のアガリスクは。これからも宜しくお願いします。
2008/10/07 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
久しぶりですし必死ですし
あばば、全然日記書いてなかった。トミサカです。台本ばっか書いてました。「バラシのよるに」です。
最近はバラシの練習して、本直して、練習して、本直して、ちょっとシアターグリーン学生芸術祭の後夜祭行って、そんな日々です。
後夜祭では仲良くなった各劇団の皆さんがいて、本来なら会わなくて当たり前だし実際そんなに経ってないのに、会うのが久しぶりに感じるぐらいでした。そんな中であまり喋ってなかったああ劇団の主宰やあの劇団の役者と話して、GREEN55の青年団リンク的シアターカンパニー化計画を話し、入賞しなかったことにハンカチを噛み、劇団THE☆メンチカツ成(このブログにもよく出てくる)と両思いであることが発覚し、芸術祭のみんながバラシを見に浦安に来てくれるという発言に喜んでました。
みんな、マジで来てください。うちはテトリミノだけじゃねぇぞ、ってことで。
チケット売れ始めが遅くてヒヤヒヤしてるってことで。
バラシの練習に関しては、客演陣が実力派で楽しみ。こいつら本当にダンスとか漫才とかの人なの?ってぐらいガチッと芝居をしています。それに引きずられるように、誤魔化したり勘違いしたりテトリス組んだりしかしてなかったアガリスクのメンバーもガチッと芝居をする日々です。
今回は「祭のあと」「日常に戻っていく風景」などをキーワードに据えて、意を決して高校生芝居をやってますので、文化祭とか夏祭りとか演劇祭とか夏フェスとか日曜日とかの終わりにキュンと来た経験がある人は是非新浦安wave101へ!
今回もお気づきの通り特設ページが出来てますんで、そしてそこにはチケットフォームがあるんで、是非お願いします!
なんかもう必死にしか言えない。一個も面白いこと書けない。そのぐらいバラシの中身に注いでるって解釈でお願い。
2008/09/23 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
ギュッと演劇、もっと演劇、もやっと演劇
こんばんは、冨坂です。
シアターグリーン学生芸術祭短編Bグループの公演を見てきた。
本来はまだ残りのステージがあるときに書いて宣伝の一端を担う(フリをする)べきなんだけど、たまたま千秋楽を見てしまったのでしょうがない。
もうね、東海大学出身劇団のTHE☆メンチカツ成がやばかった。短編三作品詰め合わせの中でも際立っていたというか極まっていた。
メタルアカペラ(その名の通りメタルをアカペラでやるグループ。楽器が弾けないから。多分架空のジャンル。)グループが「メタルとは何か」を模索していく会話(?)劇なんだけど、もう筆舌に尽くしがたいぐらい無茶苦茶で馬鹿げていて狂っていて騒いでいる。そしてその場で見なきゃ面白くない芝居。
だったらなんでここに書くんだ、という話だけど、次回公演も2/27~3/1にやるらしいので、長編の本公演のようなので、是非是非みなさん、この何にも似てないこの名前を覚えておくのをお勧めします。このノリで人とかモノとかが集まっていったら、確実に化ける!
で、我々がメンチに抱いた感想・してしまった反応を考えるに、どっかで見たことある景色で、それは多分我々が短編Aグループ時に抱かれた感想・されたリアクションで、我々も短編Aグループのときにこんな色モノの印象だったのかなぁと思った。
この人達とは、今度一緒に路上でもイベント出演でも何でもいいから一緒に短編とか作りあいたい。と、シアターグリーンのサイトにリンク張られているのを承知で書いておく。
2008/08/27 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
シアターグリーン短編A終演
なんか今日は水曜な気もしますが火曜担当の冨坂です。
シアターグリーン学生芸術祭短編Aグループでの公演が終了しました。ご来場の皆様、誠にありがとうございます。あれこれ問題は発生しつつも、沢山のお客様に知っていただき、また沢山の笑い声を頂戴しました。感謝です。
今回の課題としては、チームとして個人としてなどまぁ色々あるんですが、ここであえて自分が語るなら台本の構造かなぁ、と。
ゲームの世界の中でテトリスのブロックを生産する奴らの話で、新人の作業員がミスをしまくって変なブロックを落としたり、各自の動線が乱れて変なブロックを落としたり、中に一人謎の宗教の熱狂的な信者が居たり、ゲームをプレイしている"こちら側"の人間に嫉妬したり、ブロックを通じて協力したりしていく話でした。
話の構造としての反省点は、ただネタを直列で繋いでいくだけでなく、立体的に複数の伏線が進行していく話にすべきだったなぁ、と。最後の大オチで、ブロックの代わりに作業員の一人がゲーム画面内に転送されてしまい棒のブロックの代わりに落ちてくる、というものがあったんですが、もうちょっとうまい事伏線を張れたのかなぁと思いますね。
あとは、信者のようなキャラクターで押さずにもっと「テトリスそのもの」と向き合うべきだったのではないか、と思った。キャラクターで押すのならば「バイト先のキャラクターの『あるある』」として全員分そうするべきだったし。キャラクターの動機や心情もあまり筋の通ったものではなかったかなぁ。
などと、「設定と真正面から向き合う」「話を立体的に進行させる」「キャラクターの動機に筋を通す」などは全て次回本公演「バラシのよるに」で解消するので、そしてバラシのよるには思い入れというか台本の温度が圧倒的に高いので、是非皆さんには見ていただきたいと思います。「デジタル」「ドライ」「仕掛け」は好きですが、それだけで勝負する劇団じゃない面をお見せする予定です。今回ご都合が合わなかった方も、是非お願いします!
2008/08/13 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
ひとまずは
こんにちは、冨坂です。
日付変わってしまいましたが、8/5はシアターグリーン学生芸術祭の短編Aグループ公演初日でした。なんとかかんとか幕は開き、なんとかかんとかカタチには出来ました。
ご来場くださった皆様、誠にありがとうございました。
あとはもっとお客様の反応を良くするために細部を、テンションを、ニュアンスをどうするかですね。
ということで8/11,12はより多くの笑いをご提供いたしますので、是非ご来場ください。一回で3団体が見比べられて本当にお得ですので。
そりゃもちろん色んな団体がいて、一団体だけで本公演を打つ劇団も内容的には面白いのでしょうけど、このシアターグリーン学生芸術祭という企画において本当の意味で演劇祭・展覧会的要素を持つのは短編グループなんじゃないかなと思ったりもします。「30分」という制約ゆえに他じゃ見られない奇策に走った芝居が詰まってますし。
1日しか芸術祭に来れない、ちょっと見比べてみたい、というお客様は是非短編Aグループ8/11,8/12を宜しくお願いします。
2008/08/06 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
発見!
もうね、これですよ、これ!これこそ自分の書くべきものですよ!
と、冨坂です。
なんだか無茶苦茶テンション高いししかもこれ火曜じゃねーじゃねーか、とも思うんですが、待ってられないので書きます。
10月にやる次回公演の台本の話なんですけど、文化祭終了後の深夜の体育館で高校生が対立したり立てこもったりなんだかんだと右往左往する話なんですが、今までとは違いますよ、こりゃ。なんてったって思い入れが。
自分の、そして久しぶりに連絡を取る高校時代の友人やら後輩やらの文化祭への思い入れをサンプリングしてミックスして詰め込んでみることにしたのが大きいかも。今だから聞ける当時の彼らの裏話や心情を出来る限り生々しく、エッジを立てて、グッと来るように書こうと思う。
台本を書き始めてから今までの自分は、湿っぽくて難解な芝居を嫌うあまり「ドラマ部分なんて飾り」「アイデアとガジェットと笑いこそが至上」と、ドライに、ライトに、デジタルに、ゲームっぽくつくろうとばかり思っていたけれど、それは自分の書きたいものの根本じゃない。好きな芝居のジャンルは確かにそうなんだけど、自分の中に持っている要素はそれじゃない。これらは台本を書くようになってからの後づけのパーツ。
自分が一番引っかかるのはやはり「行事にまつわる人間関係」とか「何かに執着してしまう奴」なんだと痛感。これを中心にすえてないと体温や匂いや歯ざわりのあるカリッとしたものが書けないんだとわかった。
各キャラクターのエピソードが生々しくグッとくる表現で進行していって、それが鮮やかにリンクしていって、そして祭の終わるキュンとするあの感じを最後に表現する。登場人物誰もが立ってるオール主人公で。かつ、それら全編を笑いで覆えたら、すごいことなんじゃないかなー。
まぁでもいくら発見しようが開眼しようが、思いつくのとそれが書けるのは別物っていう。
2008/08/02 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
第8回公演作劇ノート①
公に告知されているかどうかわからないけれど、第8回公演はチラシも作って、役者も決まって、色々動き出してます。
先週の日記(コレ)で塩原さんも言ってるように、シチュエーションコメディは、とりわけ典型的な型のシチュエーションコメディは、やってても書いててもとても落ち着くし、しっくり来る。自分の場合、それは多分今までに書いた台本の中で典型的なシチュエーションコメディ「カンパイ!!」が一番信じられる出来だったから。
でも、だからこそ、次はそこを踏み出す。
今までは「新しい弾薬を身につけるために違う路線を」と言っていたけれど、そうではなく、踏み出して範囲を広げる。
具体的に言うと、「今までの典型的なシチュエーションコメディの『ごまかす』『勘違いする』の笑いも内包しつつ、他の要素も持つ芝居を作る」といった感じ。方向転換ではなく視点を引き上げてマクロに見る。
そんな考えを持ったのは、もとから物語をガチッと作りたかったからなのか、はたまた小劇場演劇界に毒されて「ただのコメディじゃダメだ」と思い始めたからなのか。
どうやら小劇場演劇界ではC◎Richとかいう演劇SNSが隆盛らしく、演劇人やら小劇場ファンのホットな情報が飛び交っているらしい。確かに色々な劇団見られて刺激になるし、様々な公演を知れて楽しいのだが、
なんだか、どうにも、鼻につく。
投稿されたレビューなのか、公演の「あらすじ」の醸し出すモヤ~ンとした空気なのか、芸術家臭なのか、「下北すごろく」に象徴される権威主義なのか、結局のところ嫉妬なのか、単なる疎外感なのか、原因はまだハッキリしないが、なんとなくチクッと、イラッとする。
だから自分の台本作成における「物語性の意識」が、そんなサイトにあてられたのではなく、自分の内から沸いている欲求だと思いたかったりするのだ。
第3回公演「ナイゲン」(もはや何人がわかる話なのか...)のときの「物語部分を表現できなかった件」のリベンジでありたいのだ。
とか言いつつ、もしもC◎Richに劇評が載ったら喜んでしまうそうな気がして、情けない。
2008/07/15 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
そうじゃないでしょう。
「うわあ」と「ふざけんな」と生田が言っておりますが、そうじゃねぇだろ、と思う。
あの役者が自分の好きな劇団の役者だという点や、自分が「戦場の絆」をやったことがない点を差し引いても、やはり「そうじゃないだろ、生田」なのだ。
ガンダムシリーズの第一話を思い出してほしい。誰が深刻な決意をしてガンダムに乗っただろうか。アムロは成り行きだ、カミーユはケンカの仕返しだ。そんな行き当たりばったりで怖ろしい兵器に乗り始めた若者が、良くも悪くも周りの大人や状況によって意識を持たされ、大人に、軍人に、なっていく。それがガンダムシリーズの主人公の流れじゃなかっただろうか。
役者の年齢がガンダムパイロットより高いという点は否めない。だが、それはガンダム制作時よりも現代人は精神年齢が下がっており、若者気分の大人が多いという点に切り込むアイロニーと考えることは出来ないだろうか。以下は内輪ネタの側面を持つが、あの役者の所属する「ヨーロッパ企画」は、若者達のグズついただらしない会話で笑いを生み出す作風の劇団だという点も踏まえると、その切れ味は増すものである。
などと言ってみたが、実際制作サイドはあんま考えてないし、たしかあの役者そんなにガンダムファンじゃなかった気がする。違ってたらすいません。
2008/07/01 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
自分との対話
シアターグリーン学生芸術祭の企画とやらで「INTERVIEW」なるものを行った。
これは、各劇団の演出が自分のとこの団体や今度出す作品について語るというものなんだけれど、インタビューと称しておきながら、自分で質問を考えて自分で答えを書くという、とても寂しいものだった。
自分の中の自分と対話する、という治療的なセミナー的な行動。
とりあえず現段階で不安なのが、窓口となったコバヤシが僕の紹介写真として変なもの先方に送っていないかどうか。そのままワールドワイドウェブで公開されちまう。
公開は2,3日後らしい。
対談といえば、先日行ったZEROSTOP鈴木真樹氏とのプロぶってたい談もテープ起こししないといけない。来週載せマース
あと演出といえば鴻上尚史が20代の役者志望と一緒に旗揚げした劇団、「虚構の劇団」の旗揚げ公演「グローブジャングル」がとても面白かった。
爆音で曲流れるし照明派手だしダンスもあるし場所飛び超えまくるし見立てる芝居も沢山あって、すごい「演劇っぽい」んだけど、すごく見やすい。
二時間の中に色々なエピソード盛り沢山なんだけどすごくわかりやすい。演出力の勝利。
今まで自分は具象舞台で、ワンシチュエーションで、何かを何かに見立てたりせず、物語の中で鳴っている音しか流さず、地明かりしか照明を使っていなかったが(理由があってのことなんだけど)、それは演劇というものを自ら窮屈にしていたのではないか。そんな気すらする公演だった。
なんせ演劇らしい上記の色々な演出が面白かったから。格好よかったから。鼻につかなかったから。
そうだったんだね、ママン!具体的に解決して無くても、解決っぽい良い感じの空気になってたらその演劇内では解決なんだね!それが「演出」なんだね!
お客さんは「この話は何がどうなってどうなった」より「この話でどんな光景を見たか」で考えるんだね!
2008/05/27 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
エンターテイメント
どうも、冨坂です。
最近、「のぼうの城」(著:和田竜)という時代小説を読んだらあまりのエンターテイメント性にたまげた。
秀吉が天下を取った時代に、石田三成の二万三千の軍に二千人で立ち向かった忍(おし)城の物語。よくある「少数で大群に立ち向かう」的設定なのだけれど、登場人物がとても魅力的。領民からも木偶の坊扱いされながら人気のある大将、成田長親を筆頭に、その親友で文武とも長けた家老、わかりやすく一本木で荒々しい武将、兵法を良く知る小生意気な若い家臣など、キャラクターがわかりやすくて立っている。
言ってしまうとありえない人間関係(対等の仲間のような主従関係)や、最新の歴史公証に明るい人が見たら馬鹿にするような描写もあるのだけれど、それを補って余りあるエンターテイメント性。何でもかんでも「長親の人柄」と「坂東武者の血」で片付けているんだれど、それも後半になるといっそ心地よいっていう。
一直線でわかりやすくアツいONE PIECEの「ドンッ!」的な演出も素直にかっこいいし、大掛かりなスペクタクルシーン(水攻めの迫力)もあるし、色彩的に絵的に派手な描写もあるし、とても映画的な、特に娯楽映画的な作品だった。今すぐ誰か撮りゃいいのに!と思ったら映画化企画進行中だった。
いやー、やっぱりエンターテイメントはいいですよ。主張を伝えるんじゃなく、面白い景色を見せる、というのは。
アガリスクの作品がどれだけエンターテイメントかというのも考えなきゃいかんなーとつくづく思った。狭くグッとくるところをつきつつも、それ以外のほとんどをワクワクする描写で埋め尽くさないといかんですね。
2008/05/20 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
蓋
こんにちは、冨坂です。
突然だけどこいつが嫌い。
熱っつ熱のものをいれときながらこの小さい穴から飲めだなんて。こっちとしてはいつ何時あつあつのマグマが出てくるかわからんので防御の体制がとれないわけですよ。
冨「(さて、飲むか...。)」
―湯気の立ち上るカップを手に取る冨坂。
冨「(かなりの温度だ...。)」
―冨坂、カップの蓋に口をつけて
冨「(そーっと、そーっとだ...。)」
―ゆっくりとカップを傾ける冨坂。
冨「(...。あれ...まだか?来ないのか?意外と量が少ないのか...?)」
―蓋の小さな穴を見つめる
冨「(くそ、見えない。...えーい、ままよっ!)」
―一気にカップを傾ける冨坂。
―M1「水ぶくれ」。お湯の精「摂氏90℃」踊り始める。
冨・湯「火傷!」
という感じですよ。
こんなたいしたこと無い話題をわざわざ戯曲風に書くほど、今は劇作家モードだということです。
あと、次回かその次にプロぶってたい談第2回やります。今度は千葉県市川市を中心に活動するあのロックバンドのボーカルと!
※ちなみにこのSPASSOってパスタカフェは¥680均一でM,L,LLどのサイズでも食べられる素敵なパスタ屋です。新宿で腹が減ったら是非LLを。
2008/05/13 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
とりあえず整理を
GWですね。あ、でもこれを見たときはGW終わってますね。終わってしまいましたね。日曜夜のサザエさん感たっぷりのままお送りします、冨坂です。
先日、8月のシアターグリーンで一緒にオムニバス作る昭和大学劇団108の方達と打ち合わせしてきたんですが、同業他社と話す機会が無いからか久しぶりに楽しかったと同時に、脚本演出の方を見て「こいつやるな...」と戦闘力を密かにはかったりしてました。スカウターが欲しい気分。どうでもいいけど戦闘力の「はかる」はどの字なんでしょうね、測るなのか量るなのか。
昭和大学劇団108もコメディを出してくるようですが、中でも一直線でギャグでくるそうです。我々はテトリスを組み立てまくるという頭でっかちなコントで行くつもりなので、そんな両者のぶつかり合いを見にシアターグリーン学生芸術祭の「Tang Peng 30」に来てください。
直前のシアターグリーンがデジタル・パズルな話なんで、次回の本公演は、とある瞬間を通して「人々の感傷」を描くような話にしようと思ってます。ノスタルジー・ロマンチシズム・センチメンタリズムですよ。ひとことで言うと「祭りの終わり」を書いた話です。下手したらまた高校生の芝居になるやも。
というかこのブログの熱心な読者の皆さんにとって、最近のニュースと以前の次回公演話がややこしくなってるとアレなんで、ちょっと整理しときますね。
【シアターグリーン】(8/5,8/11,8/12)
池袋シアターグリーンという劇場がやっている演劇祭に出ます。30分の短編を三劇団が出し合う「Tang Peng 30」という枠で出ます。ちなみに一緒の枠で出るのが昭和大学劇団108と青山学院大学ケモノスタイル。
【第8回公演(本公演)】(9月か10月のいつか。多分。)
短編一本じゃ物足りないし、やりたいのあるし、あわよくばシアターグリーンから客を...!との情熱やら画策で、長めの本公演もやります。それが上で言ってる「感傷」とやらですね。こればっかりは未定も未定なんで続報をお楽しみに。
あー。そろそろ色々な人とプロぶって語りたい。
2008/05/06 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
4つの箱
どうもーこんばんはー冨坂です。最近のみんなの日記は異常。そう、これは荒ぶる魂ですよ!公演という、芸術という受け皿のない今、若さゆえの衝動が迸っているわけですよ!
そんなこんなで最近は準備準備、構想構想の日々で動けていなかったんですが、そろそろ色んなものが動けそうになってきまして。シアターグリーン学生演劇祭もそのひとつで、ようやく設定が決まりましたよ。
今回の話は「テトリスのブロックを作る人達」で、まぁ要するにあのゲームの「テトリス」では誰かが次に降ってくるブロックを決めてるんじゃねぇか、って思って、画面外で立方体を組み合わせてネクストブロックを決める作業をしている人たちの話を書きます。多分。SFですね。ファンタジーですね。超フィクションですね。パズラーですね。パズラーって敵の中ボスみたいですね。
結局「バイトでその作業をしている人たち」とかに落ち着きそうな気がするんですが、最近の話はバイトネタが多すぎる気がしてきた。これもフリーターが多いゆえですか。
学生演劇祭の会議で学生劇団と話すと「新歓」というワードが眩しすぎる。学生劇団じゃないので、というか学校で活動したことないし学生劇団であったことがないので、そこら辺の響きがうらやましい。
あと本当にどうでもいいんだけど、一般的に「社会人劇団」てあるけどプロ志望とかフリーターとかの劇団も「社会人劇団」じゃねぇか、って思う。「会社員劇団」なら話はわかるけど。
まぁ社会人劇団なんて肩書きは欲しくないんだけれど。
2008/04/29 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
熱血とか青春とか
こないだの土曜夜、ブラウン管の中に不良が多すぎた気がする。「ごくせん」といい「ROOKIES」といい。多分、初回だからと両方見た視聴者は登場人物覚えるのがゴチャゴチャでしょう。
んで両者を見て考えるに、やっぱり熱血教師って必修科目としてケンカの強さを備えていないといけないんでしょうね。熱くても正義漢でも真っすぐでも、もやしっ子じゃ話にならないんですかね。教員て警察官並みに武道の心得が必要なんでしょうね。
そういや昔、熱血教師だらけの職員会議ってコントを書こうとしてたことを思い出した。元ヤンとか元ボクサーとかラガーマンとか元暴力教師とか実家極道の先生たちばっか赴任した学校で、全員が全員「俺は今からお前たちを殴る」で解決しようとする、ってやつ。書かなくて良かった。さむすぎる。
でも、そういうのとか、20歳以上の役者が演じても原作より若く見えてしまう登場人物の老けっぷりを差し引いても、森田まさのりの「ROOKIES」原作には感服した。お話とか演出がうますぎる。そしてちょっとしたギャグが面白すぎる。ギャグシーンで登場人物が男子学生特有のハシャギ方で笑ってるのだけれど、こっちも読みながら一緒に笑ってしまう。
あと、伏線はドラマがあってこそのものだ、と思い知らされた。ドラマ性のない伏線回収なんてただの辻褄あわせじゃねぇか、と。
そして、動機はキャラクターあってこそのものだ、とも。キャラクターがしっかりしてないのに登場人物の動機考えても意味ないじゃねぇか、と。
ということで青春っぽさとドラマが書きたくなりましたとさ。
2008/04/22 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
思考のもつドラマ性と隔絶された空間でのジレンマ
どうもこんにちは、冨坂です。
最近...!クロサワが...アツい...っ!!
ということで「最強伝説クロサワ」が面白すぎた。深夜の漫画喫茶にてサイレントで爆笑。こりゃ福本伸之最高傑作なんじゃなかろうか。特に前半の、主人公クロサワが職場での人気取りのために皆にアジフライを配るか否か逡巡し、配っても自分のおかげだと気づかれないあたりの、一連の一人心理戦がバカバカしすぎる。
クロサワや「孤独のグルメ」を読むと、人間の(中でも世間的にはどうでもいい)モノローグが、脳内の出来事がいかにドラマを含んでいるか思い知らされる。確かによくよく考えてみると自分も食事するときにやるもんなー。「コロッケ1にご飯2の割合、そしてソースでキャベツを食べることで、おかわりしてもおかずが無くならない。完璧だ、絶対崩すな...!...ん?うわーっ!かぼちゃコロッケだ!おかず力が変わってくる!プランを組みなおさねば...っ!」とか。
なんで漫画喫茶に一晩もいたかというと、そりゃ公演後で貧しいとはいえネットカフェ難民になっていたわけではなく、4月に千葉県西端から東京都東端に引っ越してネットがつながっていないので。というかネットもない、TVもない、新聞もまだとってない、世界から隔絶された部屋で過ごしているので。東京都民なのに情報砂漠!不毛!おれは都民様だぞ...!
普段台本を書くときは集中するために、電脳空間へ逃げないために、インターネットのモデムをLANケーブルでぐるぐる巻きにして押入れに入れたりするのだけれど、そういったものが無い今は台本を書くための(ネットも用いる)調べもの段階だったりする。書く段になるとバーチャルライフが充実してきてしまうのでジレンマ。
どうでもいいけど「ジレンマ」って語尾が煮え切らなさすぎ。「ジレンマル」とかにすりゃいいのに。
2008/04/15 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
高尚な構想
さて、公演がおわって2週間もたったのでさすがに次の動きも甘く固まってきたんですが、発表のタイミング待ちとか関係各所との打ち合わせ待ちとか、色んなことで言えません最近は。なので今後山盛りの告知系はこまめにニュース欄をチェックしてね、ということで。
で、とりあえずカンパイ!!で今までの公演のまとめをして、それなりに高評価も頂いて、こっからな訳ですよ。
新しい弾薬探しをしなきゃならんのですが、最近はどっちかって言うと「お話」に興味があって、「アマデウス」の話をしては思い出して熱くなり、「飛龍伝(2003)」の台本を読み返しては感動し、「からくりサーカス(25巻)」を読み返しては震えている毎日です。
それぞれテーマこそ違えど「やっぱり立場の違いとそいつらの理解にこそ感動があるんだ!」と影響されて設定を考え出す始末ですよ。尊攘派と佐幕派とか、悪の帝国と警察官とか、敵対暴走族での恋とか。もちろんこんな流されまくり設定はほぼ使えないんですがね。
打ち明けると、最近気になるテーマは「物事を時間を越えて見てみる」ってのと、「ケとハレの境目のマーブル状の瞬間」。
どちらも自分にとってキュンとなるというか、切なくなるテーマなんですが、時間を越えて移り変わりとか顛末とかを見てみると全てのものは切なくなると思うわけですよ。それこそ「シガテラ」の最終話とそれまでみたいに(これは賛否両論あるけど)。
ケとハレに関して言うと、祭が終わって世界が日常に戻っていく瞬間なんて切なすぎるわけですよ。夜通し打ち上げして外に出てみたら世間じゃもう新しい朝が始まっているときとか。文化祭翌日の普通の教室に戻っていく校舎とか。そのケとハレが溶け合ってないマーブル状の瞬間。
これらをどうやって笑えるようにもっていくかが課題だし、どっちを採用するか不明だし、プロジェクト的に言うと短編集とか長編とかそういった「形式」をどうするか未定なんですが。
どちらにせよ、当面はよくあるシチュエーションコメディとは違った形式のコメディに挑戦していこうと思ってます。
2008/04/08 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
シアターグリーン学生芸術祭 その1
どうもこんにちは、冨坂です。
先日の公演が終わり、皆が社会生活に戻っていったり府抜けてきたりと様々な今日この頃です。
公演の際にも告知させていただいたんですが、8月に池袋のシアターグリーンでやっている「シアターグリーン学生芸術祭」に我々が出場することになりまして、実はそろそろアガリスク内の学生の割合も下がってきているんですが、先日のTV出演に続きまたしても「色々な大学の学生が集まった複合学生劇団」という半分ペテンで選考を通ったらしく、とにかく出場するんです。
我々は他の大学と合同でオムニバス形式で短編劇を上演することになりました。先日その短編集のテーマ(共通テーマをもとに各劇団が短編を作ってくる形式なので)が決まったようなのですが、「学生芸術祭」の名にふさわしいなんとも芸術的で学術的で哲学的なテーマで、聞いた瞬間ズコーっとコケた程でした。詳しくはまだ発表できないというか正直決まってないんですが、コメディ一辺倒、具体的一辺倒、即物的一辺倒、アホ一辺倒の我々としては、その深遠なテーマをいかに軽やかに笑いで料理するか、で勝負してみたいと思います。
うわーっ!哲学が攻めてくるーっ!
あとはお気づきの方もいるかもしれないんですが、WEB企画が更新されてたり、おそらく秋までには本公演もやるだろうし、バンドのライブに関わる企画がありそうだったり、僕としても個人的にアレコレ台本やらシナリオやらを書きまくっていく上半期となりそうで、こちらでも紹介しますのでアガリスクの怒涛の夏にご期待ください。
こんなに色々垂れ流してよかったのかしら
そして4/1付けのNEWS欄の冗談がデカく出すぎていて、ひんしゅくを買いそうなので、どこぞの偉い人に怒られるのは怖いので、それを避けるためにいつか現実のものにしなければいけないので、皆様今後ともアガリスクと冨坂をよろしくお願いいたします。
2008/04/01 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
カンパイ!!終了
どうもこんにちは、冨坂です。
遅くなってすいません、第7回公演「カンパイ!!」が終了いたしました。ご来場いただいたお客様、ご協力いただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。
今回は「卒業」をテーマにしつつもとかく「笑いを」「笑いを」と息巻いていた公演でしたが、実際お客様の反応も暖かく、ホッと胸をなでおろしている本番二日後です。笑いが取れるって嬉しい。つくづく。
ちょっとお話方面から振り返ってみますのでプロぶるけどご容赦を。
世の中には漫才や短いコントがあって、それを色んな出演者が披露するお笑いのライブ、寄席があって、その中で何故一時間も二時間も使って喜劇をやるのか、ということを考えながら芝居をつくってきたわけですが(もちろんこのジャンルが好きだからなんですが)、ようやく長時間で見せる利点が見え始めた気がします。
今回は今までに覚えた「台詞」「モノが動く(落ちたり壊れたり)」「すれ違わせる」「混乱する」「勘違い」などを使ってシチュエーションコメディをつくって、現時点でのまとめが出来て、長いネタの意味も見え始めたところなので、今度は今までにない弾薬を開発していこうと思います。
短編で早くに笑いを取りにいったり、短編間でゆるりと伏線を組んだり、読後感ならぬ観後感というか余韻を意識してみたり、ドラマ部分をしっかり作りこんでいったりと、今までにあまりやっていない点を意識して新しい要素を研究してみます。
あ、でも「笑える劇」「サクッとした楽しい劇」からは外れないので、今回気に入っていただけた方、どうぞこれからもアガリスクをよろしくお願いします。
2008/03/25 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
生々しい話
さて、第7回公演カンパイ!!も追い込みです。追い込みの中のさらに佳境です。冨坂です。
今までは、というか最近は普通のシチュエーションコメディから一風変えて、設定をお化け屋敷にしつつ最初目的がハッキリしないだらしない会話だったり、構造をがんばれベアーズ型(みんなの個性が集まって成功)の逆にして描いてきたりしたものだけれど、今度ばかりは普通のシチュエーションコメディ(いわゆる、事件がおきてて、それに対処するために駆け回って状況が悪くなる話)です。
というのも、下世話な話、一風変えてわかりにくく思われるのも癪なので、今までに培った分をそろそろ「このやろう」とロックマンXのチャージショットよろしく撃ってやろう、ということでスタンダードな話に。
そしてそれよりも、登場人物に血を通わせて心情や動機を物語の牽引力にしよう、それを昔から気になるマイテーマ「卒業」とかけよう、と思ったのでスタンダードな話に。
最近の作品、上記のゴーストアクターズや鉄板アプローチでは登場人物ほぼ全員が同じチームで、外的要因(お化け屋敷の客やお目当ての女性)に対して芝居したり対策練ったりするコマだったんですが、今回は、登場人物の心情によって事件が起きて、各自が自分の動機のためにアッチコッチに動いていく、動機や心情によって引っ張られるタイプの話です。
"在学するたった一組の後輩コンビは、片方が自信を喪失している状況。にもかかわらず、もう片方が相方に黙って一人でオーディションに参加、さらにオーディション合格を今日のコンパで相方に知らせるという。今そんな事実が明らかになれば、コンビは解散、サークル消滅も免れない。"
というように。
そうなると当然、動機や心情に対しても記号的に扱うのではなく、切り込んでいかなければならないわけで、しかも自分達と同年代の登場人物、卒業や進路というタイムリーな問題に直面しているということで、今までに無いぐらい生々しい話になってしまいました。
実際役者に台本を渡して読み合わせしてみたら、そのメンバーへの皮肉にとれるほど生々しく痛々しく当てはまっている箇所もあるほどで。
そんな生々しさも含めて、痛々しさも含めて、今しか出来ない「卒業系」「進路系」「でも直球ド・コメディ」を味わっていただけたらと思います。是非ご来場を!
2008/03/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
そろそろ本番も近いことで
内容の話も触れておきますよ、作演として。トミサカです。
今回の話「カンパイ!!」はわりとスタンダードなシチュエーションコメディの形をとっておりまして、いわゆるベタな話で展開させつつ、いつもよりも人情というかキャラクターの動機や性格を前面に出してストーリーの原動力にしています。最近は登場人物の動機は「もとからある前提」「もとから取り組むのが当たり前」という風にあまり触れないで来たので。
「卒業」というテーマをとったのも、時期的な季節的な事情もありつつ、やっぱり自分の中のキーワードだったので。「卒業できないヤツ」の愛おしさとバカバカしさを表現するとなると、人情というか血の通った話にせざるを得ないので、久しぶりにそうしてみたら案外すっきりとクサくなく入りました。
などと新しい試みよりもむしろ研究発表という側面を打ち出しているんですが、いざ書いてみたら発見というか収穫もありまして、「悲しい」という憐れみや嘲笑の「fool」なものと、「勘違い」などのネタが混ざり合った部分が出来たので、そこら辺も見てくれると幸いです。悲違い。
2008/03/11 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
要は来て下さい、と。
なんだかブログの落稿が連発していて本当にすいません...。公演の準備準備でバタバタと、あたふたとしているうちに日を跨いでおりました。
最近は、練習して、台本を翌日の練習時間までに直して、練習して、直して、という極端に狭いサイクルで生きているので、身の回りの気になるニュースが、「家に新しい包丁が来た」ぐらいしかない。
今までの我が家の包丁(実家の余りモノをもらった)は、もはや刃物とは呼べない代物だった。トマトが切れない・ネギが切りづらいのレベルではなく、ニンジンが切れずに割れるという包丁にあるまじき切れ味で、多分ベルセルクのガッツの剣てこのぐらいなんだろうなぁと思うほどだったため、つてでもらったギフトセットで包丁三本セットを注文した。
そうしたら届いたそれの切れ味たるや凄まじく、ネギが押しただけで切れ、冷凍のひき肉がバターのように切れ、もう何でもかんでも家にあるものを試し切りしたくなる衝動に駆られた。まさに力を手にした人間の凶器ここにあり、という感じで、このままでは修羅の道に堕ちてしまうな、というかそんなことより台本を直さないとヤバイな、という良心に引き止められて台本直しに勤しんでいます。
そんな良心や善の心の塊であるかはわかりかねますが、こと笑いに関しては固まりに固まって塊になっているので、その密度を見に来てほしいなぁと思うわけです。願わくばその密度がブラックホールとなり、周りのものを引き込んでくれていったら...とも考えているわけです。
こんなにもネタが無いのになんだか壮大で豪壮な話になってしまった。
2008/03/04 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
マーブル日常非日常
どうもこんにちは、冨坂です。
先日、TVを見たらタイガー・ウッズがジレット・フュージョンのCMをやっていたけど、剃ったあとの笑顔では剃り残しの無い肌より白い歯のほうが断然目立っていて、歯磨き粉のCMをやればいいのにと思った。というか歯磨き粉のCMは、陸上競技並みに黒人には敵わない種目なんじゃないだろうか。
話は変わって、今やってる話が「サークルからの卒業」が含まれたコメディなんで、色々卒業関係の情景・状況を思い出してて、「卒業式の放課後」をふと思い出した。
あの...昼に卒業式が終わり、同級生との別れを済まし、後輩と写真撮ったりして、夜のクラスの打ち上げまでの間のポッカリ空いた半端な午後の感じ。
式とか最後のHRとか写真撮影とかの一通りの卒業イベントが終わって、次のイベントまでの一段落した2時とか4時とかのあの感じ。
なんつーの?特別な日の中の怠惰な普通の午後っつーか、非日常と日常のせめぎあいっつーか、そのグニャッとした混ざり合う感じがたまらなく好きだなーと思った。いや、好きとも違うなー、なんなんだろう。「あぁもう...!」というか、まさに「たまらない」といった...。
あとは打ち上げで朝まで飲んだりカラオケだったりして、それが終わった午前5時とか6時とか。要はカラオケのフリータイムが終わった時間。
で、打ち上げも終わって解散するその別れ際、すごい名残惜しくて非日常な別れのはずなのに酔っ払ってたり眠すぎたりで割とおざなりに解散していって、かたや通勤してる人とか新しい日常が始まっていて。
打ち上げという非日常のケツと通勤という日常のアタマが混ざり合って、ドローンとマーブルになってるあの感じですよ!あの空気をどこかで再現できないかなーと。
あ、今回の芝居にはそういうの無いんですけどね!
2008/02/26 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
プロぶってたい談 第1回小野光洋さん(後編)
どうもこんにちは。冨坂です。
今日は企画「プロぶってたい談」第一回(後編)をお送りします!第一回のゲストは千葉大学で卒業後も映画を撮り続けている小野光洋さん!アガリスクメンバーの淺越の千葉大の先輩でもあり、アガリスク創設当初からのお客さんで良きアドバイザーでもある小野さんのインタビュー後編をお届けします。前回にも増して二人はプロぶって語る...?
【プロぶってたい談】とは...?
プロぶってたい冨坂がプロ・アマ問わず様々なクリエイター・アーティストの方々にインタビューを行い、ひいてはプロぶって対談する企画。ついでに言うと立案・取材・テープおこし・執筆まで一人で行う完全な自作自演企画。
【今回のゲスト】
小野光洋(おの みつひろ)
自主映画監督。1966年4月27日生まれ。東京都出身。
高校時代より8mmフィルムでの映画制作をはじめ、千葉大学入学後、映画制作サークル「シネマウントフィルムパーティー」に入部。
卒業後、映画会社に入社し宣伝を手がけるが1991年に退社、それ以降はシネマウントフィルムパーティーを中心に活動。
現在96作目の監督作品「Light of December」を製作中。
「なんで続けてるか」
小 とにかくやりたがりなんだよねl高校時代からずっと
冨 何がガソリンなんですか?
小 卑屈なルサンチマン。前回ダメだったってのがバネになる。前回よかったよりダメだったときのほうが
冨 最近ルサンチマンって言葉マイブームですもんね。
小 そうマイブーム 富野も行ってたし。まぁ完成形が無いからね。いつか完成系というか「これは...!」っていうのをやりたいからね。それにとにかく動きたい。モチベーションの持ってき場かな。
冨 一番映画撮りたくなるのは何をしているときですか?
小 何もしてないとき。撮り終わったときは絶対一ヶ月くらい落ち込むから、そのあと上がり調子になったときかな。躁うつ病ですね(笑)全然ストーリーとか決まってないんだけど、撮りたくてしょうがない
冨 「このストーリーを撮りたい」とかじゃなくて「映画を撮りたい」と?
小 そうそう。
冨 なるほど。我々は今のところ半年に一本長いのを作ってるんですけど、いざ自分だといつだろうなぁと。
小 いつですか?
冨 打ち上げで例えば徹夜でカラオケにいるときかなぁ、って。そのときに「ここがダメだった」「次こんなのやりたい」って
小 演劇だからかなぁ。
小 あと、ガソリンといえば、映画には高校時代にはまったんだけど、仕上げの、文化祭一日前の雰囲気。「ビューティフル・ドリーマー」ですよ。アレを知っちゃったからかなぁ。ドーパミンがガンガン出る。麻薬ですよね(笑)
冨 前夜のあの感じですか
小 ハレとケの、ケをすごしてると、ああいうドーパミンの分泌をやりたい。
冨 「ハレの一歩手前」ですよね
小 そうそう「もう一歩で」っていう。ハレというか当日完成した後って何も無いから。映画は。でも一歩手前のそこで「生きててよかった」って実感する。
冨 「自分はコレをやる人だったんだよ!」っていう?
小 そうそう。「業」というか、それをしっちゃったっからそこから離れられない。1回就職しても。
冨 でも離れる人ってちゃんと離れるんですよね。
小 腹をくくるって言うか、青春時代の終わりってことかな、地に足をつけた...。あとは逆に「家庭をもつ」とか「出世」とか他のドーパミン分泌物質を見つけるってことかもね。
冨 あぁ。ただそっちを選んだだけ、ってことかもしれないですもんね。
小 例えば、おれ映画の宣伝してたけど、ヒットすると「やった!」ってなる人もいるからね。
冨 ならなかったんですか?
小 ならなかったね。下っ端だったからかな...。でも自分でなんかやらないとダメですね。映画見ても芝居見ても。
小 あとはもっと野望を持ってやる人も多いよね。トップというかプロになる、っていう。で、プロになれないってわかった時点で諦めるとか。こないだもある後輩でクレイアニメをやろうとしてる人が「パッションがなくなった。IT企業に就職します」とかブログに書いてるのを見て悲しくなった。普通の人はそうなのかなぁ。おれはパッションとモチベーション常にあるんで...。
「『やる人』と『なる人』」
小 事あるごとに言ってるけど、おれは「やりたい」んですよ「なりたい」じゃなくて。「なりたい」人がプロになるんだと思う。俳優もそうじゃない?
冨 それについて最近考えるんですけど...どっちも聞くんですよね。「『なる』で考えたほうがいい」って人と、「『なる』のはゴールじゃないだろ。結局『何をやりたいか』で『なる』のなんてその手段じゃん。」って考えと。
小 おれは完全にそっちだなぁ。
冨 例えば後者の考え方だと、「なったあとの奥にボールを投げてるからたとえ失速してもなるところには落ちる」っていうけど「やるよりもまずなるで考えたほうがいい」って人もいれば。
小 おれは映画監督になるって気は全然ないんだよなぁ。よく専門学校行って監督になるって人もいるけど、それよりは、まずやっちゃいたいと思うから。
冨 おれもそうなんですよ。シナリオスクールなんて行く気ないしなぁ...。
小 おれと同じだ。それ危険だよ(笑)
冨 やばいですよねぇ(笑)
「映画制作の何が好きか」
冨 映画作るのも色々な工程というかパートがあると思いますけど、何やってるときが一番楽しいですか?
小 撮影だねぇ。
冨 ひらめく感じですか?「こう撮ろう」って。
小 ひらめくのは脚本書いてるときだけど...。「こう撮ろう」ってのがどういう意味で言ってるかわからないけど、おれの撮り方は現場主義だから、絵コンテとかも切らないし、晴れてたら青空を撮るし、役者がノッてたら長回しするし。
冨 じゃあその...役者とかそういう環境とかけ合ってる感じが撮影の醍醐味...
小 そうそう。ま、多少イライラもするけど。時間が決まってたり、日が沈むケツカッチンとか役者のバイトのケツカッチンとかの中で「やんなきゃやんなきゃ」ってせめぎあってる感じが。頭フル回転させて。
冨 お客さんと完成品を見ているときは...?
小 いや、それはもう針のムシロですよ。自分の心を見せてるわけだから。逃げ出したい(笑)例えウケる映画であっても。
冨 そうなんですか。
小 撮影楽しいですよ...?
冨 やっぱり映画監督って撮影が好きなもんなんですか?
小 いや、脚本が好きな人もいるよ。無限に広がるから。撮影は有限だけど。おれは書くの脚本嫌いなんですよ。いつも前日に書いちゃう。
冨 ギリギリになるまで...。
小 遅筆ですから(笑)聞くところによるとおたくもそうみたいだけど...。
冨 (笑)やばいんですよ...。
「役者について」
小 だからあんまりおれは台詞にこだわらない。で、役者...劇団とかから連れてくる役者は一字一句台詞をちゃんと言おうとする。台詞をだいじにするから。でもおれは「そんなのいいよ」って「そういう空気でやって」って。
冨 それちょっとわかります(笑)
小 山下敦弘とかマイク・リーみたいに、脚本なしでリハーサルやって撮る、っていう。そういうのやってみたいなぁ。
冨 でもそれ役者が相当上手くないとできないですよね。上手くてかつ「わかって」ないと。
小 演劇部からよく役者を引っ張ってくるけど、言っちゃうとそれなりに基礎は出来てるけど...滑舌はいいし表現力はあるし...でもいかんせんやっぱりオーラはないよね
冨 オーラは難しいですよね。そもそもオーラってなんなんでしょうねそもそも...。
小 例えばデブの人とか。デブの人はデブっていうオーラがあるし。普通の人ってのが一番難しい。極端な話ドラえもんみたいな、スネオがいてしずちゃんがいてジャイアンがいて、とか、見た目だけでキャラクターをあらわす力っていうか。
冨 あぁ、キャラクターですか。
小 演じてそれをフォローしようとするんだよね演劇部の人は。でも「良いんだよ、素を出せば」って。
冨 がんばってそれを組むんですよね。自分でプランを
小 演劇をやりたい人って「自分じゃないもう一人の自分を演じること」に達成感を覚えるんだよね。でも映画的には、特におれの映画ではそれは必要としないから。「君に合わせてホンをかいてるんだから」って。何回かやってると大体その人のキャラクターが見えてくるから。
冨 キャッチボールが出来てくると、逆に役者に気づかされることってないですか?
小 それはもちろんあるよね。
冨 いや、役者のことに気づくってのもそうなんですけど、役者にホンのことを気づかされるっていうか。
小 ほう、それは
冨 自分とこの話で申し訳ないんですが、こないだの芝居(ゴーストアクターズ)で塩原が言った台詞でありまして。終盤の「おれ操作する機械無いじゃん」っていう別にネタでもなんでもない台詞なんですけど、それを彼はちょっと笑いが起きる言い回しで言ったんですよ、本番で。それを見て「あぁ、この台詞はこうやって言わせなきゃいけない台詞だったんだな」って気づいたり。
小 芝居は難しいですねぇ...。Aさんの話ばっかりしてていいのかな...。彼女はこっちが言おうとすることを5言えば10わかってくれる感じで。「おれの要求はこんな感じだな。コレを要求してるんだな」って
冨 そういうのってすごくやってて気持ちいですよね。
小 あとは単純に「やってくれる」っていう。「道端に寝転がって」とかいうと寝転がってくれるし。
「キャラクターについて」
冨 キャラクターっていつもどうやって考えてます?
小 キャラクターって言うと立場?性格?
冨 性格ですかね。
小 そうだなぁ。。まずストーリーがあって、そこにキャラを乗せて...その段階ではまだ性格が決まってなくて。それからキャスティングしてキャスト決まってから「ヒステリックにする」とか「無口にする」とか。
冨 あ、キャストに合わせて。
小 そうそう。「この人はヒステリーできる人」とか「この人は無口なほうが好きだし」とかできめるかな。あとはやっぱり役者も学生で、良いところも悪いところもあるから、良い面を使うとかね。それでウィークポイントは映さない。太めの足は映さない、みたいな。
「群像劇のポイント」
冨 群像劇とか前結構撮ってたみたいですけど、どういう点に気を使ってたんですか?
小 あ、群像劇を撮ろうとしたのは、昔「釣りバカ日誌」を撮ってた栗山民夫っていう監督がいたんだけど、その人とお酒飲むような仲になって、「何人までグループショットできる?小野くん」って言われて。曰く、群像シーンで全部に目が届いてるかどうかで演出力が決まるんだって。それを25,6歳のときに聞いて「じゃあやってみよう」って思って。群像劇って行っても「さよなら映画の日々」は群像劇だけど、他のは二人と他周りにいたりするぐらいだけど。
冨 そこで何人を動かせるか、ですか?
小 キャラクターを書き分けたり。そこはキャラクターの引き出しの数がモノをいう。で、最初は全員の動きかなって思ったんだけど、
冨 何人に芝居させるか、とか?
小 いや、そうするとうるさくなっちゃうから。
冨 確かに。うるさくなりますね。
小 そこで学んだのが「手を殺す」っていう。これは北野武から学びました。手で何かをしている状態、しかけている状態で静止させたりとか。カバン持ってたりとか。
冨 あ、それなら止まっていても何か動きというか...意味を持たせられますもんね。違和感が無くなる...。
小 最初はすごい下手だったんだけどね。さよなら映画の日々とか。しゃべるとき全員に台詞ふってたり。舞台劇っぽかったな...。しゃべらないヤツはしゃべらなくて良いんだよ。だってテーマに関係ないんだもん。ま、それから色々学んで。一つの画面にいなくても一つの話の中に何十人もいて書き分けられたら良いなーって。
冨 何人ぐらい書き分けます?一番多かったのってなんでした?
小 一番多かったのは亀を探すヤツかな。でもそこら辺で「引き出し無かったら宛て書きっていうか相手に任せたほうがいいな、って。その人のキャラを出すように促してやればどうせみんな違う人なんだし。」というのをあのあたりで学びました。
「演出について」
小 演劇もやってみたいなぁ
冨 演劇やるとしたらどんなのやるんですか?
小 ワンセットのヤツ。なんとかっていう美術の人がいて、三谷幸喜の「コンフィダント・絆」もNODA・MAPの舞台もやってるんだけど、あの人の美術がすごい。たとえば「BEE」のときなんか、舞台上にでっかい一枚の紙があって、スクリーンにもなるし、切り抜いたら窓になってっていう。ワンアイデアでおしてくっていう。
冨 そういう演劇的な演出ってやったらすごい面白いと思うんですけど、全然わかんないんですよねぇ。演出って何なんだろうなぁって。
小 そりゃ全てでしょ。
冨 その...何を考えてみんな演出をやってるんだろうなぁって。テーマに向かってやるもんなのかなぁ...?と。
小 演劇は必ずしもそうじゃないんじゃない?いつもどうやって作ってるの?役者とキャッチボールとかで...?
冨 毎回テーマはあるんですけど、主と従でいうなら主じゃないんですよね。主題じゃないって言う(笑)
小 それは映画と演劇の違うとこだなぁ。
冨 どちらかというとテーマよりも「これがこうなって、こうなって、こうなって、で、こうなる」っていう展開というか、完成系のネタがあって、そこにむかって進んでいく感じなんですよね。なので「こういうものを表現する演出」とかってあんまりわかんないんですよね。ワンシチュエーションで、物語の外から音とか照明とか入れた事ないんで。
小 ま、それはそれで良いと思うけど
冨 なんでそういうのをどうやっているか知りたいんですけどね。映画だとBGMとか光の感じも大きいじゃないですか?
小 そうだねぇ。光だとトップライトにして当てれば重厚な硬いのに。影を濃くすればより硬く、影を抑えれば柔らかくなるし。
冨 BGMはどうしてるんですか?脚本の段階で決まってるんですか?
小 いや、映画をつないで見てみて、ダルいところに入れたり、淡々としてるな、ってところに入れる感じだね。あんまり劇伴的に盛り上げるところでいれたりはしない。かったるい所に。
冨 あんまりそういうところで入れるとテレビドラマみたいになりますもんね。
小 あとはオープニングとエンディングに。
冨 あ、そうですね。オープニングは無いとなんか変ですもんね。
小 音楽無いのやりたいなぁ...。
冨 でも音楽全くないとキツそうですよね。
小 最近ハマってるジャ・ジャンクーなんて全然音楽ないからね。おれもまだまだですよ...。
「今後やりたい映画」
冨 最近のテーマが「孤独」だと思うんですけど、「どういう映画を撮りたい」っていう理想系みたいなものってあるんですか?
小 どういう映画...。あとで後悔しない映画かな。今までそんな映画一本も無いんですけど...。見て色々良い映画があるじゃないですか、ジャ・ジャンクーの「長江哀歌」とか山下敦弘とか。そういうのに近づきたいってのが一つにはあるよね。あとは理想系って言うと...自分のやりたいことと観客のウケが合致したとこかな。いままで全然ないんだけどね。ウケをねらえばウケるし、でも自主なんだからやりたいことをやりたいし。
冨 今やりたいことってどんなことなんですか?
小 次やりたいのは「命」をテーマにしたものですね。次の次にするかどうか迷ってるけど。
冨 あの...ひとりをただ生かすために何百人がただ働いてるって言ってた...
小 あぁ、それはALSの話ですね。それより次やろうとしてるのはダウン症児を妊娠しちゃって堕ろすか堕ろさないか、とか。
冨 それが今のところやりたい映画ですか。
小 でもその前にコミュニケーションの話やるかもしれない。あとこないだやった鬱病の話もあるけど、あれも中途半端だったからちゃんとやりたいし...やりたい話はまわりに沢山ありますよ。ALSの「一人を生かすために何百人もが動く」ってのもやりたいなぁ。
冨 でもなんで「命」がテーマなんですか?
小 それは去年いろんな人が死んだから。周りに死が多かったからね...。
冨 だから割と最近はそういう重い話が多い、と。
小 そうだねぇ。
冨 でも今作ってる短編はその系統じゃないですよね。
小 それはですね、順を追って話すと、短編映画際みたいなのをやるって話しがあって、そのときにテーマがあったほうが良いってことで「希望」と「絶望」がやりやすいだろうってことで。
冨 あの映画だと「希望」ってのはコミュニケーションとか気持ちが通じているというか思いやりというか、「気持ちが通じている」ということを希望としてますよね。
小 そうそう。で、絶望は環境から来るんだろう、と。まぁホントはそうじゃないんだけど、あの映画ではそういうことになってます。車椅子なのにエレベーターが無い、とか、風邪で寝込んでいるのに誰も助けてくれない、とか、仕事が忙しくて鬱になる、とか。そうやって絶望は外から来るものっで、それには「気持ちのつながりなんじゃないかな」っていうコンセプトで撮ってみたんですが。どうでしょうか。
「小野さんにとって『映画』とは?」
冨 まぁこの...なんというかすごく大雑把というかざっくりな質問なんで答え方は任せますが、テレビチャンピオン風に言うと、小野さんにとって「映画」とは?
小 「生業」ですね。あとは「業」というか。一生ですよ。
冨 好きとか嫌いとかでなく...
小 だって...辛いじゃないですか、やってて。辛いことが八割ぐらいな気がする。
冨 社会的に仕事としてるかどうか、とかでなく...
小 そうですね。まぁ「生業」っていうと社会的な仕事って意味もあるらしいけど
冨 もっとどっちかっていうと根本の?
小 そこまで重いかどうかは知らないけど...でもどんなことがあってもやめないでしょう...。
冨 じゃあ「業」ですか...。
小 首から下が動かなくなっても書いた小説家じゃないですけどね。
小野光洋さん、貴重なお話ありがとうございました!新作も楽しみにしています。
コレをご覧の皆さんも、2/24は是非シネマウントの上映会へ!
「定期上映会 CINEMOUNT FILM PARTY vol.38」
【日時】2/24(日)13:00open / 13:30start
【会場】浅草・すみだリバーサイドホール・ミニシアター
(各線浅草駅徒歩10分/墨田区役所1階)
【料金】入場無料
小野さんの新作短編集やアガリスクメンバーでもある淺越の新作映画も封切の、怒涛の新作ラッシュ240分!是非ご来場ください!
2008/02/19 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
商品
最近はもう新作「カンパイ!!」の台本書きと練習一色の冨坂です。
最近気になる、いや、気に障る商品がまたしてもマクドナルドの三角チョコパイ。とりあえずバレンタインにかこつけて2/8に販売開始したようだけど、「とりあえずチョコ系だし」って理由以外に今から限定で売る意味がわからない。チョコ豊作の人はわざわざ三角チョコパイなんていらんだろうし、凶作の人はマックの三角チョコパイで代用したって悲しすぎるし、僕も昨年の今頃マックに行って一人で三角チョコパイを食べたら奇しくも2/14だったし、それで何故か寂しい気がしたし、そう、バレンタインに絡ませる必要なんて無い思う。
とかいうのも、三角チョコパイ好きで普段からあって欲しいからだったりする。
で、すいません。前回前編をお送りした「プロぶってたい談 第1回小野光洋さん」なんですが、後編は来週までお待ちください。
冨坂友先生の連載が読めるのはアガリスクだけ♪ってことで。
とりあえず今日は小野さんの告知をご紹介してお別れです。
「定期上映会 CINEMOUNT FILM PARTY vol.38」
【日時】2/24(日)13:00open / 13:30start
【会場】浅草・すみだリバーサイドホール・ミニシアター
(各線浅草駅徒歩10分/墨田区役所1階)
【料金】入場無料
小野さんの新作短編集やアガリスクメンバーでもある淺越の新作映画も封切の、怒涛の新作ラッシュ240分!是非ご来場ください!
2008/02/12 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
プロぶってたい談 第1回 小野光洋さん
どうもこんにちは。冨坂です。
今日は企画「プロぶってたい談」第一回をお送りします!第一回のゲストは千葉大学で卒業後も映画を撮り続けている小野光洋さん!アガリスクメンバーの淺越の千葉大の先輩でもあり、アガリスク創設当初からのお客さんで良きアドバイザーでもある小野さんに、改まってインタビューしてみました。
【プロぶってたい談】とは...?
プロぶってたい冨坂がプロ・アマ問わず様々なクリエイター・アーティストの方々にインタビューを行い、ひいてはプロぶって対談する企画。ついでに言うと立案・取材・テープおこし・執筆まで一人で行う完全な自作自演企画。
【今回のゲスト】
小野光洋(おの みつひろ)
自主映画監督。1966年4月27日生まれ。東京都出身。
高校時代より8mmフィルムでの映画制作をはじめ、千葉大学入学後、映画制作サークル「シネマウントフィルムパーティー(※1)」に入部。
卒業後、映画会社に入社し宣伝を手がけるが1991年に退社、それ以降はシネマウントフィルムパーティーを中心に活動。
現在96作目の監督作品「Light of December」を製作中。
「始めたキッカケ」
――趣旨を説明する冨坂。対談開始。
冨 まずは映画を撮り始めたキッカケを教えてください。
小 高校時代に始めたんだけど、最初はアニメファンだったんですよ。で、アニメファンになったのもガンダムからで。中学生ぐらいになるのかな?
冨 ジャストミートの世代じゃないですか。
小 映画も行ったしアニメ新世界宣言(※2)も行きましたよ。
冨 アニメ新世界宣言?
――以下、アニメ新世界宣言について語る。
小 高校一年で小石川高校に入ったとき、全然映画とか興味が無かったんだけど映画研究会が「ダイコン3(※3)」を上映してて
冨 なんか聞いたことあります。今アニメの大御所の人たちが昔やってたっていう...
小 庵野とか樋口シンジとか大阪芸大の(以下ダイコンについて)...オタクトークですねぇ。で、ダイコン3を見るためにたまたま上映会行ったら、客がおれしかいなくて(笑)
冨 (笑)
小 で「名前書いてください」って言われて名前書いて映画研究会入っちゃったんですよねぇ。
冨 あの逃げられないパターン(笑)
小 最初映画やるつもり無くてラグビーもやってて、ラグビー主、映画従だったんだけど、なんとなくラグビーが自分に合わない、となって映画オンリーに。
冨 高校時代はどのぐらい映画とってたんですか?
小 一年のときはあんまとってなくて、二年からかなぁ(と資料を取り出し)自分でも覚えてないからメモを...
冨 100本近いですからねぇ
小 95本だからねぇ。あ、高校のときは4本だけだ。高校二年で2本、三年で2本。で、そうそう、そのころ高校の文化祭で映画とるのがはやってた時期で、クラスで映画とることになって「お前映画研究会だから監督やれ」って。
冨 はいはい。
小 あ、違うなぁ、やってくれってよりみんなで監督やってるうちにおれが監督をとっちゃった感じかな。それが処女作かな。「旅の空から」
冨 どんな映画なんですか?
小 漫画原作ので「自殺しようとしてる女の子をクラスの仲間が引き止める」っていう。脚本は漫画を起こしただけで。高校生ってそういう出来合いのものをよくやるじゃないですか?
冨 はい、うちの学校もそうでした。(※4)
冨 三年のときも撮ったんですか?
小 三年映研で2本とっただけだったなぁ
冨 クラスはやんなかったんですか?
小 クラスのにはおれは関わらなかったなぁ
冨 それはなぜ?
小 放送研がやるようなテレビのパロディーみたいなのだったからね。ニュースーショーとかフェイクドキュメンタリーとか並べたような。なんかそういうの興味なかったから
冨 それよりはやっぱり一本カチッと映画、のほうが。
小 そうそう、そっちのほうが。
冨 やっぱりターニングポイントは二年のクラスの映画なんですか?
小 そうそう、夏休み中かけて撮って。9月が文化祭だから7月ぐらいに企画立てて夏休みずっと撮影して。
冨 そのまま夏休みから文化祭になだれ込む、と?
小 そうそう、徹夜で泊り込んで。泊り込みながらアフレコして。これいいのかな...酒とか飲んで。酒飲んで流血沙汰になって救急車呼んだりして。今ではいい思い出ですよ。
冨 青春の感じですねぇ。
小 あと一緒に脚本書いたヤツがそのあと自殺しちゃったりして...。自殺を止める映画書いたヤツが時自殺しちゃって。皮肉ですね...。毎朝同じバスで通ってたから仲良くなって、それで一緒に書いたんですけど。
「シネマウントフィルムパーティー」
冨 それで大学行ったらもうサークルに。
小 そう、もう映画どっぷりはまっちゃってて、映研にもはまっちゃってて、大学選びも映画で選んだようなとこありますね。国公立行けっていわれてて、一橋東大は無理だったんで、千葉大・横国あたりがちょうど良くて。大学祭をまわって映画を見て。
冨 その時はもうシネマウントはあったんですか?
小 あったけどおれは映画研究会のほうに行って。自分としては千葉大が一番ちゃんとやってるように見えたから千葉大に。そこで横国に行ってたら岩井俊二に会ってたんだけど。
冨 その中でなんで千葉大でシネマウントを選んだんですか?
小 いや映研とシネマウント両方入ったんですよ。あとまだアニメを引きずってたからアニメ研と。
冨 どういった経緯でシネマウントが選ばれていったんですか?
小 まずアニメ研はキモいからね。(笑)こりゃついていけないと。
冨 キツイかんじだと。(笑)
小 まず入ったときに、自己紹介で「必殺技のポーズをやれ」と言われて。「なんですか?必殺技って」って言ったら「コンバトラーとかボルテスとか宇宙刑事(※5)とかの必殺技のポーズ」って言われて。(笑)
冨 何やったんですか?(笑)
小 覚えてないなぁ。やらないで逃げたのかな?で、アニメ研はそれっきり。映研は結構がんばってやってて。そのころは映研のほうが隆盛だったから。でもあまりに体育会系で、それで行かなくなって
冨 先輩が企画立てて、ですか?
小 いや、基本的に個人作品なんだけど、映画自体撮ってる人がいなくて。全体的に飲みサーですよ。で、部室が上にあったんですけど、入ると上座下座が決まってて。奥は先輩、1年生はドア付近。
冨 そんな規律が...。
小 先輩が入ってきたら後輩はどかなきゃいけない。で、それがめんどくせぇなぁって。
冨 あぁ...。
小 1年生に一気飲みとかさせるような
冨 サークルっぽいサークルですね。シネマウントはそういうのは...?
小 なかったんですよ。そういうのが嫌な人たちが作ったところで。上下関係なしで。自分はそっちのほうがいいな、と。出来たばっかだったし、先輩もそんな力を持ってなかったし。自分のやりたいことが出来るな、と。
冨 大学入学当時の無敵感ですよね?
小 そうそう。「組し易し」って(笑)
小 でも最初の作品はサークル全体で共同監督で撮ることになってて、監督するパートが決まってたのに「エンディングが撮りたい」って奪っちゃって。スケジュールとかも自分で決めちゃって...。先輩達に打ち上げでキレられたり。それは嫌われるよなぁ。
冨 ちょっと気持ちがわかっちゃいますよ。
小 逆に今そういう後輩が入ってきたらムカつくけどね。
冨 ちょっとそういうやつが入ってきたらおもしろいですけどね。
小 たまにそういう仕切りたいのが入ってくると、おれと合わなかったりして。トップを張りたい人はシネマウントをやめちゃうことが多いね。で、よその体育会系のサークルで部長になったりして。
冨 そうなんですか。
小 体育会のいいところは先輩が卒業するところだから。
富 ま、入れ替えのいいところってありますよね
小 一、二年で我慢してれば次は王様っていう。そういや今度追いコンの話やるみたいだけど...?
冨 そうなんですよ。
小 体育会だとそういう面があるよね。
冨 逆に次やるのは体育会系じゃないサークルなんですよ。
小 そうすると逆にぐずぐずになるんだよね。
冨 「卒業しきれない先輩」とか。
小 あぁ、周防正行の映画の竹中直人とか?
冨 「しこ踏んじゃった」の。
小 そうそう。
冨 次は先輩を「サークルはサークルとしていい思い出として、でも自分はこれkらのことがあるから」っていうタイプと
小 あぁ。
冨 「でもおれらが抜けたあとになくなっちゃったらやばいぞ」っていうタイプに分けて。
小 あ、おれだな、それ。でも大学のサークルから続けちゃってビッグになる人もいるよね。鴻上尚史とか野田秀樹とかもそうだし。
冨 そうなんですか。僕は自分の高校との付き合い方からそこら辺を考えたことがあって。
小 あぁ。うちは高校の映研がいつのまにか潰れてったから。だから今度(シネマウント)は絶対つぶさないぞ、と思ってるわけなんだけど。
冨 高校なんて特に入れ替えがきっちりしてますからね。
小 そうそう。
冨 大学入ってシネマウントを選んでから、どういう映画を作ってたんですか?
小 ジャッキーチェンの路線みたいなアクションと、本来やりたかったファンタジー路線と。
冨 ファンタジー路線やりたかったんですか?
小 高校時代はずっとそうだったから。人が死んじゃったり消えちゃったり。二十歳前後の自主映画って「自殺」とか死んじゃうネタが多いんだよね。
冨 へぇ、それはなぜ?
小 多分祖父母が亡くなる時期もかぶってるんだろうし、「限りある人生」みたいなものを考え込んじゃう年頃なんだろうね。で、おれもご多分に漏れず。まぁ、そういうテーマっぽい路線と、エンターテイメントって言うか受け狙い路線とで作ってましたね。
冨 どのぐらい撮っているんですか?大学時代に。
小 5~20作目までだなぁ。
――以下、歴代の作品をレビューしていく。
冨 一年に4本ペースじゃないですか
小 お遊びで『昼休みに撮ったのも含めるからね。
冨 じゃあ大学時代に一番「これだ」っていうのは?
小 16作目の「探偵倶楽部」ですね。これは賞を獲ったんですよ。大学三年生の学祭で撮ったやつで。大学生の探偵倶楽部という集まりが学祭のミスコンをつぶそうとする怪人と戦う、っていう。今見ると設定がアニメなんだけど。それがシネック(※6)っていうインカレの大会でグランプリとって
「会社員時代」
小 で、松竹に入社し...。
冨 入り、撮ったのが21作目の...
小 「透明宇宙人現る」っていう、これはお遊びですね。
冨 確かに。お遊びっぽいタイトルですね。
小 共同監督で。これは大学時代に撮ったのが仕上がったのが卒業後だったのかな?白黒無声映画で。
冨 あぁ、撮影のトリックで遊んだような?
小 撮影のトリックでもそんな遊んでない。(笑)
冨 あそんでないんすか。(笑)
小 その後撮ったのが「ラブソングフォーユー」
冨 うって変わって。でも松竹勤めながら撮れるんですね。
小 まぁね。でもどっちも共同制作で。アクションシーンは誰かに任せて、おれがドラマシーンを撮る、みたいな。これ大学祭での映画だね。
冨 卒業後の大学祭にだしてたんですね。結構そういう人っていたんですか?
小 いや、いなかったね。おれがフロンティアかもしれない。(笑)だってやりたいからねぇ。会社で宣伝部だったんですけど、他の人の宣伝やってると撮りたくなるんですよ。
「松竹退社」
小 で、この「狂い咲きのまち」って作品なんですけど、これで会社辞めたんですよ。これは会社辞めてすぐ取ったやつで、11月に会社辞めたんだけど9月から有給休暇とって。というのも会社入ってからは2年目から全然映画取れなくて「あーもう!」って思って。
冨 「あーもう」の感じってどんな感じなんですか?
小 やっぱり休みが無かったからね。30日間連続勤務とか、それも毎日終電無くてタクシー帰りとか。で、もう映画取れないから「辞めてやれ」って。
冨 キッカケがあったわけではなく、単純に辞めたい気持ちが貯まってって?
小 あ、ちょうど角川春樹の映画やってたときで。それがキツくて。だから角川春樹のせいですよね(笑)
冨 (笑)でもとりあえず撮りたくなったと?
小 そうそう。
冨 それで退社後に撮ったのが「学園怪盗団の夜」ですか?
小 これはキツかった。こっちはプロの現場を見てきちゃってるから。
冨 軋轢が...。大学生の役者とかスタッフにやらせるわけですからね?
小 一番あったのは「もっと頑張れるはずなのに」っていう。「なんで映画のために命かけられないの?」って。
冨 もう映画の神の信者になっている状態ですよね。
小 主演の男の子が風邪ひいても「いや、でも映画できないからやって」って。この辺が一番大変でしたよ。「映画のためにおれは命かけてるから、君らもかけて」って。
冨 でも会社辞めてまで撮るって決意したらそのぐらいやらないと「なんなんだ」ってなりますもんね...。
小 一番天狗になってる時期ですね。
「有頂天になって続けてしまう」
小 で、「さよなら映画の日々」ですね。
冨 これ見ましたよ。面白かったです。
小 これは三谷幸喜のバックステージの見て。
冨 ショウマストゴーオンですか?
小 それのTV版を見て。このころは共同監督よくやってたんですよ。「後輩を育てる」って意味で金だして。そのころは金があったから結構贅沢な映画作りしてましたよ。
冨 どうだったんですか?
小 これは結構評判が良くて、東学祭(※7)でも良いところいって。崔洋一にも見られたのかな?こういうターニングポイントで褒められると有頂天になって「じゃあもうちょっとやってみよう」ってなっちゃうんですよね。それが良くない(笑)
冨 良くないんですか(笑)
小 で、これからは怒涛の日々で。年3本ペースで作っていくっていう。「作りたい作りたい」って。
冨 次が「青春てんてけてけてけ」っていうなんともいえないタイトルですが...
小 これはお遊びですね。昼休み飯食いながら思いついて、その日のうちに共同監督で撮っちゃったやつです。
冨 で...「透明宇宙人再び現る」って!再び現れちゃってますよ。
小 ここら辺は全部お遊びですね。
冨 透明宇宙人大好きじゃないですか(笑)
小 (笑)
「群像劇」
冨 次のターニングポイント映画は?
小 「皆既月食の夏休み」ってやつですね。このころから群像劇にはまってきて。今度はロバートアルトマンに影響を受けて。自主映画やってる人なら誰でも撮るっていう「進路モノ」ですね。大学四年生が夏休みに進路に悩むっていう。
冨 なるほど。割と遅い感じに(笑)
小 主人公三人が、一人は浪人して入ってるから同学年が就職してて。一人はフリーターで絵描きしてて、一人は就職して彼女もいてもうすぐ子供が出来るっていう。
冨 その三人でグラデーションをつくるっていう感じですか。
小 A型とB型がいて、AB型が悩むっていう手塚治虫パターンですね。
冨 今度のうちの芝居もそうですよ。真ん中が悩まないですけど(笑)
小 で、「四月になれば」。これもやっかいで。先にクランクインしてたのに中断してて7年かかったんですよ。これも将来に悩む話。会社辞める話だったかな?で、自分も投影してて、丁寧に撮ろうとしたら時間かかっちゃって。その時の経験で、あんまり丁寧に撮っちゃいかん、と。多少無理言っても一気に撮っちゃった方がいいんですよ。これの失敗が今にも後を引いているかな。
冨 今って女性一人主役が多いですけど、昔は男が多かったんですか?
小 自分を投影してたからかなぁ。男一人主役と、ヒロインと。で、群像劇になって両方主役にもなっていくんですけど。
冨 へぇ。
小 で、あるときから「シネマウントの映画って女性を描けないのが多いよね」って言われて。それに反発して女性主役で。
小 「Catch The Tortoise」これは一番アルトマンっぽい群像劇ですね。アパートで亀を探す女の子と隣の部屋の人たちと、色々な人を描いていって、それが最後に一つに収束するっていうドタバタ劇ですね。
「女性一人主役」
小 で、21世紀になってから群像劇に飽きてきて某Aさんていう女性主役シリーズが続くんですよ。「プレゼント」なんて「ウォーターボーイズ」パターンで、女の子バンドの青春モノなんですけど。これは評判良くて。で、それ以降Aさんで味をしめて手を変え品を変え続くんですよ。
冨 女性一人主役だとどういうところがいいんですか?
小 まずは協力してくれるところかな。予定を空けてくれる。
冨 あ、なるほど。
小 あとはやってると段々わかってくるんで。こっちのやりたいこと以上を乗っけてくれる。そういう役者はいいですよね。
冨 はい。
小 女性のほうが自分のキャラクターを乗せてくれる。男は演じようとしちゃうから。Aさんなんて、この75番目の「リセット」なんて女性が不倫して妊娠しちゃう話なんだけど、Aさんが実際不倫してて。で、結局ふられちゃうんだけど「小野さん、これを映画にしちゃいましょう!」と(笑)
冨 すごいなぁ、Aさん(笑)
小 Aさんの友達も「よくこれを小野さんに映画にさせるわねぇ」って。で、映画では相手の家に放火しようとしちゃうんだけど、実際にもAさんじゃないけどそういう事件があって。実録シリーズですね。
冨 あぁ、今に続く...
小 そうそう。
「最近の作品」
小 それからしばらく不条理物が続くんだけど。舞台見るようになって「これを映画に出来ないか」って。不条理物は評判悪いんだけど。
冨 へぇぇ。
小 で「かえで」っていう作品なんだけど、これは若い女性とおじいさんの交流を描いた作品で。これも実録シリーズで、新聞で「バイト先の若い女性に横恋慕したおじいさんに、女性が『迷惑な客をやっつけてくれ』って言ったらおじいさんが傷害事件を起こした」っていう記事を見つけて。
冨 現実のほうが映画みたいですねぇ。
小 映画のもとネタはほとんど新聞から持ってくるよ。最近は実録パターンが多いかなぁ。
冨 そうですね。
小 で、ここから先はAさんみたいな固定主役がいないんだよなぁ。役者に2,3作で飽きられちゃう。で、青春パターンをやるとウケがいいんですけど
冨 不条理劇をやるとエラいことになる、と(笑)
小 そうそう。
冨 あ、じゃあ「青春パターン」と「不条理パターン」と「実録パターン」に分かれるんですね?
小 そうそう、わかってらっしゃる。今度は青春パターンの新しい形を考えないといけないんだけど...。
(※1):千葉大の映画制作サークル。各個人が監督になり作品を作る「完全ディレクター方式」で活動。
(※2):ガンダムの富野由悠喜監督がアニメの新世紀の始まりを新宿アルタ前で宣言したイベント。
(※3):大阪で開かれた第20回日本SF大会。大阪で3度目の大会だから。岡田斗司男らに依頼され、庵野秀明ら今ではプロで活躍するアニメーターがオープニングアニメをつくった。
(※4):冨坂をはじめ、アガリスクの面々が所属してた国府台高校もそんな感じ。それの演劇バージョン。
(※5):当時のスーパーロボットアニメや特撮。
(※6):当時最大だったインカレの大学映画サークルの合同上映会
(※7):シネックに対抗して出来たインカレの大学映画サークルの合同上映会。現在の学生映画祭では日本最大。
と、小野さんの高校時代からの25年間の作風の変遷を追ってきたところで、ちょっと今回は収まりきらなかったので次週に続きます。次週は小野さんと冨坂が創作についてアレコレと語ります、プロぶって!
お楽しみに!
2008/02/05 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
最近
こんにちは、火曜の冨坂です。
第7回公演「カンパイ!!」はとある大学のお笑いサークルの話と言うことで、最近は練習で劇中の登場人物に沿ってコンビやトリオを組み、架空のネタ作り。
いつもは僕の書いた台本をもとに演じている役者陣の新しい面をみたようで楽しかったけど、慣れない漫才やらショートコントを作りながら雑談していると、台詞としてのボケなのか日常会話での迷言なのか、台詞としてのツッコミなのか日常会話でのものなのか、もう現実と虚構の間がフワフワしてきた。フワフワしながらみんな子供のように目を輝かせてワイキャイとネタを作って遊んでいた。フール エイリアンズでのネタ作り挫折はすっかり忘れたようだった。
あ、ネタは一応役作り用の架空のものなんですが、場があれば発表します。アガリスク内に「タイムトラベラーズ」というトリオと「サイハテ」というコンビが誕生しましたんで。
ちなみに次週2/5の火曜日は企画「プロぶってたい談」です。第1回は自主映画監督の小野光洋さんをゲストにお送りいたします!お楽しみに!
2008/01/29 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
水面下の白鳥がどうとかいう
どうも、みなさんこんにちは。冨坂です。
最近、マクドナルドで「シャカシャカチキン」なるものが発売されたようで、みんなこぞって「安ーい!」「100円ー!」と文字通り食らいついていますが、ちょっと待てよ、と。マックチキンのパン抜きじゃねぇか、と思えてなりません。しかも入ってる袋に遊びが無さ過ぎてチキンがあんまりシャカシャカ振れません。均一に味がつかないんで、ものすごくしょっぱくなります。そうです、なんだかんだ言って僕も買ったんです。
そう、最近といえばやっと公開されましたね、第7回公演「カンパイ!!」です。先週タイトルについてつらつらと書きましたが、そうです。カンパイ!!に決まってたんです。「!!」ということで勢いがポイントですんで。「!!」をつけるとなんとなく締まったようになるんで。
まぁ追いコンの劇だからカンパイなんですが、ほかにも色々あるんで、またいつか由来でも書きますね。
今日はチラシの作成で宣伝美術担当と色々打ち合わせやら作業をしてきたんですが、もう、イクタの言うように「愛」の詰まったチラシが出来上がることうけあい。
同時に僕は台本も書いていたり、コバヤシは制作の作業に追われていたり、イクタはバイト探しに明け暮れていたりと、情報の公開こそされていないですが水面下でワサワサと白鳥のバタ足のように動いているのが最近のアガリスクです。
もうすこししたら色々な情報がワッと出てくるんで、しばしお待ちください。ついでに企画の更新も。それまではこのブログで各メンバーの無駄話でもチェックしてくれると嬉しいです。明日はアイバが「愛」のある話でもすることでしょう。
2008/01/22 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
名前とか~タイトル編~
どうもこんにちは、冨坂です。
最近テレビで見る生涯学習のユーキャンのCMでついつい笑ってしまった。歩道橋を全力ダッシュで駆け下りた菅野美穂が何に急いでいるのかと思ったら、回収前のポストにユーキャンの答案を出すだけ、っていう。そんなに急ぐの?そんなに厳しいの?1コ前のCMが「サボってても励ましてくれる」って内容だったのに。これじゃあサボってた小西真奈美がダメ人間に映ってしまわないか勝手に心配になった。
で、別に誰に聞かれたわけじゃないけども、まーた劇作について書きますよ。うん、もはや名乗ろう、劇作家の冨坂です。
実は今は公演情報が決まりつつあるんですがまとめて発表するまであちこちでしゃべるわけにいかないんで、まるで情報統制下で演劇やっているような気分なんですけど、タイトルとかも決まったんでいつものタイトルの決め方などを書きますね。とりあえず振り返ってみる感じで。
初回の公演は、作戦を仕掛ける男が協力者の女に逆に仕掛けられていたってことで「作戦通り」っぽいのにしようと思って「Go as operation!」にしたんだけど英語間違ってたり。
2回目はコンセプトがグニャグニャでバラバラだったんで決めかねてたんだけど、部屋でおこるドッキリの話だからビックリ箱のJack in the boxをかえて「Jack in the room」にしたけど気に入ってなかったりします。
3回目は母校の「ナイゲン」て会議をモデルにしたんでまんま「ナイゲン」じつはこの辺りから英語の恥ずかしい感じを離れていきます。
4回目は宇宙人が地球を見て嘲笑するって設定で、かつ宇宙人もマヌケな末期を遂げるので「フール エイリアンズ」。見ようによっちゃどっちもじゃん、ってことで。タイトルと、「コント同士を宇宙人による覗き見しながらの雑談で繋ぐ」ってのはすごい上手いこといったと思ってるんですけど、中身がフニャフニャしてたり。
5回目は「磐石」「完璧」みたいな漢字と「プラン」みたいなカタカナをあわせるマヌケさが欲しくて、そんなとき流行る兆候を見せた業界(?)用語「鉄板(カタい、間違いない、の意)」を使って「鉄板アプローチ」です。鉄板が流行りきらなくて意味不明におわったけど、意味合い、響きのマヌケさともに結構好きなタイトルだったりするんです。
6回目は「~のうしろに」とか「~の陰で」というのを考えてたんですが、スパッと一発で訳せなそうだし、1,2回公演の恥ずかしい感じを避けたいと思い。ゴーストバスターズのノリでいきたかったんで「ゴースト」...「アクターズ」!と出て全会一致で決定。「幽霊役の役者」ってだけじゃなく「幽霊も役者」ってことで。あんまりそこらへん上手くかかってなかったけど。
基本的にタイトルは「語呂(音)」と「マヌケっぽさ」に気を使いながら上手いこと言えたら言う方針で作ってますが、タイトルで上手いこと言ってた「ペルソナ」ってコントが糞コントだったり「驚きもののけ21世紀」が歴史シリーズより盛りあがらなかったり、上記の「フール エイリアンズ」と言い、タイトルが気に入るとコケる傾向にあるので難しい所ですね。今回はズバッとしたのに決めました。近日公開予定ですんで。
そして今週末土曜26:50~(日曜午前2:50~)日本テレビ「カイブツ」にアガリスクが出演します。本WEBサイト上の企画「その時歴史がウゴイタ?」での一番人気コント「遣隋使妹子」を実写で披露します。ぜひご覧ください!今回はやりすぎコージーの裏じゃないんで!
2008/01/15 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
第7回公演の話 その1
こんにちは。冨坂です。
新しいパソコンが来て、というかPC本体は昨年内に届いてたもののディスプレイだけ遅れていたのがやっと届いて、「パソコンてこんなに早く起動するんだ」という感動を隠し切れない毎日です。やはり現代人は当たり前のことの素晴らしさを知るために狂ったパソコンで仕事をしてみるべきだと思います。一人暮らしで実家に帰ったときの母の手料理のアレですよ。
で、7回公演の告知が出たというところでそろそろ台本の話とか執筆の話に触れていかにゃならないんじゃないかと思ってこんなシリーズをはじめます。
今現在構想をグリグリと練っている最中でして、今回の公演はこと典型的なシチュエーションコメディということで当然笑えるかどうかが肝にはなってくるんですが、まぁ3月末と時期も時期ですので、「卒業」という感覚をスパイスとして入れていこうと思うんですね、実は。大学を卒業する先輩達と、サークルに残る後輩達の話です。
でもそれの準備を進めると同時に気がかりなのが実際に自分も大学を卒業できるかどうか、っていう。卒業の話で笑わせといて留年とかしたら笑えないんで。そこらへんを気にしつつのなんともタイムリーな公演になりそうです。
2008/01/08 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。アガリスク・エンターテイメントで作・演出やってます冨坂です。今年もアガリスクは面白いコメディ、FLASHアニメ、イベント等で見境なく際限なく活動していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
とまぁ、新年の挨拶で始めたものの、この文章が見えているのであれば、この記事は2007年に書かれたものです。みたいに遺言チックに書いてあるのも理由がありまして、自宅のPCが不具合というか狂っているからだったりします。いつ使えるかわからないんであらかじめ書いてるんです。先週は落としてすいません。
勝手に再起動して、それから正常に起動するまでに何十回も再起動を繰り返す有様で、まともにたちあがるまではもう釣りの心境。辛抱強く待って、たまに「...かかったか?...逃がしたか?...かかった!」っていう。
「かかった!」じゃねぇよ。サクッとつけよ、電子機器なら。
今はもう第7回公演の告知がされていると思うんですけど、今年は3月に第7回公演、夏に外部フェスティバル出演と第8回公演が多分ありつつ、まぁネット上も色々アップしつつ、ちょっとメディアへの露出も意識して活動していこうと思ってます。あとはメンバーの個性をズズイと出したり、企画モノっぽい映像作品を発表したり、戯曲賞狙ってみたり、流行語大賞狙ってみたり、いろんなものを狙うだけタダなんで狙ってみたりする挑戦の年にしようと思いますので、是非皆様のご声援とか人気とか名声とかページビューとかを宜しくお願いします。
そのためにもまず第7回公演見に来てください!本気アガリスクが見られるのはやっぱり公演なんで!
2008/01/01 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
卒論とか
どうも、冨坂です。
最近かかりっきりだったアガリスク外の書き物(卒論なんですけどね)がやっと終わって、どうにか一段落したところです。
いつもまとまった書き物をするときは終わった後の自分へのご褒美として甘いものを買っておくOL的な習慣があるんですが、今回はその追い込みの時期と給料日が重なり、給料日後の自分へのご褒美ランチの習慣とかぶって、まだ書き上げてないラストスパート中にご褒美を得るという、追い込みきらない、打ちあがりきらない、達成感の半端な感情を味わいましたよ。「そんなん知るか」って感じでしょうけどね。ちなみにチョコとか栗とか芋とかスイーツとか、ガーリーな食生活を好みますが男です。男子大学生なんです。
ちなみに卒論の印刷場所ではバカ大学生達が阿鼻叫喚の様を見せてまして。
女子A「ページ番号ってどうやっていれるの!?」
女子B「あたし一個一個書いたよ。」
手間!
女子B「その方が早くない?」
早くないよ!
女子C「表紙と目次にページ番号入れたくないんだけど...」
男子A「表紙と目次と本文を違うファイルにすればいいんだよ」
手間!
男子A「そのほうが早いっしょ?」
だから早くないよ!
男子B「オレ結論5行なんだけど大丈夫かな?」
大丈夫じゃねぇよ!
男子C「大丈夫っしょ。ケンジくん2行しか書いてないらしいよ」
少ねぇよ!ケンジ来年も頑張れよ!
その他、提出締め切りまで30分しかないのに印刷してない男がいたり、その男が脅威の追い上げを見せて提出場所へ走って行く瞬間が映画のシーンのようだったり、環境問題と資源管理について論文かいてる奴が印刷をミスり続けて無駄にしたジャンプぐらいの紙の束を小脇に抱えていたり、熱気にあふれていました。
論文提出コメディとかやろうかな。
で、まだ正式に告知されてないんですけど、次回公演のプロットを固め始めてます。設定とか大きな構成を。
2007/12/18 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
ちょっと本業の話を
ブログが始まって割と経つけれど、よくよく見返してみたら演劇の「え」の字とか、コメディの「コ」の字とかコントの「コ」の字とかが全然出てきてないじゃないかと思いまして。その割に「ギャンブル」って単語何回でてんだよ。
ということでブログから見始めた皆様、ないしブログじゃなくてもネットから見た皆様に我々の本公演の話とか作風の話とかをしてみようと思って書きますね。
次の公演もそろそろ告知される...と思うんで!
我々は半年に一回長編の演劇公演を実施していまして、それと並行してFLASHだとか音声のコントを垂れ流しているわけなんですが、その公演は一貫してコメディを上演しています。
一般的にはシチュエーションコメディといわれる、一幕(?)一場のコメディです。例えば「デパートの休憩スペースを舞台に、好きな人の恋路を邪魔しようとする作戦の話」(第1回公演Go as Operation!)のような、とある限定された場所での出来事を観察するようなスタイルで、各自の思惑や動機がかみ合わないゆえにおかしい状況になる、という内容のものですね。日本で代表的な作家は三谷幸喜さん、永井愛さんとかです。
上のタイトルのリンクをクリックしてもらうとわかると思うんですが、出来の程は、えらく質素な舞台で半端な演技をしてるのが見て取れます。しかも舞台薄暗いじゃねぇか、っていう。写真は本質を写すってまさにこのことですね。(ちなみにチェックのシャツを着てる女子が水曜担当の愛場、白っぽいボンヤリしたスウェットを着ているのが月曜担当の生田、白いシャツが僕ですね。スロットとか中国の話しかしない彼らも役者なんです。)
と、最初は王道のシチュエーションコメディに挑戦していましたが、市川市成人式に乗り込んでショートムービーとコントを披露して荒らしたりしているうちに、普通のシチュエーションコメディから一歩外した感じのものを作るようになってきます。
「とある大学の部室を舞台に、エイプリルフールの嘘と各人の悲劇が混ざり、情報が錯綜しまくる話」...(第2回公演Jack in the room)
「高校生による文化祭の代表者会議でのバカバカしさ・悲喜こもごもを描いた3日間の会議の話」...(第3回公演ナイゲン)
「"宇宙人が地球をのぞき見て嘲笑する"というコンセプトでつないだ短編集」...(第4回公演フール エイリアンズ)
「様々なエキスパートが男の恋愛のためのアドバイスをするが、合わさることで逆にそのプランが崩れていく話」...(第5回公演鉄板アプローチ)
「お化け屋敷のダメバイトがどうにかアトラクションをまわしていく中で起こった、一日の奇跡と怪異」...(第6回公演ゴーストアクターズ)
正直、回を重ねるにつれ、キャラクター性や見やすい展開よりコンセプトの面白さに傾倒してきているんですが、ここらで原点に戻って王道のシチュエーションコメディをやって、単純な笑いの量に挑戦したくなってきました。なので、次回の公演では最初から見やすい展開で「笑い」をテーマに話を作っていこうと思う今日この頃です。
大学生の追い出しコンパを舞台にしたコッテコテのシチュエーションコメディで、大学生コメディの決定版を作ります。
詳細はトップの「ニュース」欄に乗せると思うのでしばしお待ちを!
2007/12/11 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
やっぱり
こんばんは、冨坂です。今日、先日ネット上で見つけた本八幡(地元です。アガリスクの拠点)のラーメン屋に行ってきました。その店は一見古くてどこにでもありそうな中華料理屋なんですが、でもそんなとこがインターネットの掲示板上に載ってるってことは逆に大ヒットなんじゃないかと思って行ってみたら、やっぱり古くてどこにでもありそうなラーメンだった。人は見た目が9割だった。
あと、そうでもいいけど、先日会話をしていたとき「持ちつ持たれつ」という単語がやたら可愛く聞こえてしまいました。ちょっと平仮名にしてみ?「もちつもたれつ」って。「もちつ と もたれつ」って。なんかモチっぽくて可愛い二人組のキャラクターみたいじゃないですか。「キキ☆ララ」的な。
それでいて金とか利権とかのやり取りしてるっていうグロ可愛いキャラクターみたいなのありそうじゃないですか?
2007/12/04 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
普通でいてくれることのありがたみ
―――PCに災難が降りかかっている。
といってもかなり以前からこのパソコンの不調とは付き合ってきて、むしろ正常に動作することのほうが少ないのだけれど、今回は尋常じゃない。音が出ない、処理が遅い、では飽き足らず、起動しないのだ。このブログを書くために、いや、このブログを書くためにPCを立ち上げるのに二時間を要した。今までも起動に時間がかかるため家事をしながらPCの立ち上げを待ってはいたものの、二時間て。釜でご飯を炊いても、薪で火起こしをしてもそんなにはかからないでしょうが。ちょっとした角煮ぐらい作れちゃうでしょうが。
普通に動いてくれてるときは気づかないけれど、ただ君が健康で普通に動いていてくれる、それがどれだけありがたいか、もうそんなことを思い知ったような今日。"鼻が詰まったりすると 思い出すんだ 今まで呼吸をしていたこと"(supernova/BUMP OF CHICKEN)とはこのことですね。台本も書けなくなって、さながら羽をもがれた鳥、前歯を折ったサーベルタイガー、ギターを無くした高見沢です。
というのを言い訳にするつもりじゃないのですが、予告していたアガリスク結成秘話はすいません、次週からスタートします。ただダラダラ書くのもアレなので、インタビューとか対談の形であげると思うんでしばしお待ちを。
2007/11/27 トミサカ | 個別ページ | コメント(0)
火曜冨坂初投稿
どうもこんにちは、火曜担当の冨坂です。といっても誰が誰やら訳わからん状態だと思うんで、自己紹介から始めます。このブログ自己紹介ばっかじゃん、という意見もあるかと思いますけど、まぁそれはそれとして。
はい、ということで冨坂友です。アガリスク・エンターテイメントを立ち上げた人間で、脚本・演出をやってます。で、まぁ大体お話とかネタとか中身のことを仕切ってる、オーナーシェフ的なポジションですね。作風としては一般的にシチュエーションコメディとか言われる話を書いてます。というか他が全然書けないし演劇っぽい話があまり理解できなかったりするので。
火曜のこのブログは、毎回台本を書いていて思ったあれこれ(呪詛とか)を吐き捨てたり、今度こんな話にするよとかこんな話が好きとかこんな人が好きとかをわりとプロぶって書いていくブログです。プログです。また、月に一度企画の連載「プロぶってたい談」を行います。この企画は、知り合いやそのまた知り合いのクリエイター、アーティスト、パフォーマーの方達と冨坂が何かとプロぶって話すもので、あわよくばそれを見た皆様に自分もアーティストっぽく扱われたいという魂胆の見え隠れするとかしないとか。
スケジュールとしては毎週第一、第二、第三火曜は通常バージョンとして徒然書きを、第四火曜は対談企画「プロぶってたい談」でお送りしますんで、月曜はジャンプ、火曜は冨坂、水曜はサンデー・マガジン、と覚えてチェックして下さると嬉しいです。
【次回予告】次回はスタート記念ということで「プロぶってたい談」にかわってアガリスク・エンターテイメント結成秘話をお送りします。チェケラ!